今回は11月10日に行われたUFC初の中国大会、UFC Macaoの大会レビューを、できるだけ多角的に集めてみた。
【「レスリング・オブザーバー・ラジオ」11月11日、デイブ・メルツァー記者談】
判定決着の続出で、とにかく長い大会だった。これといっていい試合があったわけでもなく、エキサイティングな大会だったとも言いがたい。五味の試合、漆谷の試合は良かったが、それ以外は退屈だった。唯一の一本勝ちとなったチアゴ・シウバの試合も退屈だった。
どうもマカオの人はUFCのことはあまり知らないのではないかという印象を持った。現地でUFCがテレビで放送されているのだろうか。チャック・リデルがスクリーンに映し出されても、会場内は無反応だった。ルールもどの浸透しているのか、定かではない。基本的にチケットはカジノが買い取って、カジノ客に渡していたのではないかと思う。多くの観客は途中退席していたという。もっとも、3時間も判定決着を見せられたら、確かにもう十分だと思うだろう。
ゲート収入130万ドルはさほど悪いとも言えないが、さほど良いとも言えず、現地人気はそれほど高いとは言えない。UFCが初進出する国や都市では通常、それがUFCだというだけでホットに盛り上がるものだが、そのような盛り上がりは今大会にはなかった。もともとそれほどスター選手が出場しているわけでもなかったのだが、すくなくとも、UFCのことを待ち望んでいる市場ではなかった。