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小飼弾の論弾 #184「安倍政権の成績表と、メディアと広告の関係」
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小飼弾の論弾 #184「安倍政権の成績表と、メディアと広告の関係」

2021-01-10 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2020年09月01日(火)配信その2をお届けします。

     次回は、2021年01月19日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2020/09/01配信のハイライト(その2)

    • 安倍政権の成績表:アベノミクス、統計、公文書、憲法改正
    • 「失うばかりだった」外交と「永田町解散ビームが欲しい!」
    • 「マスメディアはなぜ電通に任せた?」メディアと広告の問題
    • 小川一水『不全世界の創造主(アーキテクト)』の紹介

    安倍政権の成績表:アベノミクス、統計、公文書、憲法改正

    山路:安倍政権の成績表で一番でかいのはアベノミクスの話になるんですけども。アベノミクスって結局何だったんでしょうというのが、改めて言われるとよくわからない。

    小飼:まぁ日銀ETFを買わせた。

    山路:要は企業の株を政府が買い支えたと。

    小飼:まあでもその間に2回消費税、2回ですよ、消費税上げてるわけですよ。結局トータルで見ると、貧乏人からなけなしの金を取り上げて金持ちにやったという結果になっちゃってます。判明している統計では。それもちょっと正確なものでないので本当のところどうよというのはあるんだけれども。

    山路:一応それは実質賃金の推移っていうことがやっぱり一つの論拠にはなるという、野口悠紀雄さんが連ツイしてたやつで、かなり大幅に下がってんですよね、賃金が。

    小飼:ただ低収入の仕事が増えたからという見方もできます、それは。確かに、だから就職人口自体も増えて非正規も増えたけれども、正規も増えた、給料安い仕事ばっかり増えた。

    山路:あと世帯収入もかなり大幅に減った。

    小飼:だから550万が440万になったという感じ、でも一つ注意が必要なのは世帯あたりということはあれですよ、全体を世帯数で割ってる、世帯数増えたんですよね。要は要は一世帯一世帯が小さくなってるって言うのも、そこも加味しなければいけない。

    山路:でもそれって結局未婚率が高まってるっていう事だったりもするのでは。

    小飼:それもある。まぁでもあのあれです、世帯数は増えてる、世帯あたりっていうのはあんまり良い指標ではないんですよね。でもなんでそういう時に世帯あたり、世帯というの使いたがるんでしょうね。10万円配る時もさ、世帯でまとめてっていう風に言ってた。そのくせ日本では例えば、所得税を世帯で合算してって言うのはやんないんですよね。都合のいい時だけ世帯を持ってきやがるんですよね。だから世帯世帯言うんだったら、世帯で合算すればいいじゃん。

    山路:ほんとそうですね。

    小飼:例えば世帯収入が1000万でも500万500万だったら、もう500万の税率ってことにすればいいんですよ。で子供とかっていうのも含めれば、一家四人で合計1000万だったら、一人頭に250万って言うか、だから計算をすればいいわけです。少なくともは世帯でまとめることによって、いろんなものが得するっていう政策をなぜかあんま熱心にやってこなかったでしょ。自民党。そこになんで力を入れなかったのが不思議なぐらいですよ。

    山路:あんなに夫婦別姓に反対してまで。

    小飼:そうなんですよ。家族で一緒に暮らすことのメリットっていうの、もっと売ればいいの。Appleの方がよっぽど上手にやってますよね。

    山路:ファミリー共有とか(笑)。うちもやってますよ。

    小飼:3割増しでいいですからね。

    山路:Apple Musicとか。

    小飼:そう、そうです。あとストレージとか。

    山路:たしかに携帯電話会社が普通にやってんだから、なんか家族のメリットを打ち出しゃいいのにな、不思議だな。

    小飼:そうなんですよ。で一番その辺がしょぼかったのが税務関係だというね

    「フランスがそのやり方で出生率2超えてるんだ」(コメント)

    山路:フランスは結婚の定義もちょっと変えてますね。

    小飼:しかも配偶者割引とかも廃止しちゃったから、だからそういうので、多分世帯収入というのは大体同じぐらいなんですよ。ただし税金と社会保障で持ってかれる分が増えてると言うので可処分所得というのは確実に減った。

    山路:これちなみに他の国の可処分所得は順調に増えてるものなんでしょうか。

    小飼:でね、結構曲者なのがやっぱり金持ちのとこにいっちゃいましたというケース、ほとんどなんだよね。だから日本だけの問題じゃないんですよ。

    山路:その日本がその低成長と言うか、ほとんど衰退というか横ばいだった、他の国は伸びてると言うけど、他の国の中間層とかが別になんというか幸せというわけでもない。

    小飼:そうそう、効いてないですね。

    山路:エレファントノーズでしたっけ、中間層がガクッと落ちこんじゃったみたいな話は聞くから。

    小飼:結局、じゃ何が悪いかって言ったら、福祉と雇用が直結してることなんですよね。アベノミクスであの一つ確実に成果が上がったというのは雇用でしょうね。確かに働き口というのは増えました。求人倍率というのは高まりました。どれもこれも給与とかしょぼいんだけど、仕事があるだけマシだろうと。

    山路:自殺率は明らかに減ったそうですからね。

    小飼:でもね、あれ統計がそこもちょっとまた信用ができないというね。

    山路:ああ、そうですか。

    小飼:いや、だから変死全体が全然変わってない。自殺まで含めた。自殺かどうかというのは警察の胸先三寸で決まっちゃうところがある。

    山路:事故死にしちゃうと、もうそれだけで統計が変わってきちゃうってことか。

    小飼:そうなんです。

    山路:確かに明らかな首吊りでなかったら、事故死にしてしまえるかも。

    小飼:遺書がないとカウントされないとか、逆に遺書があった場合というのは自分で自分の首をすっ飛ばしてるようなものというのも自殺にカウントしてて、どう考えても他殺やろっていうのも結構あったりするんです。
     いや、だからあれなんだよな、本当に統計ぐしゃぐしゃにしたので、だから実はその意味で成績表もつけ難くなってんのは確かなんですよ。採点しようがねえわっていう。

    山路:いやーしかしなんか大変なことになっとる、これこの辺のところで記録とかを立て直すのって本当にどうすりゃいいんだろうなとは思うんですけどもね。

    小飼:いやだからあれだろうね、考古学的なアプローチを。要はきちんと記録が取られたものとしての記録を参照していくというやり方ではなくって、物的証拠から推論を重ねていくっていうやり方を

    山路:しかしそこんところIT化が進んでない日本の行政って意外に証拠が多いかもしれないですね(笑)。紙で残ってる。

    小飼:いやーでももうあれが火にくべちゃったかもしれないしね。長野オリンピックの帳簿みたいに。

    山路:そこんところでちょっと多少希望の持てるニュースかなと思ったのはこれなんですけど。これなんかどう思いました? 公文書館、公文書を扱う専門職っていうのがきちんとその資格化されて、それを人材を雇うという。

    小飼:それっていくらで募集してんの。この手のってさ、ほんとに驚くほど、要求が高いのに驚くほど安かったりするんだよ。

    山路:確かに。まだどれぐらいの給料になるかっていうことは本当にこれから今検討中のところみたいですけどね。かなりな専門性が要求される……

    小飼:蓋開けたら、淡路島に行ってんじゃね?

    山路:淡路島(笑)。そんなにリモートでできる仕事ならいいですけどもね。

    「改ざんを強要されそう」(コメント)。

    山路:見た瞬間、私もそれ思いましたね。

    小飼:ていうのか、あれだよね、バックアップを復旧させてもそれは原本にあらずっていう人たちだからね。

    山路:そこんところ、公文書館の専門職の資格が云々というよりはその公文書を扱う所っていうのがどれぐらい他の所から独立してるかとか、そういった組織体制の問題のような気はしますけどもね。

    小飼:本当に世代交代が、世代が入れ替わらないと駄目だぐらいの勢いはあるよね。っていうのも、あれだよね、アメリカはあのくしゃくしゃポイッってやった紙もピックアップして公文書館に送ってるからね。そう、だから記録を保持するっていうのはもう、それくらいの態度の違いが必要なの。

    山路:しかしそこんとこでちょっとまたそれも疑問なんですけど、アメリカってそういう文書とかものすごく厳密じゃないですか。それこそトランプだって、公文書は

    小飼:そこは例外じゃないの。

    山路:そこんところっていうのはなんかみんな絶対に守らないといけないし、それを破ったら相当な罰が来るって言うことはペナルティを犯す人間を理解してることだったりするじゃないですか。

    小飼:その通り。

    山路:ただその仕組みがあってなお、あんなにぐちゃぐちゃになるアメリカとはなんぞやってるところもなんか不思議な感じがするんだけれども。

    小飼:いや、あのでたらめなルールがいっぱいあるからね。例えばそもそも、何で投票数が少ない方が大統領になるんだと。一票の格差が州によって違うと。人口が多い、特に若い人口が多い州のGDPの大きい州というのは少なく換算されてるわけですよね。だからpopular voteの結果とは反対の結果になって、その辺というのも例えば放置されてるわけですよ。
     それはBlack Lives Matterにも非常に直結する話ですけど、だからものすごい、いろんな不正義が放置されてる国でもある。なんだけども記録に関しては、割と初めからのarchivistっていう職が成立してたり、librarian、司書の地位というのがもう始めから結構高かったり

    山路:結構高いし、憧れの職業でもありますよね、今でも

    小飼:すくなくともアメリカの場合は、どう駄目だったかという記録がちゃんと残っている、だから少なくともアメリカのダメさ加減というのは検証できるんですよ。まあもちろん、生データがあまりに膨大な故に、分析までというのはすごい時間がかかるんですけど、皆さん覚えてますか、『レイダース 失われた聖櫃(アーク)』、アークがどうやって失われたか覚えてますか?

    山路:紛れちゃうんですよね(笑)

    小飼:そうなんですよ。だから、その手の形で見えなくなっちゃうことは多いんですけど、少なくとも捨ててはいないので後からいくらでも検証ができるわけですよね。

    山路:しかも今後、IT技術とかでそのへんのところからデータも取れるようになる。

    小飼:そうなんですよ、後になれば後になるほど強みになってくるんですよね。ダメなものはダメとしてちゃんと記録してるということが。

    山路:メールとか全部一通に至るまでチェックされたりするわけですもんね。

    小飼:日本の場合、燃しちゃうんで。火にくべちゃうんで。シュレッダーにかけちゃうんで。先週GitHubのデモやりましたけども、日本の政府というのでgit reset –hardをかけちゃうので、はい。

    山路:履歴が残らないんだ。ダメさが検証できないっていうのはなんかメタ的なダメのような。

    小飼:これやっちゃうんですよね、これ。やっちゃうんですよね。本邦の政府はこれやっちゃうんですよね。

    山路:それは権力者の、権力者に共通する欲望なんかもしんないですけどもね。

    小飼:逆に言うと、あれだけあのメタクソなあのアメリカが何で未だに世界最強の国にいられるかというのは、公文書を執拗に記録してるからかもしれないです。独立権宣言の草稿というのも当然残ってるわけですよね。

     
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