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アントニオ猪木の元・娘婿で新日本プロレスの社長を務めたサイモン・ケリーインタビュー第2弾。猪木事務所の暴走、ロス道場設立、猪木vsMMAファイター……を振り返ります! パート1はコチラ→サイモン・ケリー「プロレスに関わることは倍賞美津子さんに大反対されました」
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――猪木さんと同じロス在住になったこともあって、サイモンさんは新日本プロレスの仕事もするようになったんですよね。
サイモン 最初は猪木事務所とUFOの仕事をやってたんですけど、途中でUFOの興行が止まってからは、いつのまにか新日本の外国人のブッキングもお手伝いするようになって。当時は外国人レスラーのブッカーには大剛(鉄之助)さん、ブラッド・レイガンスさんがいたんですけど、そこの枠に自分も入った感じですね。
――サイモンさんがプロレス業界に関わり始めた頃……1999年1月4日の橋本真也vs小川直也、いわゆる“1・4事変”を境にして、新日本に対する猪木さんの発言権は大きくなっていきました。
サイモン 新日本の周辺には、この件を避けようとする人たちもいたんですけど、逆にこんなに面白いネタはないと思う人たちもいて。当時新日本の社長だった藤波(辰爾)さんたちがロスにきて、猪木さんとこの件で話をしてるうちに「これをマックスにしよう」と。
――盛り上げていこうとしたんですね。当事者の橋本さんも当初は猪木さんに対して恨みが強かったはずですよね。小川直也は猪木さんの命を受けてああいう試合をやった……と。
サイモン あのあと橋本さんもロスにやってきて、猪木さんと食事をしてましたね。試合後はみんな怒ってたんですけど、猪木さんの話を聞いてるうちに怒りが収まっていくんですよ(笑)。違う発想や希望が生まれてくるというか。
――猪木さんも個人的な感情でああいう事件を起こしたというより、プロレスで凄いことがしたいってことですもんね。
サイモン そうなんですよ。みんな話していくうちに猪木さんの色に染まってくるじゃないですけど、考えがまとまってくるという感じで。
――『橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退SP』で橋本さんが小川さんに負けて3連敗を喫したことも、橋本さんが最終的に猪木さんを信頼していた……ということですよね。
サイモン だと思うんですよねぇ。橋本さんが負けたときの会場の凍りついた空気、いまだに忘れられないですよ。あそこで橋本さんが勝った方がハッピーエンドでよかったのかもしれないですけど……ビックリさせるのが新日本プロレスの良さの一つというか。橋本さんが負けたときのインパクトはとにかく凄かったから。
――勝った小川さんが居心地悪そうにしてましたもんね(笑)。
サイモン あの試合前、ボクはロスにいたので日本で何が起きてるのかは詳しくは知らないんですよ。情報源は毎週アメリカに送られてくる『週刊プロレス』と、ネットで読める表向きなニュースだけ。 来日したあとに込みいったニュースがいろいろと入ってきて……それでも深くは知らないですけどね。
――あの頃の新日本ってやってるほうも、どう転ぶかはわかってないところがありましたよね。
サイモン そうなんですよね。起きたことをどう転がしていくか?というイメージの方が強かったですよね。
――『負けたら即引退SP』もテレビ朝日のアイデアに新日本が乗っかりましたけど、テレビ朝日も3連敗の結末は想像してなかったでしょうし。
サイモン ボクもそうですけど、みんな橋本さんの勝利だと思ってましたよね。あのときは生中継だったじゃないですか。村上(和成)さんと飯塚(高史)さんの試合も生でしたけど、猪木さんが試合の始まり方にも凄く拘って、村上さんにいろいろとアドバイスしてたことは覚えてますね。どうやったらインパクトのあるように始められるか。普通にスタートはダメだよと。
――猪木さんなりにヒントを与えて、あとは村上さんの力量に任せるという。
サイモン それでゴングが鳴る前にいきなり乱闘で始まったんだと思いますね。せっかく生中継をするんだから、始まった瞬間に視聴者の心を掴むような……ビックリするようなことをやれってことですよね。
――ビックリする始まり方でいえば、小川直也vsグレート・ムタで猪木さんが特別レフェリーをやったときがあって。試合前、ムタが猪木さんに毒霧を浴びせたら、猪木さんが闘魂ビンタで返して試合開始のゴングを要請しましたけど……こういう話を聞くと、猪木さんとムタのあいだであらかじめリハーサルがあったと捉える読者がいると思うんですけど、そのへんはアドリブ性が強かったんでしょうね。
サイモン 感性でやってきた。猪木さんはそういう緊張感が見えるプロレスが好きだったんでしょうね。引退SPのあと橋本さんと新日本がいろいろ揉めて、橋本さんはゼロワンを旗揚げしますよね。そこで何が起きたかはよく知らないんですけど、橋本さんとはそこから触れ合いが多くなるんですよね。 橋本さんがちょくちょくロスまでやってきて面白い外国人選手はいないか? とりあえずどんな外国人でも使うと。どんな外国人でも大谷(晋二郎)さんや高岩(竜一)さんがなんとかしちゃいますよね、うまいから。
――ああ、たしかに。 スティーブ・コリノやトム・ハワードとか初期ゼロワンを沸かせた外国人軍団はサイモンさんのルートだったわけですか。
サイモン プレデターやスパンキーもそうです。
――当時のゼロワンって新日本と対立していたのに、新日本側のサイモンさんがヘルプしていいんですか?
サイモン ダメですね。だから隠れてやってました(苦笑)。
――ガハハハハハハハ!
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コメント
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やばい
このはなし超絶に面白い
サイモンは経営側の人間だっただけに、レスラーよりも 金の流れと人脈 の話が詳しく聞けて、楽しい。
長尾の現在、気になる!
凄い話しですね!
続編も楽しみです!
最後の集合写真良いですねー!
長尾浩史
面子がカオス!
カシンがインタビューの場にいたら、相当突っ込まれそうだ
超面白いです!!