Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……


「近頃の若い選手はプロレスができていない!」
インディシーン活況下の米国でも勃発、プロレス観世代抗争!



新日本プロレスが復権してきた数年前、日本では新しいプロレスファンと古いプロレスファンとの間で、プロレス観の違いを巡る論争が巻き起こったことは記憶に新しい。

同じような議論は海外にもある。その代表的な事例は、昨年の新日本プロレス、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアで行われたウィル・オスプレイ(24)対リコシェ(28)の一戦であった。斬新でアクロバティックな動きのGifがインターネットを駆け巡ると、これが一気に世界的な注目を集めたのだ。今のプロレスはここまで進化しているのか!という驚きの声と同時に、元プロレスラーやオールドスクールなファンからは、この動きのどこに戦いがあるのかといった批判も生じた。そこから、批判派の急先鋒(せんぽう)だったベイダー(62)がオスプレイとロンドンで因縁決着戦を行うというアングルが発生、しかしベイダーが当初合意していたはずの“仕事”をしなかったために展開はグダグダに。試合後にオスプレイ自らがマイクを取って、ベイダーがジョブをしなかったからこうなったという裏話を暴露するという、後味の悪い結末が残ったのだった。

この種の議論が最近再び燃え上がったきっかけとなったのは、現在オハイオ・バレー・レスリングのコーチを担当しているリップ・ロジャーズ(63)(80年代から90年代にかけて全日本プロレスに参戦歴もある、ピンクのコスチュームが印象的なオカマキャラクターのレスラーだ)のSNSでの投稿だった。それはこのような内容だった。