事情通Zがプロレス業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せるコーナー「プロレス 点と線」。今回は、新日本プロレス大阪大会に木谷オーナーが青木真也を連れてきた件について。





――新日本プロレスの木谷高明オーナーが格闘家の青木真也選手を引き連れて大阪城ホール大会を視察したことが話題になっていますが、ちょっと不思議な展開になっているようですね。

事情通Z 新日本プロレス公式サイトの大会レポートって「これでもか!」というくらい詳しく伝えるのに、リングサイドで木谷さんと並んで観戦していた青木選手のことはスルーしている。 

――青木選手ってRIZIN名古屋大会でも、ペットボトル事件のせいで事実上「いなかった」ことにされてるじゃないですか。2大会連続、存在を消されるって凄い(笑)。

 いまの新日本だとツイッター公式アカウントなりが「木谷会長が青木真也と共に来場!」と煽ってもおかしくない。それなのに写真はおろか文字すら書かれていない。

――Zさんは青木選手の来場の噂は掴んでいたんですか?

 今回木谷さんが誰かを連れてくるという情報は事前に回ってこなかった。前日にツイッターで「パレハを連れてくる」とは予告してたけど、前々から決まっていた感じではない……というか、話は以前からあったのかもしれないけど、新日本の反対もあってギリギリに決まったのかもしれない。

――木谷さんが何かを仕掛ける予兆はあったんですか?

 ここ最近、内藤(哲也)選手が木谷さんを弄っていた。ここまでくると、2人が会場で接触しないといけない雰囲気ではあった。だから何かしらあるだろうとは思ったけど。

――内藤選手は入場時にリングサイドの木谷さんと握手を交わしましたよね。

 隣の青木選手はその光景を眺めているだけ。そもそも現場としては木谷さんをあんまり介入させたくはなかったはず。内藤選手としては自分のキャラを打ち出すには木谷さんは絶好の相手だったから、弄りざるを得ない。でも、木谷さんは素人さんですからリングに上げることはできないでしょ。

――木谷さんの「代理人」というかたちでオカダ・カズチカ選手が内藤選手と戦っていたわけですもんね。

 公式サイトでは内藤選手と木谷さんのイザコザは扱うし、木谷さんの大会総括まで掲載されていたけど、青木選手については一切スルー。つまり青木選手を絡ませることは現場としてNOという判断だったということだよね。

――木谷さんはどういうつもりで青木選手を連れてきたんですかね。

 木谷さんって大の格闘技好き。桜庭(和志)選手の起用や、岡(倫之)選手と北村(克哉)選手の入団も木谷さんの意向が強かった。

――北村選手は今年で31歳ですから特例入団ですよね。

 木谷さんは大会翌日の『東スポ』で「いまの新日本はWWEにスタイルが寄り過ぎだ。WWEの2軍化している」と現場批判してる。たしかにいまの新日本の方向性はWWE寄りなんだけど、そうすることによって新日本は復活したというか、ブシロード体制になってから強化されたところはあって、総合的にも結果が出ていた。それでも格闘技好き大好きの木谷さんからすれば釈然としないものがあったことがうかがえる。

――まあ、プロレス団体のオーナーって「猪木病」と「ビンス・マクマホン病」を患って何かやりたがりますからね(笑)。新日本の前オーナーだったユークスの谷口さんは一切口出ししなかったけど、レアケースだったというか。

 ほら、木谷さんは桜庭選手が中邑真輔選手と戦ったときも桜庭選手のセコンドについていたよね。そのアクションに何の意味があったのかはわからないけど……。


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