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小飼弾の論弾 #232 「スリランカに見る国家が破綻するプロセス、原発事故で13兆円賠償命令」
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小飼弾の論弾 #232 「スリランカに見る国家が破綻するプロセス、原発事故で13兆円賠償命令」

2022-07-26 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2022年07月19日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2022年08月02日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2022/07/19配信のハイライト

    • 「COVIDの難しいところ」と「安倍元首相銃撃とカルト」
    • 「東電元幹部に賠償命令」と再エネ、「日本で一番外貨を稼いでいるのは?」
    • 「日本に来てください」と「ブレグジットで一気にダメになったイギリス」
    • 「スリランカはなぜ台湾になれなかったか」と「韓国をG7に」
    • 「民主主義と法治と任期」についてと「ハワイにあるすばる望遠鏡の賃料は?」
    • 『Gの遺伝子』と「女子高生フォーマット人気」

    「COVIDの難しいところ」と「安倍元首相銃撃とカルト」

    山路:早速なんですけど、COVID-19、すごいことになってるじゃないですか。

    小飼:どうも、前の波を超しそうだよね。今日こそかと思ったら、何か減った数字が出てるから、おやと思ったら、もう連休効果だったと、昨日、

    山路:海の日か、

    小飼:祝日だったんだよね。

    山路:じゃあ明日、それが乗っかってくるってこと(笑)?

    小飼:っていうことになるのかな。

    山路:えー。

    小飼:でですね、実は全然他人事でなくって、なんと僕の妻も罹患したという。

    山路:マジで?

    小飼:うん。

    山路:大丈夫なんですか? 症状とか。

    小飼:もう大丈夫どころか、今日はリモートワークしてたみたいですけれども。前にも言った通り、今、家にはウィークデーはいなくて、週末に戻ってくるという感じだったんですけれども、金曜日に発覚したという。木曜日にちょっと鼻が痛い、熱があるかなぐらいの感じで。

    山路:じゃあ弾さんは濃厚接触者にはなってないわけなんだ。

    小飼:なってないんです。僕はなってない(笑)。

    山路:しかし、この感染の広がりようとか見てると、そろそろ感染しないほうが難しい感じになってきてる気がするんだけど。

    小飼:日本でも累積で1000万超したはずなので。もともとのCOVIDを起こさないタイプのコロナvirusというのは、乳幼児、要は生まれたての人以外は感染しているというふうに見られているので。そうなっていくのだろうかという。

    山路:じゃあ、この第7波で、とりあえず、まあ今ってこんだけ広がってても、マンボウとかそういうのは出てないじゃないですか、緊急事態宣言とか。どうします、弾さん的には。

    小飼:確かに一つ前の第七、そもそも波の数え方というのもわからなくなってきたんだけれども、その一つ前の波の時にも、むしろ色んなものが緩和されたじゃないですか。おかげで次女が帰国できたんですけど、うちの場合というのは。一番大きな理由っていうのは、重症化しにくくなった。それでも母数が大きいので、累積の重傷者とかとか死者数っていうのは変わらないどころかちょっと増えたぐらいらしいんですけども。

    山路:これ、たとえば飲み会とが今あったら行きます?

    小飼:うん、もう遠慮あんましないかなというか。

    山路:もうなったらしょうがないみたいな(笑)。ただちょっと怖いのはロングCOVID、後遺症、コロナ後遺症。あれが結局、本当どういうふうなものなのか、まだよくわかってないですよね。

    小飼:ただなぁ、どこまで心配しなければいけないのかというのは致命的な病、致命的な感染症というのは他にもいっぱいあるわけじゃないですか。だから、COVIDの難しいところっていうのは、それが人類社会に一番ダメージがくる強さなんですよね。

    山路:個人単位のヒトじゃなくっていうことね。

    小飼:そうそうそう。インフルエンザよりは強いけれども、たとえば狂犬病ほど強くはないわけですよね、あるいはエボラほどは強くないわけですよね。でもそういう病気というのはずっと感染力が弱い。だから、適度な感染力と適度な致死性があるということで、じゃあどれくらいの間合いを取ったらいいのかというのは、いまだに答えが出てないわけじゃないですか。日本も、今どちらかと言うと、防疫対策が厳し過ぎて、もう経済が困ってるから、もっと緩和してくれっていう声が大きくて、また最近波がぐっと来たおかげで少しその声も引いてるところっていうのはありますけれども。

    山路:絶妙な感じで来ますよね(笑)、毎回毎回。

    「子供たちがこぞって熱出してるけど陰性なんだよな」(コメント)

    山路:ああ、そういうこともあるわけなんですね。

    小飼:そう、日本で感染がひどくなったわりには重症者、死者が少なくて済んだ一番の理由っていうのはどう考えてもワクチンですし、しかもこれだけ感染しててもなお他の国と比べて感染者数が少ないというのはこれマスクとかのおかげですし。

    山路:子供も、ワクチンっていうのはある程度打てるよう、努力義務ではあるけど、打つようにはなってますよね。

    小飼:今、最低年齢っていくつまで下がってたんだっけ?

    山路:あれ、9だっけ、10だっけ?

    小飼:アメリカだとあれかな、5歳まで緩和い、そう、僕は対象になってでもしかるべきなんだけれどもね。前にも言った通り、糖尿病の既往症もあって、それで第1回2回目の時には早く接種券もらったので、だけれども今回はそんな早くは来てないね。対象のはずではあります。

    「8歳は打った」(コメント)

    小飼:じゃあたぶん、日本もあれかな、FDAと同様の5歳というのは、小学生までは打てるようになったのかな。

    スタッフ:今調べたところによると、厚生労働省から5歳から11歳の子供への接種についてのお知らせと書いてありますね。

    小飼:打てるようになった。そう、だから今感染経路って子供が多いので(笑)。

    山路:いや、本当なんかで難しいよな、打たせる、なんていうか絶対に打てというほどでもないような気もするし、なんか打たないとその子が罹りそうな気もするし、

    小飼:変異に聞くやつというのもそろそろ出てほしいですね、ワクチンとかだったら早くできるはずなので。どうなんだろう、その、

    山路:次4回目打つんだったら、どうせだったらバージョンアップしたやつ打ちたいっすよね。

    小飼:あるいはノババックスを打ちたいですね。mRNAじゃない、

    山路:じゃないやつですね、従来型になるのか。

    小飼:従来型に、要するにタンパク質のワクチンですね。同じくらい効く上に、副反応がずっと弱いと。まぁでもそれよりもちゃんぽん効果を狙って。

    山路:モデルナとファイザーは、何気に副反応、私きつかったですね。

    小飼:僕、両方打ったので、ファイザー、ファイザー、モデルナなので。

    山路:いやまあ、とにかく皆さんマスクはして、

    スタッフ:ちょっとしたあれなんですけど、私が子供の頃って三種混合ワクチンとか、もうあの問診票、問答無用に渡されて書いて、もうその日に集団接種みたいな感じでやってたんですけど、時代じゃないんですよね、そういう。

    小飼:どういうこと?

    山路:ワクチンワクチンはもっと強制的にやってもいいんじゃねえかってこと?

    小飼:もちろん強制的に打ってるやつもいっぱいあるよ。もちろん、もちろん日本だってあるよ。日本はどっちかって言うと控えめだけれども、それでもmandatoryのやつというのはあります。うちの娘たちも打ってますし、三種混合は二種混合になっちゃったりしたりというのはあるんですけれども、それでもちゃんと打ってるやつは打ってますよ。

    山路:そこのところで何か日本がこう強制接種にならなかったっていうところはちょっと、なんかな、

    小飼:え、なんの話?

    山路:つまりコロナに関して、コロナワクチンに関して、強制にはならなかったじゃないですか、結局。

    小飼:ああ、日本でmandatoryというのやつっていうと、むしろ主に児童向けだったということもあるのかな。

    山路:やっぱり児童向け、

    小飼:成人になってから、全国民に対して打つというのはじつは初めてじゃない? 子供の頃とか、子供のうちに打っておくとか、まだ天然痘が絶滅してなかった頃は、大人どうしてたんだろうね。子供は子供のうちに接種受けてましたし、僕もたぶん左肩かな、痕ありますし、ちょっと、これだと見えない、見える? ここら辺にあると思うんだけど。

    山路:あとは子どもに対する強制接種って、すごいその、なんていうか何かあった時の文句がすごいから、かなり腰が引けてるっていうのがあるかもしれない。

    小飼:っていうのもあって、いちおう、副反応で後遺症とか出ちゃった場合っていうのは、賠償しますよというのは日本にもあります。日本にもあるんだけれども、そもそも、その認定を受けるのが難しくて、COVIDでは誰も認定を受けてねえじゃないかというのもあるんですけれども。

    山路:まあなんか、用心しつつ、用心しつつなんかゆるゆるといきましょうとしか言いようがないのかな。

    小飼:まあでも、あれだね、一つ非可逆的にというのか、COVID騒ぎが終わった後でも、日本にも残りそうな風習としてマスクがありますね。それ、ちょっと僕、個人的にはきついんですけれどもね。

    山路:知り合いのツイートで見かけたのは、女子高生の間ではマスクをするのがデフォルトになっているという。素顔を出すのが恥ずかしくなってる。

    小飼:何度も言ってるように、外では外してますし。不特定多数いる屋内ではしてますけれども、僕も。

    山路:ただ、今までマスクとかあんまりこう顔を晒したくなかった人は、むしろそれを歓迎してるところもあるというような。

    小飼:ただそうは言っても、昔、昔というのか、ちょい前までは東京も屋外でも、ほぼ100パーセントとだったんですけれども、だいたい8割7割ぐらいになってきた感じがありますね、2、3割の人はもう外してますね。

    山路:私も屋外では外してますね。よほど人が近くにいる時は別ですけども。

    小飼:それにあれじゃん、ずっと不要な時にもしてたらさ、マスクの寿命も縮めちゃうじゃん。っていう考えもある。

    「マスク社会のうちに歯の矯正したい」(コメント)

    小飼:あ、でも少なくとも、日本の場合、歯医者で感染したというケースというのはまだ見つかってないらしいので。アメリカとかだとポコポコあったりもしますし、日本でもこれは明らかに病院で感染しただろうっていうのがあるんですけど、歯医者はまだみたいですね。そもそも、歯科医もちゃんとマスクはしてますし。ただ、歯科医でもらったというのはないんですけど、歯科医がかかったという事例はあります。僕の知り合いの歯科医も、仕事ではなくて、お子さんからもらっちゃったから。

    山路:それはまあ、歯科医だからじゃないですよね(笑)、もはや。

    小飼:しかたがないけれども。僕もこないだここ抜歯して、これを直さなければいけないので。

    スタッフ:ちょっといいですか、このコロナって、要は始まったのは2020年、

    山路:日本だと2020年の頭ですね、

    小飼:2020年の頭です。2019年の終わりですね、中国で最初の症例報告が出たのは。

    スタッフ:4月か5月ぐらいに学校一斉休校とかってやったじゃないですか、あれ、今だからこそ、あの時っていろいろ賛否あったと思うんですけど、今見てみるとじつは良かった措置だったかもしれないってことですかね?

    山路:まあ、そうかも、つまりそれが実際に効果があったうんぬんというよりは、

    小飼:歴史のifにはなってはしまうね。ただ、児童というのが極めて優秀なスプレッダーだというのは、その後の事例でとてもよくわかっていて、今日本が苦労してるのはまさにその経路なので。

    山路:いやー子供は難しいよな。

    スタッフ:いろいろと特別なことってしてきたと思うので、やっぱり総括っていうか、はして、

    小飼:まだまだぜんぜん総括できる段階ではないよなあ、

    山路:COVID-19のやっぱり難しいところっていうのは、変異して、そのフェーズによってその常識がいちいちゲームのルールが変わるところですよね、本当に。毎回毎回そのゲームのルールが変わるから、それに合わせてなんかやっていかなきゃいけないところがあるから、結局、最初のほうでうまくいってたと思われた国でもそうでもなかったみたいなことってのは色んな、

    小飼:あとでガツンと来たっていう、

    山路:あるから大変、まだちょっと言えないですよねと。じゃあ次、これは言わずにはまずいかな。安倍元首相が亡くなったということですよね。これは、スライド、参院選のほうしかなかったか。

    小飼:一つ、ある意味意外だったのは、あんまり弔い合戦みたいにはならなかった。まだ、実際の投票日の前々日だったんだけれども、まだ投票日の段階では、犯人の動機とかっていうのもほとんど情報なかったわけじゃないですか。そういう段階では、弔い合戦っぽくなるかと思ったけど、あんまりそうはならなかった。というのか、意外と野党善戦したなっていうのが正直な印象ですよね。

    山路:予想通りの与党の勝利、ぐらいな感じでしたね。

    小飼:いや、だって比例区とか一人減らしてるんだよね、自民党。そう、自民党がなんでよかったかって言ったら、もう全県区っていうのかな、参院選の場合は、で圧倒的に強くて、なんで圧倒的に強かったかって言ったら、野党が共闘してなかった。もう野党が負けたのだとしたら、一番の責任というのは泉だっけ、今の立憲民主党のリーダーがもう圧倒的に、立憲民主党というのか、その前は民主党で、その前は新進党の、一番ダメなところはリーダーだね。

    「これを機に日本が変わることある?」(コメント)

    小飼:これを機に日本が変わる、それは、じつは安倍晋三暗殺がなければ、このまますんなりと改憲動議を出したりするのかと思ったけども、逆におかげでなんか止まっちゃうんじゃね、みたいな感じがありますね。

    山路:宗教問題みたいなこととかが噴出して、それどころじゃなくなってきたぞっていう。

    小飼:そう、それどころじゃなくなってきたという。

    山路:なんかこう、いろいろ宗教団体の言ってることと改正憲法の改正案、似てねえかみたいな話まで出てきたりして。

    小飼:じつはあれか、統一教会のパペットだったという。そこがむしろ一番意外というのか。

    「国際社会的には損失は大きい?」(コメント)

    山路:日本がこんなに宗教団体に影響されている国だったっていうのは世界の人が驚いたっていうのはあるかもしれないですよね。海外ニュースなんかでその切り口で報道しているところがけっこう多かったですね。これ、しかしあの、宗教団体のやつ、巧妙だなと思ったのが、

    小飼:(コメントを見ながら)あの、自民嫌いでも、立憲も共産も社民の嫌いだったらどこに入れればいい? というのは、そういう時にはまず、党を見て、どこにも、全部気に食わないと言うのであれば、人を見ましょう。で、人を見てもダメだったら、今度は政策を見ればいいわけですよ。その場合というのは、逆にこういう決め方もあるわけです。一番投票してほしくないやつがいたのであれば、その人の次に当選しそうで反対の立場にいそうな人に投票するのが。

    山路:これあと、今回の問題で非常に巧妙だなと思ったのがその、

    小飼:名前ロンダリング。

    山路:献金とかじゃなくて、運動員をタダで提供するっていうことがこう、

    小飼:もっとまずいじゃん。もっとまずいじゃん。

    山路:それっていうのっていうのがボランティアって言われたら、つまりしょっぴけないというか。献金にならないじゃないですか。

    小飼:日本のは本当にヌルヌルなんだよね、そこら辺っていうのは。

    山路:あ、そういう手があったんだって今さら知った。選挙で実際に行われているようなこと、ぜんぜん自分は知らなかったなと思いましたよ。

    小飼:それにカルトというのであれば、そもそも自「公」連立の時点で、もうアウトじゃんという。

    山路:政教分離はどこに行ったんじゃいっていう話ですよね。

    小飼:そうそうそう。

    山路:いや、すげえ、でもびっくりした。

    小飼:暴力的というのであれば、統一教会以上に、統一教会というのは有名なところでは壺を買わせる、要は財産をむしり取るというところで有名ですけれども、創価学会の人たちというのは人の家まで乗り込んでって仏壇ぶっ壊してたわけですから、本当に物理的に暴力的だったんですよね。

    スタッフ:質問なんですけど、マルチ商法ってのは法的にもう規制されているんですよね。

    小飼:規制されてます。

    スタッフ:ですよね。でも、霊感商法、

    小飼:されてるけれども、マルチまがいという言い方があるわけでしょ、それはしょっぴけないぎりぎりの範囲でというのはやっぱりあるわけです。

    スタッフ:でも霊感商法は規制されてないという、

    小飼:じゃあ法律にどう書くんですか、霊感商法って法でどういうふうに定義するわけですか。

    スタッフ:あー。

    小飼:きちっと法律に書き下すっていうのは、そんな簡単なことじゃないんですよ。

    山路:でも霊感商法は今、消費者庁なんかの案件で引っ張れますよね。

    スタッフ:あ、そうなんですか。

    山路:それは単純にそういうものっていうのは、霊感商法だからそれでOKみたいなふうにはならないですよ。完全に、何て言うんだっけ、法律で言えば消費者保護法?

    小飼:だけれども、その場合というのはまず事例報告を上げて、事例報告を受けたうえで行政処分を下せる、までだからね。

    山路:そうか。

    小飼:そうよ。刑法犯にするって言ったら、ずっと大変なわけですよ。

    スタッフ:ちょっとした疑問なんですけど、この安倍総理暗殺、安倍元首相暗殺っていうのが起こったことだとすると、その前、前にオウム真理教とかあったりとかあったじゃないですか、

    小飼:あったじゃない、過去形じゃない。あります、あります。名前はアレフ、

    スタッフ:そこのところでどうにかしようとか、こういうことはならなかったってことに、

    山路:ならなかったんでしょうね、やっぱり、結局そういう、なんていうか手足になって動いてくれる、タダで使える人が欲しかったとか、そういうことでズブズブになっていったっていうのがあるんでしょうね。

    スタッフ:先月『論弾』の限定の部分で、200万、所得200万のところで弾さんにほら、年俸200万で働いてくれる人がいるんだったら、いくらでも雇うって言ってたじゃないですか(笑)。やっぱり、

    山路:年俸200万どころじゃないもんね、宗教関係者、宗教団体の信者だったら。

    「統一教会30年ぶりに名前聞いた」(コメント)

    小飼:それでその理由というのが、改名届を受けさせてて、それで改名届を受けたのが下山だったというね。下山の名前はこの番組でも前に出てきたけれども(笑)、そう、大学改革絡みの話で出てきた(笑)、

    山路:いや、なんかこう、

    スタッフ:弾さん弾さん、下村下村下村、下村です、

    小飼:下山って言ってた、ごめんなさい、そうそうそう、ごめんなさい、失礼いたしました、全国の下山さん、失礼しました。ヤバい、俺もあれかな、脳にきてるかな、

    山路:無症状で(笑)。無症状ですでに後遺症が、

    小飼:そう、頭で考えてることと実際に発語してたのと違うという、

    スタッフ:コロナもこれからリモートの耐久力を付けるかもしれないですね。

    小飼:ヤバい。

    山路:ちょっと政治がらみでもう一つ、

    小飼:(コメントを見ながら)ありがとうございます、そうです、そうです。下村博文氏です。

    「東電元幹部に賠償命令」と再エネ、「日本で一番外貨を稼いでいるのは?」

    山路:東電の元会長らに13兆円賠償命令。これ、すごくないですか。

    小飼:いろんな意味ですごいですね。よく日本では罰金が低いと、あるいは民事でも賠償金が低いって言われるじゃないですか。そういった中であって、これアメリカでもここまでの賠償金額っていうのは出ないと。

    山路:フォルクスワーゲンとかで2兆円とか3兆円ぐらいだったような気がしたんだけど。

    小飼:ただこれは理由があって、その賠償金を誰に払うか。アメリカの場合は、被告に払うわけです。フォルクスワーゲンの場合は、

    山路:被告に払うじゃなく、

    小飼:ごめんごめんごめん、原告、被告が原告に払うわけですね、賠償金は。その際にpunitive damagesといって、まあ懲罰的賠償金というふうに言って、それで実際の被害額よりも大きな額、2倍とか3倍とかの額が認定されることも多いんですけれども。株式代表、日本の株式代表訴訟の場合っていうのは受取人は会社なんです。被告じゃないんです。被告は株主として、その会社の利益になることを通してっていう、indirectの形では報われるわけですけれども、でも、直接賠償金を受け取れるわけではない。

    山路:原告が受け取れるわけではないという。なるほど。しかも今回のその判決、その個人の責任というか賠償責任認められたんだけど、その前に出た判決では、国のそういう原発事故に関する責任はないっていうふうに最高裁で出たわけじゃないですか、バランス悪くないですか。

    小飼:こんな状態で、誰が原発に投資するんだっていう話ですよ。

    山路:国策じゃなかったのっていう(笑)。

    小飼:そう、国策だとしたら、事故を起こしたときには国が賠償するぐらいでないと投資できんよね。

    山路:なんでその東芝にしても、その原子力事業とかって絶対その時、国と話をしてるはずじゃないですか。なんでそんな一方的に責任取らされるみたいな感じで事業に参入したのって。

    小飼:いやまったくその通り、しかも、安倍政権の時には原発売ろうという話にもなって、もちろん日本の法律というのは日本にしか及ばないので、海外に原発を売るときというのは、日本の法的保護は受けられないけれども、外交的バックアップを受けられるわけで、その外交的バックアップを全面的にしてたはずなんですけど、まあでも結局、一基も売れなかったわけですけども。

    山路:なんかこう、東芝の人たちと国って、なあなあでなんか口約束しただけで、ちゃんとしたものを交わしてないのかなって感じすらしてくるんですけど。東芝の人、もしもそうだとしたら、めっちゃアホじゃないですか。

    小飼:いや、めっちゃアホなんでしょうね。我々素人が思うよりも、更にアホだったということなんでしょうね。僕もさすがにここまでアホだと、もう他人事として笑えないというのか。いや、笑いも凍てつくみたいな感じにはなるんですけれども。

    山路:これ、私は原発っていうのはやってたほうがいいというふうな基本的に考えの持ち主ですけれども、それにしてももうこれで、

    小飼:少なくともやらないと、リコミッションもできないぞと。もう廃炉にする時には、ぷつっと電源切って放置しとけばいいというものではぜんぜんないでしょう。

    山路:だけど、こうなってくると、そういうことで原発に参入する企業すらいなくなるんじゃないのっていうことですよね。

    小飼:うん、そういうこと。だからフランスにお願いすることになるのかな、その廃炉の実際のプロセスとかっていうのは。で、またこの円安なのに貴重な外貨グワ、グワ、グワみたいな話になるんでしょうかね。

    「もしやこうなると予想していた賢い人が会長とかにならなかったのでは」(コメント)

    小飼:賢くなかったんだよね、

    山路:みんな(笑)。

    小飼:うん。原発を推し進めたかった人とかっていうのも、それを請け負った人たちというのも、賢くなかったというよりも、考えが足りなかったっていうのはもう、もはや明白で。

    山路:本当に何ていうか、原発って最初から最後までこう、人災でしたねっていう感じが。

    小飼:日本にとってはそうですね。

    山路:本当なあ、技術自体に罪はないと思うんだけど、難しい、

    小飼:やっぱりやるからには原爆を作るだけの覚悟がいって、原爆を日本で本当に作ろうっていうふうになったら、当然アメリカは敵に回ります。で、敵国条項を適用しますよ。

    山路:そんな覚悟もないくせに、なあなあでやろうとしたツケが回ってきた感じなんですかね。

    小飼:結局のところ、エネルギー問題の回避というのは、もう広い意味での太陽エネルギーですよ。今使ってる化石燃料にしても、あれ、過去の太陽エネルギーですからね。それを現在、今そこにある太陽エネルギーに切り替えているというのが再エネのtransitionで、長期的にはと言っても、今からあと10年ぐらい、ほんの10年ぐらいですよ、すればもうそれが当然になるわけです。そういうところまでは来てるわけですよね。ロシアウクライナ戦争のおかげで、それ、短期的には、

    山路:みんな苦労してますけどね、エネルギーで、

    小飼:draw backがありますけれども、だけども、むしろ長期的にはさらに進みますよ。まあでもそれは置いといても、それでもやっぱ、high intensityなエネルギーというのが欲しいというのがまず一つと、放射性同位体、radioisotopeには、かなり重要な使い道があって、じつは世界的には核物質の需要というのはそっちのほうが大きいんですよね。特に医療用。

    山路:そんなに量を使うんですか?

    小飼:ほんのちょびっとでいいけれども、

    山路:ですよね。

    小飼:でも、日本はその分野では、もうぜんぜん貢献してなくて、日本で使うradioisotopeというのは、買うか、あるいはPETみたいにものすごい半減期が短いものというのは、その場で作ってます。でも、いずれにしても原発はなくても、核物質の取扱いの仕方、取り扱いのというのは先進国であれば、絶対たしなんでおかなければいけない技能ではあるんですよね。そういうのがガタガタになっているというのも、これまた確かなことで。

    「次の冬は」(コメント)

    小飼:(コメントを見ながら)太陽光の蓄電問題は解決できるんですかって、いや、もうできますし、もうその方向に進んでますよ。

    山路:Tesla、ちょっとちっちゃい容量のやつは納めてますもんね。

    小飼:でありますし、じつは揚水発電というのは別に原発がソースでなくても、太陽光のも貯められるのですよね。実際にそのような使い方は今はしてますね。もっと積極的にやれとは思いますけどね。

    山路:まあ水じゃなくても、なんかその力学的なエネルギーで貯めたりとかできますしね。

    小飼:(コメントを見ながら)竹中平蔵、パソナグループの取締役退任というのは、これを取り上げてください。え、どうしたんですか。

    山路:速報のタイトルだけは見たんだけど、まだ詳しい内容は私も見てないですね。

    小飼:なんかあれなのか、また叩いて埃がでるというのか、その埃が出るほど叩かれる事象が発生したのか、やっぱり統一教会がらみなのか。

    山路:はー、はぁはぁ。ちょっとそのタイトルしか見てないところで、恐らくはまだきちんとした理由なんかもどうせ本人は言わないだろうし、これはでも、辞めたから、それでなんていうか政策が変わるようなことはないだろうしな、べつに。

    「身の危険を感じた」(コメント)

    小飼:この東電の株主賠償訴訟の話というのは、確かにこれ、高裁・最高裁でひっくり返る可能性っていうのはけっこうあるんですけれども、それにしても、13兆円という金額が判決として認められたっていうこと自体がやっぱすごいことですよね。

    山路:これって地裁の判決っていうのは最高裁が先に出した国の責任をなしっていうことに対するカウンターでもあったりするんですかね、と。

    小飼:それはやっちゃいけないことには建て前上はなってる、どうなってるんでしょうね、

    山路:建前上はね。ただなんて言うのか、その裁判官の考えとしてはなんか繋がりはない、全くないとも思えないんですけど、まあ邪推だから、証拠がないから何とも言えないんだけれども。

    「まじ10年は頑張って生きて見てみたい」(コメント)

    山路:これは、再生エネルギーが来るっていう話のコメントですかね。

    小飼:再生エネルギーが来るっていうのが、もう既に来てるじゃないですか。

    山路:それで全部まかなえるみたいな、今の化石燃料のぶんを賄えるか、賄える時代が来るっていう、

    小飼:賄えます、それはもう計算でも出てるし、もう今や、国によってはそれが一番安いと。ただし、みんなもご存知の通り、とても薄いわけです、再エネというのは、風力にしても太陽光にしても。それだけ面積はカバーしなければいけない。あとどうやって貯めればいいのかというのも、課題はあるけれども、それはもう、あとは粛々と、

    山路:効率を上げてく、

    小飼:効率を上げるじゃなくて、もう設置を進めていけばいいというのも、もうこれもわかってるんですね。ただ日本の場合、メガソーラーびいきをしすぎちゃったおかげで、その意味でも、東日本大震災と福島第一原発の事故というのは痛いですね。あれがなければ、もう少しまともな制度が設計されてたと思いますし、あの時はみんな慌ててたんです、慌ててたおかげで、メガソーラーの補助金もすごいとんでもない額が出ちゃって。本当であれば個人を優遇して、企業とかはそこまでは優遇できないよっていうのが筋だったんですが、逆になっちゃったんですよね。逆になっちゃったんですよね。

    山路:何かそれが関係してるのかもしれないけど、ペロブスカイトの太陽電池あるじゃないですか、最近出てきた。要は形とかかなり柔軟に、シリコンなんかよりもかなり設置しやすい、あれって開発したのは日本の研究者なんですけども、確か。

    小飼:いや、そういうのいっぱいやってますよ、太陽光発電にしてもかつては日本が生産量も設置も、世界一だったんです、そういう時代があったんですよ、それもたった20年前。

    山路:ペロブスカイトにしても、量産してるのは結局中国のメーカーらしいんですよ(笑)。それもかい! みたいな感じの(笑)。

    小飼:ただね、アメリカもその辺の新型の太陽電池開発には補助金出すっていうふうに言ってますけれども、そううまく行くかなと。でも今のところは、みんな中国が安く売ってくれるからというのがいろんなものの大前提になってるんですよね。

    山路:しかしこの今後、状況変わってくるかもしれないですけどもね。

    小飼:けっこう、ロシアショックというのはけっこう来ます、だって中国に同じことをやられてたら、本当に打つ手ないもん。

    山路:今後、どんどん円安を進めて、もっと日本に工場を戻すみたいなことってあり得るでしょうか。

    小飼:いや、工場戻すにも、今度は人入れられない、物が入らないっていうことになっちゃうので、

    山路:海外から人来ませんよね。

    小飼:もしそういうふうにするのであれば、むしろ円を高く保つ工夫をしなければいけない。

    山路:だけど通貨を高く保つって、逆に難しくないですかと。

    小飼:いや、本来難しいことだったんです、地味に、

    山路:経済力を高め、

    小飼:経済力を高めるという。

    山路:なんか安易に円安に流れちゃいましたよね。

    小飼:安易に円安にしちゃったんですよ。なんとかのミクスで安易に円安にしちゃったんですよ。

    スタッフ:質問なんですけど、今の状態だと海外で作ったやつは海外で売るとかしたほうが、

    小飼:いや、実際にそうしてるじゃないですか、トヨタとかホンダとか、海外分のほうが大きいですよ、海外で作って売ってる分のほうが。

    スタッフ:ですよね。国内に工場を作ろうってなりますかね、これが進んでいくと。

    小飼:ある程度、国内、

    山路:ある程度は、

    小飼:でもそれは円安だからというよりも、元高だから。中国で作っても安くならないから。でも、今むしろ品質のことを考えたら、日本よりも中国のほうがいいっていうものも出てきてますよ。そうです、同様の話というのはアメリカにも出てるんですけど、なんでアメリカが中国に、日本や中国に行った工場を戻せないかって言ったら、単純にその工場を動かす技術者がいないから。

    「日本が外貨を稼ぐ方法はあるのか」(コメント)

    小飼:いや、あれじゃないですか、海外で買ってもらえるものというのを作るというのがあれだけど、でも前にも言ったように今や日本で一番外貨を稼いでいるのは、外貨です。変な言い方です(笑)、

    山路:海外資産、

    小飼:海外資産のことなんですよ。そうなんですよ。日本の製品ではなくて、日本の資産なんですね(笑)。

    スタッフ:なんか突然新次郎構文が出てきてびっくりしました(笑)。

    山路:そこのところで結局、持ってたやつが何か円安でその分、何もせんでも上がっていくみたいなこともあったりもするし。

    小飼:いや、でもそれも、じゃあそれだけでうまくやっていけるかって言ったら、イギリスとかを見ていれば、そうは言ってられないと。イギリスも海外資産が多い国ですけれども。

    「日本に来てください」と「ブレグジットで一気にダメになったイギリス」

    山路:じゃあイギリスの話、行っときましょうか。

    小飼:ちゃんと、うまいこと繋がるのか(笑)。

    山路:ジョンソン首相、辞めるよって、

    小飼:というのか、やっと、やっとかよという。だってその、これの直接のきっかけっていうのは、

    山路:パーティー?

    小飼:去年のクリスマスでしょ。

    山路:でしたっけ、

    小飼:去年だよね。

    「台本通り」(コメント)

    山路:台本ないですからね、この番組(笑)。台本ないですよ(笑)。

    小飼:いや、まぁでも普通、首相が自分で決めたルールを破ってたら、首が飛ぶというのは、まあこの場合本人が自主的に辞めるわけです、辞めるというふうに宣言したわけですけれども、でもな、晋三君も2度総理になったけど、2度とも似た感じだったよね、なんか。要は火が付く前にするっと抜けたという感じではあったよね。

    「ジョンソンは何かいいことしたの?」(コメント)

    小飼:まあでも、ウクライナからは人気ありますよね。兵器援助に積極的だったという理由で。まあでもイギリスにとってはねえ。

    山路:そもそもこのブレグジットも、ジョンソンが煽ったようなもんじゃないですかと。

    小飼:その通り、その通り。

     
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