「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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 今回は、2021年11月16日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2021年11月30日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

新刊『小飼弾の超訳「お金」理論』

「ブラック労働者」をやめましょう。「お金を増やさねばならない」思い込みを捨てましょう。働いたら負け。もう労働には価値はない。理想は、誰でも自由に生きて食べていける世の中。なのに、いつまでも「お金」に振り回されるのはなぜか―――。
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2021/11/16配信のハイライト

  • 『ピクミンブルーム』と「メタバースの同期性」「マスクの個人資産」
  • COP26と日本政府の「ヤベえ」アンモニア推しについて
  • 「絶対見ておくべき」映画『エターナルズ』
  • 『エターナルズ』感想の続き
  • 「人生を面白いゲームにするためには、金持ちだけのお遊びでは無理」
  • 「リッチピープルの重さで社会が崩壊する繰り返し」とは別のパターンが見たい

『ピクミンブルーム』と「メタバースの同期性」「マスクの個人資産」

山路:今日もタイトルは「新しい資本主義」とか「エターナルズ」とかなってるんですけども、

小飼:はい、これだけ見ても、ちょっとわかりづらいっちゃわかりづらいというのか、なんのこっちゃ感はありますよね。

山路:で、まぁとりあえず最初は簡単な軽いネタということで、

小飼:いつも簡単な軽いネタって、ああまぁでもさすがにピクミンはそうか、食べられるの、でもさ、ゲームの話だと思うけど、今のとこ食べられる要素はあんまない。

山路:ないっすよね。どうです弾さん、『ピクミンブルーム』ハマってます?

小飼:ハマらなくてもできるところがいいね。基本歩いてりゃいい、一応ピクミンをお使いに出すとかそういうところもあるんだけれども。

山路:だいたい家帰ってきてからやりゃあいいことだったりとかするし、あんまり歩きながらやんなくてもいいところは、

小飼:でも皆さん、もっと歩こうよとは思ったね、フレンズのみなさん。なんか僕が倍くらい歩いてるというのか。

山路:今のところ、フレンド登録の機能なんかも、ほかのああいう歩きゲーなんかと同じようにあるんですけど、いまいちそのフレンドで何をするのかっていうのがそんなによくわかってなくって、弾さんからフレンド申請きて、

小飼:単に歩いて、歩いた距離と、絵はがきを交換するぐらいのもんで、うん。

山路:まぁちょっと、もしかしたら将来的に本当にフレンドを増やしてくと楽しいこととかあるかもしんないんで、

小飼:いや、そういう方向に進んで欲しくないな、とりあえず、もう歩けばいいじゃんというゲームでいてほしいな、『ポケモンGO』があれなんだよね、アップデートするたんびになんかウザいゲームになっていくので、ウザくなくないほうに進んで欲しいね、でもやっぱりピクミンであれば何か食べられる要素も、もう少し。

山路:ひどい目に遭う生き物とは聞いてたんだけど。

小飼:今のところは一方的に、プランターに植えとくと、で適当に歩くと増えてくんだけれども、ちゃんと食って減るとか、そういうそれは実装してほしいね。

「別の歩きゲー同士って同時にできるの」(コメント)

小飼:うん、意外と被らないでできるというのか、歩く部分っていうのを共通化できたりするので。

山路:ただなあ、もうちょっとApple Watch対応を進めてほしいところなんですけど、歩数のカウントできるんだけども、

小飼:ああ、まぁ直には使ってないね。

山路:花を、花撒き(編注:正しくは「花植え」)でしたっけ、なんかやる時の制御がApple Watchでできなかったりとかするから、

小飼:でも、欲しいとは思うけど。あと位置ゲーでいうと、同じNianticがやってる、あれだ、『ハリー・ポッター』のやつが、ディスコンになると。

山路:あれけっこう弾さん、やりこんでませんでした? (笑)

小飼:まぁでも、そうは言っても、まだカンストレベルが60なんだったっけ、で今、59なんですよ、

山路:全然いってるじゃないですか。

小飼:いや、でも、本当にやり込んでる人っていうのは、だから1年とかで行くので、まあでも無課金で来たから。でもそれも、僕とかが無課金でレベル59になれるって言うこと自体があれなんだろうね、

山路:ちょっと甘めにしてあるって?

小飼:甘めにしてあるじゃなくって、要するにまあ十分な売り上げが、少なくとも主催者から見て、なかったってことでしょ。ディスコンになるということは。

山路:『ハリー・ポッター』のそのライセンスでなんかあっさり終了しちゃうんだと思って、びっくりですけどね、それも。

小飼:あのね、やっぱ歩く要素が少なくなりすぎたっていうのはあるね。『ポケモンGO』もそうだけれども、そう、ジムの、

山路:レイド、レイドだっけ?

小飼:かつてはジムまで行かないとバトルってできなかったのが、リモートパスというのができて、友人同士のバトルっていうのも特に動かなくてもできるようになって、それでも『ポケモンGO』はだから最後の砦として、歩いてタマゴを孵化するというのがあって、『ハリー・ポッター』にもあるはあるんだけれども、弱いんだよね。『ポケモンGO』よりもさらに弱いんだよね、歩き要素が。

山路:まぁ『ハリー・ポッター』ちょっとやってみて、覚えなきゃいけない、やんなきゃいけないことが多くて、あっさりともうやんなくなっちゃいましたけどね。

小飼:いや、『ポケモンGO』のほうが多いと思うけどなあ。

山路:あ、そうなんですか、今そうなってんだ。

小飼:友人とポケモン交換とか、友人とバトルとかあるからさ。基本的に共闘はあっても、対戦はないから、『ハリー・ポッター』は、要は魔術師同士の対戦っていうのはないから、だから、じつはだからやってることは少ないんだけど、でも、へんてこな呪文とかさ、あのね、あとものすごい不安定、ものすごいバギーなの。

山路:『魔法同盟』? あ、そうなんだ(笑)。

小飼:『ポケモンGO』も、大概にしろよなんだけどね、『魔法同盟』はね、時間限定でかかってる魔法とかあるじゃん、たとえばXPが倍になるとか、そういうのを使ってる時に限って落ちるとかね。

山路:同じフレームワークとか使ってそうなのにな。基盤のところは同じような技術を使ってそうじゃないですか。

小飼:でも、歩く部分とか地図を出すとかっていうのは共通要素あるかもしれないけれども、たとえば『魔法同盟』の場合、呪文を指でなぞるんだけども、そこの部分っていうのはどう見ても、ボールを投げるのと共通化はできないなという。

山路:このピクミンブルームとメタバースってしてみたんですけど、Nianticも、まあ開発キットなぞを出し、メタバース的な、まあメタバースとは言ってないんですけれども、ARのこう言う世界をガンガン広めてこうとして、

小飼:でもはっきり言ってさ、位置の部分、歩かせる、プレーヤーを動かすっていう部分はまあそこは決定的に、革命的にいいけどさ、それ以外の部分クソじゃん、Niantic。

山路:(笑)。

小飼:いかにその位置ゲーという、一芸で、一つの芸の「イチゲー」だよね(笑)が優れて、他がいかにしょぼいかっていうのは。

山路:Niantic以外にもですね、ここ一、二週間でめちゃめちゃみんなそのメタバースの発表をしてるという、Microsoftがメタバースの入り口、なんかこう、Teamsでそういうふうな、

小飼:あんまいい予感しないね。

山路:使えるとか、あとはそのUnity、3DエンジンのUnityがピーター・ジャクソンが設立した、VFXの会社のWetaを買収した、これけっこうでかいかなと思って、後Qualcommも、ARメガネのためのこのプラットフォームを提供するというようなニュースが出て、さらに、

小飼:やっぱね、これ(iPhoneを示しながら)に相当するデバイスがまだないね。

山路:うんうん。

小飼:これのおかげでスマートフォンっていうのはブレイクスルーしたんだけれども、Oculusはけっこういい線いってるんだけど……っていう。

山路:なんかこうForbesの記事見たら、こういう研究者の一人が、まあVRのヘッドセットって、1日30分でだよなーと言ってて(笑)、

小飼:うん、疲れるの。

山路:VR Chat勢は、そんなん1日中でもできるがみたいな反論はしてましたけれども。

小飼:下手すると、スマートフォンとか1日16時間とか使っちゃってもおかしくないもんね。だから、寝てる時間以外はもう常に手放さないと言う。

山路:実際そういうふうな生活してる人もけっこういたりしますからね。さすがにVRヘッドセット、そこを一般的にやるのは無理やろって言う。

「メタバース、Second Life臭がする」(コメント)

山路:まぁまぁ、なんかそういう否定的な意見もよく聞くんは聞きますけれども。

小飼:だからやっぱりa breakthrough deviceが要る。だから、この状況を突き破るための装置が必要ですね。

山路:これ、いろんな会社がメタバースを立ち上げてるって言う事自体に関してはどう思います、今そういうブレイクスルーなデバイスが出てこなかったら、どこのメタバースも尻すぼみになっちゃうみたいな。

小飼:ただ、入った人というのはなかなか快適な時間を過ごせてるようなので。

山路:仕事をやってるっていう人も。

小飼:最初の一歩だよね。あとあれだね、部屋が意外と広くないと厳しいという(笑)。

山路:ああ、特に日本の場合ね(笑)。そのOculusやるにしても、テーブルとかは片付けないといけなかったりするじゃないですか、多少歩き回る奴に関しては。あれ、ね、弾さんのここのスペースぐらいだったらいいかもしれないけど、(目の前のテーブルを指しながら)ここでやるのにもちょっと難しいですもんね。

スタッフ:えっと、いいですか? VIVE Proとか私持ってたんですけど、あれ、5×5四方の面積がいちおう必要でした。

山路:5メートル四方?

スタッフ:5メートル四方のスペースが一応、

山路:5メートル四方の何もない空間て、日本のアパートだとけっこう難しいよな(笑)。

小飼:だからそれより狭いワンルーム、いっぱいあるからね。5×5つったら25平米やん。あれだ、東横インとかよりは確実に広いね。

スタッフ:もちろんその、動かないタイプのやつだったら、それこそ、そんなに必要ないかもしれませんけど、ちゃんと、要はライクを味わうっていうか、VRライクを味わうのでしたら、それぐらいのスペースがいちおう推奨されてましたね。

山路:まあその辺のとこはもうちょっとね、なんか日本向けのカスタマイズと言うか、日本家屋に合わせたようなものは出てくんじゃないかという期待はあるけれど。メタバースって、結局FacebookがMetaって言ってからえらく盛り上がってきましたけど、こういう、

小飼:ええ、そう?

山路:そうでもない? (笑)、いや、発表は相次いでるじゃないですか(笑)。

小飼:少なくともメタバースと言葉は流行るようになったね。言葉はね。

山路:これっていろんなメタバースが並立するような感じになるんですかね。

小飼:でも、それこそがメタバースの本来の姿じゃん。

山路:『レディ・プレイヤー・ワン』なんかだと、もう独占企業がオアシスを支配してるみたいな感じになってましたけど、そういう感じにはならねーんじゃねーのっていうこと?

小飼:やっぱり、メタバースの中でだからそれぞれ別の世界を作れるぐらいになってほしいよな。あくまでもメタバースというのは、living platformで、いっぱい住むところがあって、それぞれルールが変わるぐらいの。

山路:あと個人的な疑問としては、ネット、私にとってネットってけっこう非同期がとても快適というか、

小飼:うん、(メタバースは)同期性がすごい高いんだよね。そう、だからあれなんだよ、非同期が好きな人にはけっこうストレスフルかもしれない。

山路:何かいちいち、相手のリアクションに対してリアルタイムに返さなきゃいけないっつーのがもう嫌なんすよね。

小飼:そうそうそう。

山路:その空間に入った時も、自分が興味を持ってアクションするまではほっといてくれと思うわけです(笑)。わりと弾さんも似た傾向か。

スタッフ:でも、同期とかコミュニケーションとかリアルタイム性とか、なんていうか、MMORPGの得意分野なんじゃなかったんでしたっけ?

小飼:こういう生放送やって言うのもなんなんだけど、

スタッフ:だからゲーム業界には、そういうノウハウってあるんじゃないですか?

小飼:じゃあ聞くけれども、80億人全員ゲーマーにできると思う?

スタッフ:それは無理だと思います、確かに(笑)。

山路:けっこう今のそのメタバース、いわゆるVRヘッドセットかぶって没入するみたいな形って、ある程度のコアな人でないとキツい気がするんですねー。

「生放送ってことになってますね」(コメント)

山路:あははは、もしかしたらこれも(笑)、VR空間かもしれないが。メールとかってすごい気楽じゃないですか。非同期で。

小飼:まあ。でもまあ、返事がストレスフルだっていう人もいますけれども、それはだからメールを紙の延長とかと思ってる人というのはストレスフルに感じるでしょうね、だからやたら拝啓ますますご健勝のことと存じますみたいな(笑)、書かなくちゃいけなくて。1行でいいのよ。

山路:ARとVRと非同期っていうのは両立しないものなんすかね?

小飼:いや、メタバースの中で、普通にLINEができたり(笑)。

山路:それは(笑)、まぁそうなんのか、そうなるのか(笑)。

小飼:普通にPC置けるじゃん。たいていのメタバース。

山路:いやそうなんだけど、なんかそうじゃないんですよ(笑)、言いたいのはそういうことじゃないんですよ(笑)。

小飼:このCPUとGPUの無駄遣い感(笑)。

山路:なんかな、どんどんそのネットっていうのが同期性の高いものになってって、嫌なんだよなあ。

小飼:まぁあれだ、リアルに占めるネットの割合が大きくなるって言うことは、だから仕方がないんだよね。ネットの中に占めるリアルの割合も増えるって言う事だから、それは。

山路:なるほどね。でもAR、

小飼:税金の払いを非同期にしてくれとかつって、許してくれないしね。そう、だからけっこうあれなんだよね、リアルに非同期NGというものは少なくないんだよね、今も残念ながら。

スタッフ:ちょっと今、お二人が話してるメタバースの世界は頭ん中に思い描いてるんですけど、どう考えても俺、メタバースの世界にいないほうが気楽じゃないかっていう気がしてるんですけど、そういう世界だったら、

小飼:まぁでも気楽だけど退屈っていうのもあるし、でも、もともとが結局退屈しのぎだからね。Nianticのツッコミも、現実こんな楽しいよ、べつにメタらなくていいやんっていう(笑)、そういうことだよね、ものすごい縮めて言うと。

山路:Nianticはある意味、イキってますよ(笑)、イキったツッコミではありますよね。

小飼:いや、それだったらさ、『ポケモンGO』とかさ、ちゃんと歩くものに報いるゲームにしてよ、ちゃんとそれ系にしてよ、なんでバトルとかをしないと先に進めなくなっちゃったのっていうのはすごいあるね。

「自分専用のAI秘書みたいなものが出来れば快適」(コメント)

山路:いわゆるエージェントって言われてたようなやつですよね、本当にそういうものっていうのが、

小飼:あの『ゴジラSP』のあれか、ペロ2みたいなやつ、あれはあれで時々ウザくなるかもしれないね。

山路:ああ、『ゴジラ シンギュラポイント』の、

小飼:(Apple Watchに話しかけて)わかる?

山路:ペロ2ね。

小飼:(Apple Watchに話しかけて)ダメじゃん、こういう時に「すみません、わかりません」ってツッコミ入れてくれないと。

山路:(笑)そういうエージェントみたいなのがいて、ある程度、完全な同期じゃない、そのクッションになってくれる、人とのコミュニケーション、ある程度はそのエージェントが応対してくれて、なんか自分がどうしても出なきゃいけない時だけ応対するみたいな、そういうのがいてくれれば、

小飼:iOS、通知に対してそれをやってくれるようになった、まとめて、

山路:だいぶ昔から、なってきましたよね。

小飼:だいぶ昔でなくて、14で寝てるあいだにまとめておきましたみたいなのが出来るようになって、

山路:あれ14からでしたっけ? そっか。

小飼:14か15か。だんだんまぁそういう方向にはいってきてるよね。

山路:その辺のところのなぁ、多少のストレスの軽減はあるんだけど、しかし、本当に大多数の人がそこまでの同期性を求めてるのかどうかっていうのは、自分ではすごい疑問なんですけどね(笑)。

スタッフ:まあでも、ポケベルの時代とかってぜんぜん同期性も何もあったもんじゃなかったですし。それを言ってるほどの正確な同期では、何となくなんちゃって同期なんじゃないですか?

山路:それで十分によかったのに、今のってすごい、厳密ななんかリアルタイム性みたいなものをシステムとして要求するようになってきてるところがあるなっていう、それがなんか辛いよねという話なんですけどもね。

「好みの美少女AIとか最高だね」(コメント)

山路:まあそれはそうですね(笑)。それはまあ確かにいい感じの世界かもしれませんけれども。じゃああれちょっと、これAIとかIT絡みでマスクの話、行っときますか、イーロン・マスク。

小飼:なに、アベノマスク?

山路:アベノマスク(笑)?

小飼:周回遅れだ、もう6億円もかけて保管してるんじゃねえ燃やせっていう話と違ったのか。

山路:あっはっは。

小飼:そっちのマスクじゃないの。

山路:そんなどよーんとする話ではなく、イーロン・マスクが、

小飼:スラッシュいくつっていう、

山路:イーロン・マスクの個人資産、トヨタの時価総額超えたそうですね(笑)。

小飼:すごいね。

山路:意味がよくわからない(笑)、正直。

小飼:なのに現金ぜんぜん持ってないというね。で、なんか、ストックオプションを行使するのに、でも行使したら税金がどっさりかかるから、税金が1兆5000億ぐらいかかるから、だから少し被らなきゃなとかって言ってたけれども、普通そういう場合っていうの、株担保にお金借りるのよ。

山路:はー、ほうほうほう。

小飼:だからわりと株、時価総額で大金持ちという人たちは、だから借金持ちというのは珍しいことではなくて、なんでそうなるのって言ったら、そういうことなんですよ。

山路:それって、株の時価総額に合わせて担保できる、借りられるお金っていうのも変動するわけですよね。

小飼:もちろん変動するけど、だからそれは普通の証券会社とかでもできますよ。

山路:個人レベルでもできる?

小飼:まさに信用取引ってそうやってるのよ。

山路:あー。

小飼:だから、ちゃんと逆に自分が持ってる株を貸すっていうことだってできるし。

山路:それは普通の証券会社で、

小飼:できます。

山路:空売りとかもする人もまあいるわけですよね。

小飼:もちろん。だけれども、こんなに急激に上がって、こんなに値がさのものをこんなに大量にっていうのは、なかなか一筋縄ではいかないのに、まあ要は水槽の中に収まらないクジラみたいなもので。

山路:5700億円分ていうのは、これ、なんていうのかな、妥当な量だったんでしょうか、とりあえず売るものとしては。

小飼:いや、わかんない。逆にストックオプション絡みだと、これでもとぜんぜん足りないはずなんだけどね。

山路:まだなんかストックオプション分の税金とかもかかってくるっていう話ですけどね。

小飼:ストックオプションで設定した行使価格が低すぎたというよりも、今が上がりすぎたから結果的にそうなってるというところもあるのでは。

山路:これ、じゃあその金、いくらっていうことはともかくとして、こういうふうにCEOが株とか、今Teslaってまだ伸びてくと言うか、成長段階の会社じゃないですか。

小飼:のはずなんだけど、株価があまりに先取りをしてるという意見もあるよね。というのも、今のTeslaの時価総額っていうのは確か、自動車業界トップ10足したよりも上なんだよね。トヨタ足してフォルクスワーゲン足して、

山路:ホンダとかマツダとか、

小飼:GM足してホンダ足して、あ、マツダたしかトップ10の中に入ってない。

山路:ああ、そうなんだ。

小飼:ってやってっても、Teslaに届かないんだけど、でもその一方で、電話で起こった事が自動車でも起こったら、あんなもんじゃ済まないという可能性だってなきにしもあらずだよね。でも、その前になんか納車されたやつにUSBポートがないんですけど! みたいな、

山路:(笑)なんか半導体不足でUSBポートを勝手に削除したんじゃないかっていう話が出てた。

小飼:それ理由にならないじゃん。

山路:そんなんアリなんか、みたいな(笑)。

小飼:そんなん言い訳にならないがな。

山路:いやもう、色んな所で予想外ですよね、いろんな意味で。

スタッフ:これ、マスクさんTwitter上でアンケートとって、売却して税金を払うということで、美しい話に聞こえるんですけど、これって株価操作とかにはならない?

山路:でも、どっちみち本人が納税しようと思ったら、株を売るしかないっていう、

小飼:だから言ったじゃん、貸株でもいいんだって。

山路:あ、そっかそっか。

小飼:確かに大変だよ、1兆円から2兆円分の株を担保に貸すっていうのは、大変は大変だよ、でもこれだけ伸びてるところであれば、お金を貸したいやつはいっぱいる、最悪あれなわけよ、クラウドファンドしちゃうという手すら、

山路:手すら(笑)、Teslaだけに(笑)。

小飼:洒落になってしまう、というのか、それ用の野良コインを発行したりさ。

山路:あー。はぁはぁはぁ、納税用野良コイン(笑)。

小飼:いやもうDOGEがあるからいいみたいな話にもなるかもしれないな。

山路:そうか、思った以上に選択肢は多いわけだ。

スタッフ:いや、どうやら、俺が見れないような世界がたぶんこの世の中にはあるんだということがわかりました(笑)。ありがとうございます。

小飼:その線が一番大きいかな、

「パフォーマンスなんでしょうね」(コメント)

山路:しかも5700億円分売るって、まぁ実際にある程度売ったにも関わらず、そんなに下落してないんですよね、Tesla株。

小飼:これって持ち株の何パーセントぐらいなんだ? マスクの持分の何パーセントぐらいなんだ、これ?

山路:分割してちょっとずつ売るっていう事を言ってたんですけど、ちょっと今ぱっと出てこないすね、すんません。じゃあちょっとその企業の金の話が出たところで、東芝の話もついでに行っときますかね。

小飼:ああそうだ、その前にあれだ、Teslaのシートヒーターがオプション課金なのは笑ったっていうのを、でも、じつはこれ、車だと笑ったとかとんでもないとかっていうのは、もともと付いてるものを、機能をソフトウェア的に殺しておいて、お金払うとだからそれを復活しますって言うのを、Teslaが始めたと。なんだけど、これ半導体の世界では、特にCPUの世界で当たり前なんですよね。たとえば16コアのCPUを使いましたと。でも、コアの一つや二つが壊れてるって言う場合、これもったいないでしょ。だから、たとえばそういった場合っていうのは12コアのやつとして、全く同じものを売るんですよ。

山路:で、金出した人だけそれは有効化されてるというか。

小飼:というよりも、ついてるけれども、だから無効にしちゃうっていうのは、無効にして別物にするっていうのは、はい。

山路:それにソフトウェアなんかだと、

小飼:半導体の世界ではもはや当たり前。

山路:ソフトウェアなんかって、ある意味Proバージョンとか、無料バージョンみたいなもんも同じコードだったりとかするわけですしね。

小飼:そうなんです。そのへんもハードウェア企業らしからぬって言うことはありますね。これ、本当、トヨタやフォードの中の人というのは、思いつきもしないだろうね。そういう、あらかじめつけておいて、金払ったら遠隔にオンにしてやるって言うのは。というのか、それって倫理に反するって感じるでしょうね。ハードウェアから入ってきた人たちというのは。

山路:ソフトウェア文化の人にとっては、ある意味当たり前っちゃ当たり前な。

小飼:でも、乗り物の場合っていうのはさ、まさにそれってデッドウェイトになるわけじゃん。

山路:うんうん。しかもコストもちょっと上がるわけですもんね。制作、生産時の。それをやっちゃうところはイカれてますよね。本当に。

小飼:だけれども、さすがにUSBポートが付いてないっていうのは。

山路:勝手に仕様変えちゃったわけですもんね。

小飼:ハードウェア直すっていう、後から直すっていうのは大変なので、でも最近もAppleもやったじゃん、機能は載せといても、enableしないで、UWBとか、あれです、AirTag探すのに必要なハードウェアっていうのはもう2年前に、下準備しておいたけどぜんぜんオンにしてなかったと。でAirPods Proにも、加速度センサーがついてると(笑)。有効にしてませんでしたっていう。

山路:たしかに誰も気づかなかったってやつですもんね、ありましたね、そういう。

小飼:ソフトウェア屋の発想なんだよね、それって。

山路:これからしかし、そういうとこ増えてくんだろな、あらゆる、なんか製品において。で、そのちょっとイケてない企業のほうの話になっちゃうんすけど、東芝が3分割され、

小飼:3でいいの?

山路:4にしたほうがいいんじゃないのっていう(笑)、

小飼:うん、4分割のほうがいいんじゃないんですか。走るのと、回るのと、なんだっけ、

山路:光るの、

小飼:光るのとあと何だっけ、

山路:もう一つなんか、走る、回る、何だっけ、何かあったんだけど、ちょっと四つめがどうしても思い出せないすけど。まぁその、東芝、これ、不正会計、結局、時効になったそうですね、刑事責任取れずって。

小飼:いや、だからなんでそんな時効の設定が短いんだ、死刑とかは、死刑じゃなかった殺人とかなくなったのに。わかった、光る、回る、走る、歌う、だ。

山路:あ、「歌う」が入ってんだ。

小飼:はい。歌うが入ってたのか。

山路:歌うはちょっとな、会社としては何か、事業なり立たなそうな、

小飼:歌うって口三味線を流すとかって考えると、会計部門が「歌う」になるのか。

山路:(笑)それはなんていうのか、あきらかに犯罪行為に限りなく近い、

小飼:じゃなくて、もろ犯罪行為ですよね。

「ホリエモンはぶち込まれたのにね」(コメント)

山路:本当にその通りですよね。しかもこの、不正会計時効になったっていうのは、なんて言うんですかね、会計の決算の不正なことをやらせるのを、ある意味現場に押し付けて、上のほうはどんなふうな不正をしたのかも把握してなかったっていうことで、上層部の責任を問えなかったってことらしいですよね。

小飼:だから、検察が頑張らなきゃいけないところだったんだけどね。

山路:検察はもっと些細なことでも挙げてたりするじゃないですか、彼ら。いやーなんか残念な、

「そんなわけあるか」(コメント)

山路:そうですよ、本当にそう思いますよ。これがでも、今のなんかそういう現実なのかなという、日本のダメなところですかね。

COP26と日本政府の「ヤベえ」アンモニア推しについて

山路:じゃあ、あとこれもけっこうでかい話題として、COP26は行っとかないといけないのかなと。

小飼:ああ、はい。

山路:COP26で期待外れっていう報道が多い、

小飼:期待外れっていうよりも、なかなか難しいなぁと、まぁ日本は化石賞をもらったりもしたんですけれども、はい。まぁでも、今回曲がりなりにも中国も出てきてるわけだよね。

山路:当初の、脱石炭、廃止まで謳えなかったんだけど、いちおう脱石炭、削減と謳うことはできたみたいな。

小飼:まあでも、それは日本の石炭火力は優れてるから、だから日本潰しだみたいなこと言う人もいるんですけれども、根源的にCO2排出を避けようがないですから。石炭というのは。だからどれほどよくしても半分とか、たかだかその程度で、数増やしちゃったら、やっぱり増えざるを得ないんですよね。

山路:これ、今ある石炭火力発電所とかをちょっと改造するとか、そういったような形でのちょっと減らす、マシなふうにするっていうことは無駄ではないですか?

小飼:いや、だからそこなんだけれども、それで日本が言ってるのは、アンモニアも一緒に燃やそうと。それちょっと調べてみたんだけど、よけいヤバいんじゃないかと。

山路:ヤバい?

小飼:なんでアンモニアって話が出てきたかって言うと、まぁ水素が難しいと。アンモニアの話が出る前は、水素水素言ってたでしょ。つい、そうね、だから10年から5年前ぐらいって、今よりもずっと水素水素言ってたじゃない、

山路:なんか液化水素みたいな話も出てましたもんね、低温にして。

小飼:で、リチウムイオン電池に充電してOKっていうのが出る前は、その前は燃料電池の時代が来ると。その時の燃料は水素であるというので、水素水素言ってたんですけども、水素の扱いの難しさというのがもっと知られてきたっていうのも背景にあるんですよね。

山路:超低温な状態にして運ぶのがそもそも難しいし、とか、水素、脆弱にしちゃう性質が、

小飼:要は溜めとくのが難しいわけですよ。でもアンモニアだったら、ずっと扱いが簡単だと。NH₃というだけあって、燃やしても水と窒素ガスしか出ないと。まあ厳密にはNOxとか出るんですけどね。窒素酸化物とかっていうのもちょっと出るんですけれども。

山路:良さそうじゃないですか。ダメなんですか。

小飼:まず、じゃあ、アンモニアはどうやって作ると。で、アンモニアを作る時はどうやってるかって、さっき言ったのの反対、窒素を、N₂になってますけども、これをパカッと割って、そこにどこかから持ってきた水素をくっつけて、NH₃にします。じゃ、水素どこから持ってきますか、だから今はメタンからなんですよ。

山路:ほー。

小飼:まぁそこで出ますけど、よく考えると、アンモニアサイクルというのはまず、今のところはですよ、天然ガスから、まぁメタンですよね、水素を取り出します。その取り出した水素を、ハーバー・ボッシュ法で、今のところハーバー・ボッシュ法です、アンモニアにします。で、アンモニアを運んできますと。使うところでは、そのアンモニアを燃やすなり、燃料電池の燃料にもできます。要はメタンをいったんアンモニアにして、それから電気なりあるいは動力源にするっていうのはメタンサイクルなんですけども、話聞いてて「おやっ?」と思いません?

山路:なんか、手間がかかってるような、なんというかまどろっこしいことしてるような(笑)。

小飼:なんでまどろっこしいことしてるのと、それだけ聞いてると、メタン直に使えばいいじゃんと、どのみちメタンは使うんだよねと。メタンを直接日本に持ってくる技術とかっていうのも確立してるわけですよね、液化して、LNGにして。なんでそれやらんのかと。

山路:そのアンモニア作ったりする過程でも、エネルギーってすごいかかるわけですもんね。

小飼:そうなんです。現状でも、ハーバー・ボッシュ法というのは天然ガスの3パーセントから5パーセントぐらいをそれに費やしてるわけです。全エネルギーの1パーセントから2パーセントくらいです。それだけでどれくらいのアンモニア作ってるかって言うと、2億トンです、2億トンちょっとです。全世界で。

山路:少なくないですか、ていうか。

小飼:なんで少ないって思えるかって言うと、石油とか石炭とかっていうのはもう桁が一個違うんですね。2つに近いかな、どっちかって言うと。でですね、日本でアンモニアを燃料にしようって言ってる政府のWebページに書いてあったのは、これで石炭火力を全部を置き替えるにはどれくらいいるかって、2億トンって。今、全世界で使ってるアンモニアを日本一国、それも発電のためだけに、石炭火力って今、たぶん今の日本の電力の1/3ぐらいなので、たかだかそれくらいのエネルギーを用意するために、今全世界で使ってるアンモニアを全部日本に持ってくるって言う、

山路:なんか計算がいろいろおかしいですね(笑)。

小飼:で、そうやってもなお、もともとメタンから水素を引っこ抜いているわけですから、メタンのCがCO₂になりますよね。そうしたCO₂っていうのはどうするのか。実際にアンモニア自体は、CO₂を出さなくても、それの製造過程ではメタンが出ますよね。それをどうするのかって言ったら、そのページに書いてあったのは、油田にぶっこむと。

山路:CCS(Carbon Capture and Storage)とかそういう感じで(編注:CO₂の活用が入る場合は、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage))

小飼:そうですね。実際にある程度は使われてるんですよね、炭酸ガスを吹き込んで、

山路:出やすくするよみたいな感じで。

小飼:出やすくするっていうのは。でもその前に、メタンから水素を抜き取った後にCO₂だけ取り出す技術っていうのは確保してるのかと。まずそこがToDoなんですよね。

山路:そうなんすか。まだ実現できるかどうかもわかんないって言うレベルなわけ、

小飼:できるんじゃないかな、ぐらいの感じですね。

山路:そうなんだ。

小飼:なにせ量がすごいですから。メタンっていうのは分子量16です。CO₂というのは分子量44です。だから、ざっくり重さが2.7倍になるわけです。だから、質量が燃えると2.7倍になる。だから、それをどこかに捨てなければいけない。一番簡単なのは大気なんですけど、これがアカンということになったんですね。じゃ、大気以外のどこに捨てるか。

山路:地中とかそういうような、

小飼:そうそうそう、だからその技術が確立してるって言うのが大前提なんですよ。

山路:ふーん。

小飼:だから、ちょっとこりゃヤベえなと。だから、水素直に使うよりはだからもう少しあれかな、ちっとは実現性高いんだけども、だけれども、メタン直に燃やすほうがいいじゃん、メタン直に燃やして大気に放出したほうがまだしも、ですよ。メタンがそのまま大気に出てっちゃうよりはまだしも。

山路:これアンモニアに関して言うと、先ほど弾さん、ハーバー・ボッシュ法って言ったけれども、ハーバー・ボッシュ法に変わるような手法っていろいろ研究されてますよね。

小飼:研究もされているけど、今のところ確立してるのはハーバー・ボッシュ法まででしょ。だからハーバー・ボッシュ法でかかるコストというのを大前提にしなければいけない。で、それでアンモニアの価格というのも調べてみたんですけれども、その政府のアンモニア推しのページと、実勢価格には5倍ぐらい開きがあるんですよ。

山路:なんでそうなるんすかね(笑)。

小飼:政府のやつというのは、ガスが出るとこで直にアンモニア作りましょうと。

山路:はぁはぁ。

小飼:それでやれば、これぐらいのコストで抑えられるんだろう、になってるんですけど。でも、それだけやっても、メタンを直接使うよりも高くついてしまうんですね、それは仕方がない。でもそれよりも、もしこのやり方を世界が取ったら、天然ガス需要っていうのは倍になっちゃいますね。

山路:本末転倒も甚だしい(笑)、

小飼:どう転んでも、これ本末転倒でしょう、だから、それでもその頃には、電気分解による、本当にグリーンな、もう100パーセントカーボンフリーな水素ができるようになってるだろうと。

山路:うんうんうん。なんというか、いろんなものを、大きなものを仮定しすぎじゃないかという、楽観的な、こう技術ができるだろうとか、

小飼:そうなんですよ、今世紀に入る前の太陽電池でも、もっと実用化に近かったよねっていうような状態、

山路:どっちかというと核融合に近いレベルの話ですね、

小飼:うん、そう思った。

山路:え、本当に(笑)。

小飼:だけれども、それでもなお水素よりはマシなのか、トータルとしてマシというのか、本当に水素って扱いづらくて。だから、水素を色んな所に必要なわけですよ、だからもちろん水素自身を燃料にするというのも、なきにしもあらずですけど、その前にアンモニアを作るのにも必要ですし。いろんな工業の原材料として必要で、でも扱いづらいんで、作ったらすぐ使いたい、その辺は電気にも似てるんですよね。

山路:それこそ工場なんかでちょっと出たら、それをもうそのままそこで使えるみたいなんであれば、まだ有効かもしれないけどっていう。

小飼:ちょっとこの段階で政府が推してるって言うのは、すげーヤバいと思う。

山路:なんか、その時間的なそのタイムスパンでどれぐらい技術が実現できそうかっていうことと、価格のことと、

小飼:で、どう考えても、初めからアンモニアというのではなくて、水素がダメだからって言う、だからどっちかって言うと、かなり後付けのプランBなんですよね。

「トヨタの水素エンジンなんて頭悪すぎか」(コメント)

小飼:だから、あれに関してはもうどうして? なんですよ。だからきちっとやれることをやって、降参した会社っつうのがすでにあるわけですよ。BMW。

山路:え、水素エンジンやってたんですか。

小飼:水素エンジン、ずーっとやってたの。

山路:あ、そうなの。ほほう。

小飼:EV推しに変わるまでは、ずっと水素エンジン推しだったの。

山路:燃料電池ではなく、水素エンジン。

小飼:有名な話ですよ。

山路:そうなのか。

スタッフ:弾さん、ということは脱動力をすることが一番、この脱炭素に近い、

小飼:いやいや、だからなんでそう飛躍するの。そういうこと言えばさ、人類滅亡すれば問題自体がなくなるじゃん。

山路:脱動力ってどういう意味?

スタッフ:エンジンとか、

山路:脱内燃機関って言いたいの?

スタッフ:ごめんなさい、そうですね。

小飼:えらい違いじゃん。

スタッフ:すいませんでした。

小飼:脱動力っていうのは本当に自動車を諦めることじゃん。

スタッフ:内燃機関です、爆発してピストンを動かす、私の勘違いです、すみません。

小飼:ずーっと、脱内燃機関するべきで、徐々には進んでたわけですよ。電気でいいところというのは電気になってったわけです、車自体ですらそうじゃないですか。主動力以外のものっていうのは全部電気で動かしてますよね。そもそも起動すら電気でやるわけですね。

山路:本当になんか、最後のところがもう十分、そこんとこもモーターで動くようになり、

小飼:食べられなかったから、仕方なく、仕方なくと言うにはあまりに多くの時間とお金が費やされてるはいますけれども、でも、ある程度工学、エンジニアリングを知ってしまうと、かなわないっていうのはわかるんですよ、もう本当に交流と直流どころじゃないんですよね。

山路:電気と内燃機関の、その、

小飼:燃料電池って言うのであればまだしもですね。

山路:(燃料電池は)結局まあ最終的にはモーターと同じことですもんね、言ってしまえば。

小飼:そういうことです。

「エネルギー問題ってあと何年で解決しそう?」(コメント)

山路:難しい質問してくるなあ(笑)。

小飼:あー、えーとですね、たぶん後1世紀ぐらいで肯定的な解決と、否定的な解決というのはあると思います。

山路:1世紀、で答えが出るってこと?

小飼:答えが出る。