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アントニオ猪木の元・娘婿で新日本プロレスの社長を務めたサイモン・ケリーインタビュー、いよいよ最終です!
パート1はコチラ→「プロレスに関わることは倍賞美津子さんに大反対されました」
パート2はコチラ→「猪木事務所の暴走、ロス道場設立、猪木vsMMAファイター」
パート3はコチラ→第5代新日本プロレス社長から見たシンニホン暗黒時代
パート4はコチラ→「ダーッ!!」は権利問題でリング上では不発……IGF嵐の船出!
――IGF末期に新ブランドが立ちあがりますよね。
サイモン NEWですよね。それまでのIGFは猪木さんに頼りすぎてるところはあったし、IGFは2ヵ月に1回の開催ペースだから大会数を増やしたいけど、大きい大会はなかなかできないし。だったら後楽園ホールクラスでやりたいね、と。 ただIGFのブランドは傷つけたくないとことでNEWとして始めたんです。 もちろん猪木さんにも説明しに行って、あんまり大きい話ではないから猪木さんとしては興味はなかったようですけど。「やれば」って感じで。
――NEWをやり始めてから猪木さんとIGFのあいだの溝が深まるようになったんですよね。
サイモン NEWをやってる最中にいろんなことが起きてしまったというか……。猪木さんが再婚されたことも知らなかったですからね。中国に行ってるあいだに周りから聞いてビックリしたというか。
――そんな関係になってしまったんですか。
サイモン 決定的になったのは、テレビ朝日で「国民1万人がガチで投票! プロレス総選挙」という番組があって。1位は猪木さんだったんですが、中国で見たんですけど番組の内容が気に食わなかったんですよ。あの番組には武藤(敬司)さんとかプロレスラーが番組に出てたんですけど、ランキング入りしたレスラーにはVTR が用意されて本人のインタビューもあって。でも、1位の猪木さんが発表されたときは、番組終了テロップが流れている中、猪木さんが登場して「ダー!」をやって終わりみたいな。見てて「アレ?」って感じで。
――1位ならもっと尺があってもよかったんですよね。
サイモン 「ちょっと酷すぎないか」っていうことを YouTubeでしゃべったのかな。 show大谷さんの番組かなあ。
―― みんな大好きshow大谷さん(笑)。
サイモン あの番組構成は酷いよねって話をしていたら、その会話が猪木さんに変なふうに伝わって「サイモンが猪木さんのことをボロクソに言ってるぞ」みたいになっちゃったんですよ。猪木さんがアンケートで1位になったことは八百長だと。そんなこと言ってないのに。
――たしかにあの番組のアンケートって八百長っぽいところはあるんですよね。猪木さんの1位は文句なしだとして、新日本を離脱したばかりの中邑真輔がランクインしてなかったのはテレビ朝日があきらかに忖度したんでしょうし。
サイモン テレ朝の編集のやり方とか何かあのベストテンは気に入らないっていう批判はしたけど、猪木さんに対しては何もなかったんですね。でも、何か知らないけど変な風に伝わって、急に事務所に弁護士から手紙が届いて。
――うわっ!
サイモン 以前だったら猪木さんが直接電話をしてきて「サイモン、何をやってるんだ!」と呼ばれて……みたいな感じだったので、急に弁護士からの連絡になってるから「……おかしいな」って。そのへんらIGFと猪木さんの関係も危うくなって「ああ、俺は猪木さんの敵側になってしまったんだ」と。
――いつのまにか。
サイモン 気がついたら。
――そういう気配ってなかったんですか?
サイモン 中国にいたからわかんなかった、ということもありましたけど。マカオで大会をやるとかやらないとかで猪木さんのスケジュールを調整するってことになったら、結局マカオは中止になったりして「話が違うぞ」と。そういう細かい問題も積み重なっていって。IGFと猪木さんの弁護士同士の話になってるから、ヘタに猪木さんに電話することもできなくなっちゃったし。
――猪木さんからすれば、サイモンさんは「IGF側の人間」という認識になってしまったんですね。
サイモン 自分もちょうど離婚をしたあとだったので余計に……。
――猪木さんの娘、寛子さんと。
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