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井上直樹vsスーチョルを超RIZIN3でやらなかった理由■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
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井上直樹vsスーチョルを超RIZIN3でやらなかった理由■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク

2024-08-23 22:34
    多くのMMAファイターをマネジメントするュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回も11000字で語ります(この記事は7月30日にYouTubeメンバーシップで配信されたものを編集したものです)





    ――
    シュウさん関連の超RIZIN3出場選手は、平本蓮選手、摩嶋一整選手、神龍誠選手、あと井上直樹選手が9月にRIZINバンタム級王座決定戦(キム・スーチョル戦)に出場する発表がありました。

    シュウ 直樹くんに関してはずいぶん前からやることは内定していたんですけども。

    ――……という話は選手・関係者なら知ってましたよね。「夢で見た」とかでYouTubeメンバーシップで発信していた不届き者がいたみたいですけど!

    シュウ ポイントはタイトルマッチになるかどうか。もうひとつは超RIZIN3でやるプランもあったんですけども。せっかくのタイトルマッチだから、超RIZIN3の他のカードに埋もれるくらいだったら、9月大会のいい位置で試合をしたほうでブランディングとしてもいいんじゃないかと考えて。

    ――シュウさんとしてはどっちがよかったんですか?

    シュウ いや、ボクは9月のほうがいいと思ってましたよ。そこはRIZINさんも同意見です。やっぱりタイトルマッチにすることが大事でしたし、9月だと少なくともコ・メインでやれそうじゃないですか。去年の大晦日をあえて回避したのと、同じ感じの理由ですね。

    ――メインはサトシvsグスタボのライト級チャンピオンシップのどちらかですよね。超RIZIN3はメインが朝倉未来vs平本蓮、コ・メインがパッキャオvs安保瑠輝也だから、下の位置でタイトルマッチはやりづらいですし……。

    シュウ あとはスーチョル選手のスケジュールがどうなのか。それ以外の候補だと太田忍選手くらいになっちゃうんですよね。太田選手との試合は一度直樹くんのケガで飛ばしてしまって申し訳なかったんですけど。

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    ――井上選手はどういう希望だったんですか?

    シュウ いや、彼は常に強い選手とやりたいということだけですから。朝倉海選手がUFCに行ってしまった以上、アーチュレッタ戦の負けを取り戻せる試合があるとすれば、タイトルマッチでスーチョル戦ですよね。

    ――それであれば超RIZIN3ではなく、9月大会になりますよね。

    シュウ やっぱりいい位置で試合をすることも大切だと思うんですよね。超RIZIN3のような大きい大会で試合をすることも大切ですけども。

    ――超RIZIN3に出たい選手はたくさんいたんでしょうけども、立場によっては……ってことですね。スーチョル戦はかなりタフな試合になりそうですね。

    シュウ めっちゃめちゃタフな試合になるんじゃないですか。もしかしたら年間ベストバウト候補になるんじゃないかと勝手に思ってるんですけども。スーチョル選手も常に動く選手じゃないですか。5分3ラウンドの15分間めちゃめちゃ楽しめる試合になりそうですよね。2人ともフィニッシュの技術を持ってますから、意外にスポッとハマっちゃうかもしれないですし。トップの選手の試合ってそういうことって起こりえるじゃないですか。これはもうファン必見じゃないかと思うんですけども。

    ――やっぱり井上直樹選手の最大の敵はケガですかねぇ。

    シュウ そこはありますね(笑)。だけど、MMAファイターはみんな100%完璧な状態の選手はいないんで。そこはケガの度合いなんですよね。

    ――何かしらケガを抱えてるけども、「これぐらいならできる」「厳しいけど、チャンスだからやりたい」という選手が多いわけですよね

    シュウ そこの判断はなかなか難しいところですね。

    ――摩嶋選手はまさかの超RIZIN3出場(新居すぐる戦)ということで。

    シュウ 摩嶋選手は2月の佐賀大会でケラモフ選手とやれるはずが、ケラモフ選手が収監されてしまって急遽今成正和選手に変更になったじゃないですか。

    ――そして、まさかの一本負け。

    シュウ 裏話をしちゃうと、前回の試合でRIZINさんとは契約満了だったんですよ。ケラモフ選手に勝ったらいい感じで契約更新の交渉ができたんですけど、最後の最後でチョンボ的な負け方もしてしまって。だから今回は復活の懸かった試合だったんですよね。

    ――あの負け方すると、超RIZIN3のオファーは意外だったところもあったんですかね。

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    シュウ 「なるべく早く試合を組んでくれないかな」と思っていたところにオファーがあって。RIZINさんとしてもいろんな層を引きつけるような第1試合にふさわしいマッチメイクを考えていて、それがうまくハマったんじゃないですか。問題があったのは、摩嶋選手は仕事の都合もあるじゃないですか。ぶっちゃけ、超RIZINのオファーがあったときも「ちょっと待って。仕事の確認をしないと……」という話になって(笑)。

    ――日本中の格闘家は超RIZIN3のオファーがあったら二つ返事ですよ(笑)。

    シュウ 摩嶋選手は1日2日調整してから返事をしないといけないんですよね(笑)。そこも含めて彼のキャラクターを楽しんでほしいですし、そのへんもドラマチックな人生なんですけども。摩嶋選手は普段は工場で働いていて、同僚からすれば超RIZIN3で勝った格闘家が大会翌日、作業着に着替えて働いてるわけですからねぇ。

    ――摩嶋選手が住んでいる山口県の町は超RIZIN3の観客48000人より少ない話は最高です(笑)。今回のカード発表の仕方もユーモアがあってよかったですね。会社の朝礼の中で発表するという。

    シュウ そこはRIZINさんのアイデアですね。素晴らしいアイデアだと思いますよ。あとはいいところで勝てるかどうかですね。RIZIN初戦の斎藤裕戦も序盤は優勢だったのにグラウンドの蹴りを食らい……そこはやっぱり勝負だから一発で変わりますよね。この前の今成戦もそうですよ。随所で勝ってほしいというところで負けてしまうことがあって、初戦の斎藤戦、契約最終試合の今成戦の敗戦はかなり大きい。復活となった今回はそれこそ3度目の正直となる試合だったんですよね。

    ――そこでしっかり勝ったことで次のRIZINの道をこじ開けた感じですね。9月以降でいえば、正式発表されているのはいまのところ大晦日だけですけど。

    シュウ  11月にもしかしたら海外でやるかもしれない……みたいな噂が流れたんですよね。

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