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新日本プロレスの“イッテンヨン”東京ドーム大会で桜庭和志戦という大一番が決定した中邑真輔! ゼロゼロ年代中盤から、ストロングスタイルに関する話題になると、新日本では彼の名前が即座に挙げられる。だからこそ桜庭戦の持つ意味合いは大きいが、冷静と情熱のあいだでクネクネする男のプロレス観にクローズアップ。「アントニオ猪木」「高田延彦」「桜庭和志」「柴田勝頼」「木戸修」……あらゆるキーワードからストロングスタイルを語ってもらった。
――いろんな媒体からストロングスタイルをテーマにした取材を受けて、もしかしたら飽きてるかもしれませんが、ここでは“総決算”となるインタビューをしたいと思ってます。
中邑 総決算ですか(笑)。
――とりあえず大風呂敷を広げておきますよ!
中邑 まあでも最近はUWFっぽいのが少しブームみたいな雰囲気ではありますよね。
――そういう話題のときに、新日本で真っ先に名前を挙げられるのは中邑選手になりますね。
中邑 そうですねぇ。いまの新日本にはそういう色を持った選手が少ないのも、ある種の事実ですよね。ほかにいます?
――逆にストロングスタイルっぽくないということで、棚橋(弘至)選手も突っ込まれやすいのかなっていう気はしますけど。
中邑 それは頭を張ってやってますからね。いろんな声に耳を傾けると、ストロングスタイルの一般的な捉え方って、自分がこれまで身体や頭を使って考えてきたものとは若干の認識の違いが出てきている感じはありますね。
――中邑選手って現在は32歳で、プロレスファンとしては90年代直撃世代ですよね。
中邑 はい。あの頃のプロレス界はもの凄く華やかな世界でしたよね。
――U系も嫌いじゃないし、大仁田厚の電流爆破デスマッチも嫌いじゃない世代というか。
中邑 許容範囲が広いわけですよ。どんなプロレスでも好きだったという。だからプロレスを見ながらもK−1も楽しむし、初期UFCにもワクワクしてたし。ターザン山本の骨法幻想にもつき合って(笑)。「この団体しか楽しめない!」という考えはべつにあっていいと思いますけど。
――いまは“団体固定ファン”が多くなってますね。
中邑 プロレスというジャンルが広がりすぎたきらいもありますよね。たとえば昔は全日本、新日本、国際の三団体しかない時代だったから、どれもカバーできたじゃないですか。でも、いまは数え切れないくらい団体があるという意味では「プロレスに対する見方」には正解なんてものはなくて、その人の好みや感覚の違いだけであって。
――90年代に新日本が巨大な帝国を築いて、その当時もストロングスタイル論争が起きました。「平成のプロレスには闘いがない」というムードをどう思ってたんですか?
中邑 気にはならなかったですね。それは全部、面白かったから。ただ、90年代と言ってもボクは田舎に住んでましたし、U系の試合はなかなか見れるものではなかったんですよね。だから雑誌でしかその雰囲気は楽しめなかったです。
――では、ファンとして新日本プロレスにストロングスタイル的なものを求めたりしなかったんですか?
中邑 それはボクの中の脳内補完的な塗り替え作業じゃないですけど、いちおうプロレスの歴史についても中学生の頃に夏休みの自由研究を提出したんですよ。友達と3人で『週刊プロレス』を切り抜いたりして。
――その自由研究、発掘したいですね(笑)。
中邑 まだあるのかな? プロレス全体を捉えて見ていたのでストロングスタイルだけを求めたりはしてなかったです。それでもプロレスラーは強いと思っていたし、どんな選手にも「じつはやったら強いんだぜ!」的なものをどこか期待してた部分はあったと思います。自分はアマレスをやっていたので高田vsヒクソン戦を観ながら「あんなタックルでテイクダウンを取られて……」という感じで見ちゃって…。画面では見えないフェイントや崩しがあったかもしれないけど。プロレスラーはレスリングも立ち技も関節技もオールマイティでできると思っていたのかな、と。
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