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大晦日RIZINで4選手のセコンドについた大塚隆史インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)



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・「もうやめるはずだったんです」……すれ違いのRIZIN、大塚隆史人生劇場



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かつて「暴言スーパールーキー」と呼ばれていた大塚さんが大晦日、若さあふれるブラックローズをサポートする姿には感慨深いものがありました!

大塚 いやあ、ホッとしました。ボクは平本蓮くん、芦澤竜誠くん、篠塚辰樹くん、平本丈くんのセコンドについたんですけど。今回の4選手はまったくタイプや試合のテーマが違うこともあって、それで考えることが多かったですね。辰樹くんはキックルールなんで、ボクは何も言うことはなかったんですけど。

――大塚さんがセコンドについた試合は3勝1敗でしたね。

大塚 エネルギーを注いだぶん勝ってくれたときの嬉しさは倍増で。まだ勝利に酔ってますよ(笑)。

――試合後の打ち上げも楽しそうにしている姿がSNSに流れてきました。

大塚 あ、そうなんですか。全エネルギーを使いはたしたんですけど、打ち上げは俺も参加しようと。ただ、大晦日のサポートでエネルギーを使いはたしてしまったのか、そのまま酔い潰れましたね(苦笑)。

――しかし、大晦日に4回も花道を歩くことってなかなかないですよね。

大塚 試合当日も忙しかったんですけど、試合前もけっこう疲れましたね。選手の練習に付き合いながら、寝る前にいろいろと考えたり。「もっとなんかいい方法はないか」「違う技術がないかな」とか映像チェックしていたら、脳と身体が全然休まらなくて。

――他人の勝ち負けを支えるからプレッシャーはありますよね……。

大塚 そうですね。やっぱり責任感は感じてましたね。とくに蓮くんと丈くんはここ(T・GRIP TOKYO 雑司が谷)と渋谷ファイトクラブがメインの練習場所なので。

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大塚 たとえば中原(由貴)くんとは長い付き合いで試合のセコンドにつくんですけど、ここには週に1~2回くらい。あとはアライアンスや世田谷ロータス、横田(一則)さんのKクランに行ったりして、自己マネジメントで自分で考えながらやってるんですけど。蓮くん、丈くんに関してはほぼすべての練習にボクもいるので、彼らの勝敗には責任感を感じてました。2人とも才能とセンスがすごいから逆にやりがいもありますけど。

――大塚さんと平本選手たちのつながりは、岩﨑(達也)先生の剛毅會空手なんですよね。

大塚 はい。そこから始まって、いまは先生が別の仕事で来られないときはボクが見たりしています。

――そうしたら強烈なキャラクターをもった格闘家が次々にやってきたと(笑)。

大塚 先生はそういう若い子を惹きつけるんですよね(笑)。

――岩崎先生って知識も深いし、話も面白いですからわかります!

大塚 言葉に力がありますよね。

――大塚さんはヘッドコーチ的存在なんですかね。

大塚 うーん……コーチと言われると偉そうな立場になるので好きではないですね。「大塚コーチ」って言われるときもありますけど、上から何か指導してるわけじゃないし、みんなと一緒に戦っている感じですよね。みんなに勝ってほしくて一緒に戦っている意識は強いです。でも、蓮くんたちの注目度が高いから、試合後インスタに「大塚コーチありがとうございます!」というファンからのDMがたくさん送られてくるんですよね(笑)。

――いい話です!(笑)。いつぐらいからサポートするようになったんですか?

大塚 蓮くんのドミネーター戦のときはそこまでじゃなくて。あの頃は数回来たくらいで全然喋ったこともないですし、それに足の指を骨折したことで試合中止になりかけたじゃないですか。

――メインイベントだったことでRIZINがキャッチウエイトを提案したことで中止は免れて。

大塚 そうです。榊原さんと話し合ってやることになって、試合まで2週間も切ったあたりで先生から「見てやってくれないか」と。そのときは接点がほとんどなかったんで「……困ったなあ」と(苦笑)。

――しかも手負いの状態ですもんね。

大塚 ドミネーターの映像をチェックして自分の中で思った対策を伝えて、数回練習した程度で。蓮くんが勝ちましたけど、そこまで深く関わってないです。斎藤(裕)戦のときはテイクダウンディフェンスに関して見て、練習メニューや戦略にはそこまで関わってない感じです。テイクダウンされて最悪な状態になったときにどう対処するかという部分だけで。最初は蓮くんとも信頼関係もあるわけではなかったんですが、蓮くんからセコンドをお願いされたことで、これをもう勝たせなきゃダメだなと。でも、この試合は戦略というよりはテイクダウンディフェンスのほうを任されていたので、その成果は出たんですが、斎藤戦はスピリットの判定負け。あの試合以降、いままで以上に先生とコミュケーションを取るようになったし、ボクも試合そのものに関わるようになりました。今回はYA-MANとの試合が決まってからは、先生から毎晩のように電話がかかってきて「今日はどう思った?」「明日の練習は……」「試合の戦略はこれでいいか?」という話をめちゃくちゃしてましたね。もう「また先生から電話だ」って感じでした(笑)。

――斎藤戦の負けを経て、チームとしてレベルアップしてるんですね。

大塚 蓮くんはMMA3年目ですけど、K-1ではあの若さでゲーオやゴンナパーを倒してるわけで、とてつもない才能ですよ。そこは普通の選手とは違った感性を持っているから、自分の考えも大事にしてほしい。自分の考えや戦略があるときはどんどん言ったほうがいいよとは伝えてます。

――今回の大晦日は4人も試合に出たわけだから、岩崎先生も大塚さんも考えることは尽きないですよね。

大塚 ここのジムの指導もあるし、脳と身体が疲れすぎてあんまりいい方向にマインドも働かなくなって、鬱になるじゃないかって(苦笑)。

――平本選手はYA-MAN選手に判定勝ちでしたが、どういうプランがあったんですか?

大塚 YA-MAN戦に関してはしっかり打撃で勝負しながら、その中でテイクダウンを取るという作戦です。実際にしっかりスタンドで勝負できていたので。あと試合の中で打撃が交差をする場面でテイクダウンできたし、もっとトップキープができたらよかったはよかったんですけど、YA-MAN選手も耐えて耐えて立ってきましたよね。

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――強打のYA-MANに対して打撃で勝負できると見てたんですね。

大塚 蓮くんも試合1週間前に「よく考えたら打撃で負けるわけないすよね」って。実際に打撃で勝ってましたからね。さすがですよ。

――平本選手はYA-MAN対策の一環として梅野(源治)選手と首相撲の練習をしてましたよね。

大塚 ボクはその練習には立ち合ってなかったんですけど、YA-MANは圧をかけてくるので首相撲やクリンチからのヒザで対応すると。ボクはテイクダウンに入る練習、トップを取ってからの抑え方やバックコントロールの練習を重点的にやってました。

――斎藤裕戦はテイクダウンディフェンスがポイントだったけど、今回はオフェンス。

大塚 自分から仕掛けると。怖かったのは練習ではテイクダウンをやってるんですけど、試合ではこういうアタックはやってないことですね。実戦で組みで攻めるときはすごいエネルギー使うんですよ。ディフェンスするよりも使いますね。テイクダウンとトップコントロールで力んでしまってエネルギーが消耗する状況が怖かったんです。ちょっとそうなりかけてしまったんですけど……。


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