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RIZIN初のベアナックルルールで激勝した篠塚辰樹インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)
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――ベアナックルルールでの見事な勝利おめでとうございます。
篠塚 ありがとうございます。
――圧巻のKO勝ちでしたが、試合直前にお父様のほうがお亡くなりになってしまったということで。大変な状況だったわけですが、試合に出ないという選択はあったんですか?
篠塚 それはないす。1ミリもなかったです。試合に出て勝利を届けようって感じだったんで、出ないという判断はないですね。
――やっぱりメンタルにも響くところはあったと思うんですけども。
篠塚 そうですね。想像もしてなかったですし……なかなか、しんどかったですねぇ。
――それでいてRIZIN初のBKFCルール。見てるほうからするとかなり刺激的だったんですけども、実際にあの危険なルールで戦ってみてどうでした?
篠塚 いや、見たとおり、危ないですね。めちゃくちゃ危ないです(笑)。
――やっぱり危ないですか(笑)。
篠塚 いや、怖かったですよ。試合中も「危ねえ、危ねえ」みたいな。やっぱり危ないです。
――ベアナックルで「やってみたい」と思ったのは、怖さよりも魅力があったからですよね。
篠塚 そうっすね。やってみたかったです。実際にやってみて楽しかったですね。あのスリルは“アレ”でしか味わえないすね。
――篠塚選手はいままでボクシングやキックをやってきましたけども、それとはまた違った刺激がベアナックルにあったと。
篠塚 違うっすね。全然違うんですね。
――ケンカだと素手じゃないですか。篠塚選手はストリートファイトの経験は豊富だったりするんですか
篠塚 いや、そんなにないです。ちょっとだけです。大した戦歴でもないすね。まあ、ベアナックルはまだ武器を使ってくるわけじゃないから、まだいいです(笑)。
――武器がないだけマシですか(笑)。素手だとパンチの打ち方がボクシングやキックとまた違ってくるわけですよね。
篠塚 いや、全然違うっすね。グローブがあるとやっぱり振れるんで。素手で振っちゃうとすぐ打ち終わっちゃう。戦い方はボクシングで打ち方は空手。パンチの打ち方は振るんじゃなくて、ゴツゴツ、ゴツゴツみたいな。振ったら拳が折れちゃう。
――拳を痛めちゃうわけですね。本場アメリカのベアナックルだとガンガン振っている選手を見かけますけど。
篠塚 ああ、振る選手はいますね。
――あれは壊れてもいいという覚悟なんですかね。
篠塚 それか拳をスーパー鍛えているかじゃないですか。まあ素手でやっている奴はイカれてると思う。
――やっぱりグローブって拳を守るために大事なんですね。
篠塚 大事ですね、めちゃめちゃ(笑)。バンテージも超大事ですね。拳に何もないってのがやっぱヤバイすね。
――そこまでデンジャラスだと、ベアナックルでは頻繁には試合できない感じですか。
篠塚 そうっすねー。あれを年4回やるのは無理っす。絶対無理。すぐ壊れますよ。今回の試合はすぐ終わったんで、まだよかったすけど。あれ、5ラウンド殴り続けたら絶対にどっか壊れる。
――パンチで顔が腫れたりするほうがクローズアップされがちですけど、じつはパンチを打つほうも大変だと。
篠塚 やるほうも痛いすね。ちゃんと丁寧に殴らないと。頭を殴ったら拳が折れますからね。ちゃんと正確に狙える奴じゃなきゃ壊れるっすね。
――バイオレンスなイメージ先行ですけど、じつは技術が問われるという。
篠塚 だと思うんすね。ベアナックルのいろんな試合を見てもけっこう倒れない。ボコボコパンチが入っても効いてない。表面的にどんどんひどくなってくるんだけど。ピンポイント当てていかないと倒れないなって感じす。
――素手よりボクシングのグローブのほうが効くって言いますもんね。
篠塚 重みもあるから絶対グローブのほうが脳が揺れるんですね。素手だと「イテッ!」みたいな感じですね。グローブだとゴーンって効くと思います。でも、いまだに一発殴られた肩が痛いっすよ。ダメージはないんですけど。
――ダメージはないけど、痛さが残るんですね。
篠塚 普通にゲンコツって痛いじゃないですか。その痛さが残るみたいば感じ。
――最近キックでオープンフィンガーグローブマッチが流行ってますけど、それともまた違うんですね。
篠塚 違うっすね。グローブ、バンテージがある安心感は相当です。次の試合はどうなるかわかんないすけど、オープンフィンガーとバンテージがあるだけで、おもいっきりぶん殴れそうです。自信ついたっすね。
――ベアナックルをやったことでの気付きがあったわけですね。
篠塚 ですね。いい経験です。
――今回の試合にかなり反響があったことで、ベアナックルに手を挙げている選手がいますけど、甘く見ないほうがいいと思います?
篠塚 ああ、絶対に甘く見てるっすよ。「ホントにできるの?」って感じす。あのゼロ距離からいきなり殴りに行けるのか、オマエら?って。やれるならやってみてくれって感じ。
――篠塚選手が年4回はできないって言うくらいですからね。
篠塚 絶対に無理っすよ(笑)。アメリカでやってみたいですけどね。
――RIZINとベアナックルに出場しているジョン・ドットソン戦は面白そうですね。
篠塚 ああ、やれたらヤバイっすね。
――今回の試合はアメリカでやる話もあったじゃないですか。篠塚選手としてはどっちでやりたかったんですか。
篠塚 どっちでもいいですけども、アメリカでベアナックルを見たときの歓声がヤバかったす。そこは日本と違いますね。ちょっと当たったりするだけで、大歓声。あれを体験してみたい。この前の試合もKOしたら、けっこう気持ちよかったから、アメリカだったらもっと歓声がえぐいんだろうなって。
――そこは国民性の違いなんでしょうね
篠塚 じゃないですかね。日本は静かなんで。
――この試合前にこんなポストをしてましたよね。「相手が木村ミノルかと思った。一発もらったらさすがに北岡悟になる」って。これはどういう意味だったんですか?
篠塚 ハハハハハ。いや。べつに適当に考えたっす。ただ筋肉がでけえと思ったから木村ミノルみたいだなってことと、パンチをもらってボコボコにされたら北岡悟みたいな顔になるなって(笑)。
――そのまんまだったんですか!その北岡さんも反応しましたけども。
篠塚 怒ってましたね。しゃべったことも絡んだこともないんで、勝手に怒ってて……って感じで。
――篠塚選手、自由ですね!(笑)。
篠塚 そうっすね(笑)。
・RIZINでMMAをやるはずだったが…
・ボクシングよりキック、キックよりMMAなのは
・格闘技をナメていた
・平本蓮とは待ち合わせはできない
・ベアナックルなら萩原京平と……まだまだ続く
この続きと鈴木千裕、川尻達也、篠塚辰樹、笹原圭一、手塚裕之……などの5月バックナンバーが450円(税込み)でまとめて読める「9万字格闘技記事詰め合わせ」セットはコチラ
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2200070
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