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伝説のプロレス団体UWFインターナショナルでデビューして、キングダム、リングス、PRIDEと渡り歩いた日本格闘技の生き証人金原弘光が格闘技界黎明期を振りかえる。今回はDropkickニコ生で配信されたものをお送りします!


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――
Uインターナショナル界隈がいろいろと騒がしいですね。

金原 何十年も経ってるのに騒がしいよね(笑)。俺も「なんだかなあ……」って思っちゃうよね。30年近く経ってるのに裁判だなんだって、もういいじゃんって。

――
昔話はしづらい雰囲気になってますけど、金原さんは大丈夫でしょうか(笑)。

金原
 別に悪口を言ってるわけじゃなくて「こんなことがあったよ」と言ってるだけだからね(笑)。 それに対して恨んでるとかいうわけでもないし。……ただ、いまでも思い出すと腹が立つなあと(笑)。

――
ハハハハハハ!

金原
  前回(殴られる理由が酷すぎたUWFインターナショナル)も話をしていたら、腹が立って腹が立ってね(笑)。

――
金原さんはUインター入門当初、高田延彦さんの付き人をやってたんですよね。

金原
  U インターに入ってすぐ垣原(賢人)さんから「高田さんの付き人をやってね」と。

――
具体的にどんなことをやるんですか?

金原
  高田さんの練習道具を揃えて、練習を一緒にやって、練習が終わったらシャワーの用意をして「背中をお流しします」と。付き人だから言われたことは、なんでもやる感じで。

――
高田さんって毎日決まった時間に道場に来るんですか? 

金原
 高田さんは忙しかったんで練習時間もバラバラで。高田さんが来たら付き人の俺もイチから練習を一緒にやるんだよね。たとえば合同練習でスクワット 500回やっていたとしても、高田さんが途中から来たら、また一緒にスクワット500回をやらなきゃいけないんだよね(笑)。

――
大変だ!(笑)。どんなときでも高田さんに合わせるわけですね。

金原
 それはつまり高田さんはちゃんと基礎練から始めていたってことなんだよね。それからランニングをして、最後にスパーリング。 ストレッチもやるから、いま整骨院でストレッチをやると当時のことを思い出すんだよ(笑)。プロレスや格闘技好きのお客さんにそのことを伝えると喜ぶんだよね。

――
当時のUインターはどんなスパー形式だったんですか?

金原
 スタンドから始まるんだけど、やっぱり後輩からタックルを仕掛けて、潰されて上に乗られてバンバン極められるという。俺はU インターで先輩全員とスパーリングをしてきたけど、高田さんの強さは衝撃的だったよ。 

――
最強・高田延彦!

金原
 身体能力からして他の選手とは全然違うもんね。1人だけ格が抜きん出てた強さがあった。グチャグチャにされて「高田さんはこんなに強いんだなあ」と思ったもんね。 

――
強さがなかったらみんな従わないですよね。 

金原
 高田さんは「プロレスラーはケンカが強くなきゃいけないし、酒も強くなきゃいけない」ってよく言ってたよね。 すべてにおいて超人でなければいけない、と。そのへんは新日本プロレスイズムが流れてるよね。 山本小鉄さんもプロレス学校のときに同じことを言ってたもん。Uインターにいたら飲み会は凄くて凄くて。 Uインターの旗揚げパーティーに練習生は参加してなかったんだけど、垣原さんや寮長がべろんべろんに酔っ払って寮に帰ってくるわけ。翌日はもうグッタリして動けない。事前に飲み会の講義も聞いていたんだよね。先輩から「飲め」と言われたら一気で飲む。

――
シンプルでヤバイやつ(笑)。

金原
 同時期に入った練習生で酒が弱い奴がいたんだけど、酒が飲めないってことで途中でやめちゃったもんね。

――
やめた理由が酒って古しのプロレス団体すぎますね!(笑)。 

金原
 吐いても吐いても飲んでいたよね。俺は付き人だったから、高田さんのことを自宅に送るまでは完全に潰れるわけにはいなかったし。高田さんも酔っ払ってるから「向井(亜紀)に挨拶していくか?」って言われるんだけど(笑)、「ここで失礼します!」って。かなりの量を飲むので翌日の練習には行けないよね。酒もしょっちゅう飲むわけじゃないんだけどね。試合後は必ず飲んでたよね。いま振り返ると良くないんだよ(苦笑)。試合でダメージを負った直後だから。

――
いまなら真っ先に止められるやつですね(笑)。

金原
 試合が終わったあとは、まず六本木の叙々苑に行くんだよ。叙々苑は高級焼肉屋で高いし、おいしいんだけど、「あとで酒を飲んで吐くんだろうなあ……」って思いながら食うんだよね(笑)。

――
最終的に叙々苑の肉をすべて吐く(笑)。
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