絶賛開催中のDEEPフライ級GPベスト4、伊藤裕樹インタビュー!! (聞き手/松下ミワ)
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――12月11日DEEPではフライ級トーナメント2回戦が行われましたが、メインを飾った伊藤選手の試合が素晴らしかったです!
――「俺、めちゃくちゃ強え!」というマイクも決まってたな、と。
伊藤 フフフフ、やっぱファンとか応援してくれる人はみんな「裕樹が一番強い」と言ってくれるんで、「絶対に優勝できるよ」みたいな感じで。
――2階戦で対戦したビョン・ジェウン選手は、1回戦で渋谷カズキ選手を相手に一本勝ちしてましたが、寝技の選手だったんですかね?
伊藤 ああ、そうですね。どっちかというとグラップラーで極めが強い選手です。なので、組んでくるかなと思ったんですけど、凄いガードを固めてパンチをもらわないようにしてたのが逆に噛み合って。ボク自身は凄く戦いやすかったです。福田龍彌選手との試合を見ても、組んでくることを想定していたんですけどね。なんか、ファイトスタイルを変えてきたというか。
――逆に、伊藤選手にとってはそれがラッキーだった。
伊藤 まあ、そうですね。
――でも、いったい何発殴ったんだという試合でしたけど、あそこまでいくと打ち疲れませんか?(笑)。
伊藤 もう、左手が痛くなってきましたよねえ(苦笑)。前回の原選手の試合でケガした左手が、またちょっと打撲みたいな感じになっちゃって。いまは回復に向かっているので問題ないですけど。
――そういう意味では、韓国人ファイターってめちゃくちゃタフですよね。日本人選手が韓国人選手をKOする試合自体が超ひさびさだなと感じたんですが。
伊藤 いやあ、打たれ強かったです(苦笑)。カットして流血する前までも「けっこういいパンチ入ってるのに、なんで倒れないんだろう」みたいな。そう思いながら打ってたので。
――それって、日本人選手との違いとかわかります?
伊藤 なんですかね? やっぱり生まれ持ったじゃないですけど、身体つきがちょっと違うと思います。気持ちの面でもなんかハングリーさが感じられるというか。
――韓国人ファイターと戦いは初めてではないですよね?
伊藤 3回目ですね。ROAD FCと、あとはアウトサイダーでも1回韓国人ファイターと戦ってます。でも、そのたびに「みんな打たれ強いな」という。
――その大会では、セミで勝った宇田悠斗選手が試合を控えている伊藤選手に対して対戦要求する一幕もありました。
伊藤 あれはちゃんと裏で見てました。「お、宇田くん、なんか言っとるな」と思って。で、試合が終わったあとに彼が裏に戻ってくるじゃないですか。そのときにも「伊藤選手、応援してます。(試合)やりましょう」と言ってくれたので、そこで喝が入ったというか。準決勝、決勝、絶対にいこうと思ったし、絶対に優勝しようと思いましたね。
――これで、伊藤選手含め、宇田選手、福田選手、本田良介選手の4人が勝ち上がってきたましたが、準決勝の相手は抽選で決めるんですよね?
伊藤 1月の頭になると聞いていますね。でも、試合が2月11日なので、じつはあんまり時間がないというか。
――伊藤選手としては誰と対戦したいとかあるんですか?
伊藤 まあ、ボクの思いで言ったら、決勝で福田選手にリベンジを果たしたいので、準決勝でやるなら宇田くんがいいかな、と。一応、そういう想定はしています。でも、ここで本田選手を引いちゃうのがボクなんですよねえ。超クジ運ないんで(苦笑)。
――なるほど(笑)。
伊藤 まあでも、誰と戦ってもいい準備はしているので大丈夫です!
――準決勝、決勝と楽しみにしています! そんな伊藤選手の試合といえば、本当に激闘のイメージですが、バックボーンはボクシングということですよね?
伊藤 ああ、そうですね。ボクシングは小学4年ぐらいから中学3年までやってました。
伊藤 そうです。本当にお遊びというか、ちびっこボクシングという感じだったので。親がけっこうボクシングが好きだったんですよ。それを一緒にテレビとかで観ていて。それで「やりたいな」と思ってはじめてた感じですね。
――当時は、何か大会とかにも出場したりしていたんですか?
伊藤 中学生になってから、そういう全日本とかの大会に出るようになりました。だから、アンダー15の全日本幼年ボクシング大会では、一応優勝したんですよね。
――全国優勝って凄いです! でも、中3までだったということは、その後はやめちゃったんですかね?
伊藤 そっからはもうボクシングをやめて、普通に働いていました。そのときに、ちょっと刺激がほしいなと思ってMMAをはじめたんです。
――当時はどんなお仕事をされていたんですか?
伊藤 普通に建設業の現場で働いていましたね。
――となると、当時はジムに通うこともなく。
伊藤 その頃はやってなかったです。でも、動画とかではアウトサイダーを見てたりして。だから、アウトサイダーを見ながら「いいなあ」というか。でもまあ、目の前の仕事をやんなきゃなという感じでしたね。
――当時、時期的にアウトサイダーブームとドンピシャだった頃ですかね?
伊藤 ええっと、中学生のときは本当に同世代でしたよね。ボクが見ていた頃で、当時一番好きだったのは金太郎さんとか。
――金太郎選手が上がっていたのは2011年~2013年なので、けっこうアウトサイダーも中盤の頃ですか。
伊藤 そうです。あとは、啓之輔さんとか、佐野哲也さんとか。
――そのあとに朝倉兄弟が上がってくる感じですよね。というか、佐野さんだけ浮いてませんでした?(笑)。
――ちなみに、豊橋は朝倉兄弟のおかげですっかり不良のイメージがありますけど、伊藤選手のご出身は名古屋の中心のほうですか?
伊藤 ボクの地元は愛西市というところですね。田舎のほうです。
――愛西市の治安はどんな感じだったんですかね?
伊藤 愛西市はわりかし治安はいいんですけど、その隣町の津島というところとかは治安は悪かったですね。隣町の先輩のほうが怖かったです(笑)。
――そこと絡みあったんですか?
伊藤 まあ……、昔はちょくちょくありましたね(苦笑)。
伊藤 本当に、そうでした。
――当時って、プロMMAではDREAMとかも開催していたと思いますが、そのへんは全然って感じでした?
伊藤 ああもう、ボクは本当にDREAMとかを観るよりも、アウトサイダーからMMAを知ったので。アウトサイダーを見て「MMAって凄い」という。ルール的になんでもありで、あんな喧嘩みたいな感じでめっちゃカッコいいじゃないですか。だから、ボクのMMAもそっからですよね。
――伊藤選手の場合、事前にMMAのジムで練習してからアウトサイダーに参戦した感じですかね?
伊藤 そうです。ちょうど、MMAをはじめて半年ぐらい経ったときにアウトサイダーの大会に出て、トーナメントに出場した感じですね。
――じゃあ、全然練習もせずにいきなり上がるというパターンじゃなかった、と。
伊藤 そうです。ボク、練習しないと怖いんで(笑)。
――ハハハハハ! その時期は、けっこうみんな準備して上がるみたいな雰囲気だった頃ですよね?
伊藤 後半とかは、そんな感じになってましたね。みんな練習して試合するみたいな。だから、わりとちゃんとMMAをやっていた気がします。
――実際、伊藤選手自身はボクシングしかやってなかったと思うんですけど、MMAのジムに通うようになって、最初どんな感じでした?
伊藤 やっぱり、最初はある程度、打撃ができればいけるんだろうなと思ってたんですよね。でも、打撃にタックルとか寝技が入るだけで、こんなにも無力なんだと感じて。ただ、そこに逆に伸びしろを感じたというか。もっと吸収すれば、もっと強くなれるんだというのを感じました。
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コメント
コメントを書く伊藤選手面白い。格闘家にしては感受性が強すぎるタイプだから波はありそうだけど、その危うさも魅力です。
会話にセンスがあっておもしろい
蛇の血!!!