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RIZINアンバサダー蒼瀬くるみさんインタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)


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・セコンド大塚隆史が見た朝倉未来戦「蓮くんは五輪アスリート級の取り組み方だった」



☆この記事はニコニコチャンネル停止中の7月24日にnoteに掲載されたものです



――
コナー・マクレガー目当てにUFC303を現地観戦するはずがマクレガーがケガで欠場になってしまって。それでも予定どおりアメリカには行かれるんですよね。

くるみ 明日から行ってきます!!(笑)。航空券代はキャンセルできなくて55万円ぐらいかかっちゃうので……。

――55万円! 

くるみ それだったら、もったいないからさすがに行こうかなと。向こうで友達と会う約束もしちゃってたんで。

――ちなみにUFC303のチケットはおいくらですか?

くるみ ……全部で230万円ぐらいでした。

――は?(笑)。

くるみ UFC303の6月30日は自分の誕生日もであったから、自分のごほうびじゃないけど、電子チケットじゃなくてプラスでお金を払ってスーベニアチケットにしたり、前日の計量イベントのチケットも買ったら、そんなにかかってしまって……というか、まさか230万円だと思わなかったんです。朝6時に起きてチケットを買ったんですけど、ドルの計算を間違えてゼロをひとつ勘違いしちゃって……。

――「23万円?安いじゃん!」って(笑)。

くるみ そう! 「マクレガーを20万円で見れるんだったら全然いい!」って買ったあとに、決済のメールが……血の気が引く感じで「うわっ、やった……」って。でも、行きたいし、もうしょうがない。楽しもう!!って

――マクレガー欠場でチケットの返金はあるんですか?

くるみ スーベニアチケットや計量イベントは返金なしなんですけど、大会自体のチケット代は返ってきます。ネバダ州の法律でメインのカードが変わると返金しなきゃいけないらしいんですよ。そこはまあ不幸中の幸いでした。

――まだいつかは発表されてないですが、仕切り直しのマクレガーの復帰戦は現地で見ます?

くるみ 行きたいんですけど、そのときに休みが取れるかわかんない。今回は事務所に無理なお願いをして長めの休みを取れたし、RIZINの大会もたまたまなかったので。次はタイミングが合うかどうかわかんないし、もしまた流れたら……。

――マクレガーのことだから可能性はゼロじゃないですねぇ。

くるみ RIZINでも選手のケガで試合がなくなるときがあるじゃないですか。自分はRIZIN側にいるので、欠場は仕方ない理由がわかるんですけど、残念がるファンの気持ちが痛いほどわかったというか。230万円が返ってこないとなったら怖いですよね(苦笑)。

――しかし、UFCはカードによってチケットが高騰するから怖いですよね。

くるみ 230万円でもRIZINでいうところのVIP席じゃないですからね。すごく見やすい席ではあるんですけど。

――でも、マクレガーが欠場するなら230万円はちょっと……というわけですよね。

くるみ ちょっとさすがにヤバくないですか? なんのための230万かわかんない!! 

――ハハハハハハハ!

くるみ 代わりがペレイラvsイリーになって「RIZINアンバサダーだし、イリーが見られるならいいじゃん」って言われたんですけど……。

――「RIZINアンバサダーなのにイリーの試合で満足しないのか!」と怒り出すのがSNS社会ですよ!(笑)。

くるみ もちろんイリーの試合を見たい気持ちもあるんですけど、230万はちょっと大きいかな……っていう。

――UFCラスベガス大会を現地観戦したことのないのに偉そうに言いますけど、ラスベガスのUFCは格闘技観が変わるくらいの大熱狂みたいですよね。しかもマクレガーの復帰戦だから、とんでもない騒ぎになるんだろうなと。

くるみ いや、絶対すごかったと思います。行きたかったあ。……まあアメリカには行くんですけど(苦笑)。

――アメリカ観光も楽しいじゃないですか。

くるみ いやいや、UFC観戦というメインイベントがない旅行ですよ?「私、何しにアメリカ行くんだろう?」と思って……何したらいいんですかね?

――今日はこうして格闘技に230万円を払うまでになるまで……の話を聞きたいと思います。

くるみ 私、今年はRIZINオフィシャルカメラマンの保高(幸子)さんに写真を撮ってもらったり、Dropkickもずっと会員だったんで、取材はうれしいです。なんか夢が叶って。

――ただでさえ会員が31名しかいないのに、ニコニコがぶっ壊れて5人くらいしか読んでないから、そんなに大したもんじゃないですよ(笑)。

くるみ いやいや、でもホント嬉しいです。

――くるみさんはものすごく勉強熱心ですよね。

くるみ どうなんですかねぇ。MMAを見ることは日課すぎて、もはや勉強だと思わないです。最初の頃はホント勉強でした。RIZINの仕事を始めたときは、シュートボクシングと修斗の違いもわかんないような状態で……。

――修斗をやるために上京したけど、間違えてシュートボクシングに入門しちゃったマッハさん(桜井マッハ速人)じゃないですか!

くるみ まったく同じですね(笑)。なので最初の頃はもう何がなんだかわかんなくて。

――ちょっと言いにくいかもしれないですけど、最初はひとつの仕事として取り組んだ感じだったんですか?

くるみ いや、RIZIN自体はもともと見てたんです。だからRIZINで仕事ができるのは楽しいし、嬉しかったです。私はもともとボクシングが大好きだったんですけど、RIZINも普通に何度か現地観戦したこともあって。他の仕事の関係から「ボクシング、すごい詳しいんだね」ってことで、GYAO!のRIZIN事前番組に出ることになったんです。あれは(那須川)天心選手と堀口(恭司)選手の試合のときですね。

――昔はGYAO!でRIZINのライブ配信やアーカイブを扱ってましたね。

くるみ 最初はアンバサダーでもないし、いまみたいにここまでの仕事になると思ってなくて。RIZINにちょっと触れて格闘技好きとしてラッキーだなってくらいでした。

――MMAにはどういうイメージがあったんですか?

くるみ ボクシング好きだったから、寝技がわからなくて。寝技の展開になったときにヒマになっちゃう……あ、いまは全然楽しいですけど!

――MMAを知らないとたしかにヒマですよね(笑)。当然UFCなんかもよく知らないし。

くるみ いや、マクレガーのことは知ってて、好きだったんです。

――230万円を払う素養はあったと。

くるみ UFCはよくわからないけど、マクレガーは好き。要は全然浅い(笑)。ボクシングはめちゃくちゃ詳しかったんですけど。

――なんでボクシングが好きになったんですか?

くるみ 私が札幌時代に仲のよかった友達が全日本のランキングに乗るような強い子で。ボクシングで上京したんです。私も東京に来てたので、その子の試合を見に行ったりしてるうちに、他の選手や大学のリーグ戦なんかもチェックするようになって。

――大学のリーグ戦とかマニアックすぎますね。

くるみ 高校野球の甲子園みたいな感じでドラマがあって面白くて。そのうちにボクシングにすごく詳しくなりました。

――その頃のボクシングのスターは誰ですか?

くるみ やっぱり井上尚弥選手はずっと強かったんですけど、私の友達はアマチュアの時代に藤田大和選手と戦ってたんですよ。のちのちRIZINに藤田選手が出てきたときは「うわっ、藤田大和だ!」って驚きましたね(笑)。

――もともと格闘技が好きになるタイプではあったんですね。

くるみ そうかもしれないですね。私、オタク気質なのかなって。なんでも好きになると全部突き詰めたくなっちゃう。で、2020年最初の浜松大会からRIZINアンバサダーとして勝利者インタビューや事前インタビューをやるようになって。

――アンバサダーという肩書はどう思ったんですか?

くるみ 「アンバサダーって何?」って感じです(笑)。

――それまでも芸能人・タレントがナビゲーターを務めることはよくあったんですが、こういう役回りってファンからの風当たりは強いわけじゃないですか。

くるみ 最初は大変でしたよ。

――「最初は」ですか?(笑)。

くるみ ハハハハハハハ。私も最初は「ビジネス格闘技好き」ってずっと言われてて(笑)。アンチという存在に遭遇したのは人生で初めてだったんです。「なんでこんなに文句を言われるんだろう」って悲しくて……。

――仕事どころか趣味として楽しんでいても、アンチからの攻撃を食らったことでそのジャンルから距離を置くタレントは多いという。

くるみ 私も格闘技に関わって4年5年近く経つんですけど、それで格闘技から離れちゃう人を見てきてるんですよ。同じものが好きなはずなのに否定されると、やっぱり悲しいですよね。傷ついちゃいますよね。気持ちはすごくわかります。私も何度もRIZINに「もうやめます!!」って言ってます(笑)。

――あ、そうだったんですか。

くるみ 榊原さん、笹原さん、N野さんに「もうやめます!」ってことで何回も話し合いして。でも、榊原さんはやっぱり口がうまいので(笑)。

――ハハハハハハ! N野さんはともかく、あの2人は適当に言いくるめることが得意ですからね(笑)。

くるみ すごく楽しそうな未来のビジョンを話してくれて、私も「これからのRIZIN、楽しそうじゃん!」みたいな感じでこうして残ってます(笑)。

――昔からタレントがプロレス格闘技に足を踏み入れると攻撃されがちなんですよ。

くるみ やっぱそうなんだ。私の前にRIZINでやっていた、おのののかさん、朝比奈彩ちゃんはどんな感じだったんですか?

――おのさんも理不尽に叩かれて、ボクが擁護テキストを書いたほどですよ。たとえば朝倉海に勝ったマネル・ケイプが試合後、実況席に「どうだ!」と言わんばかりに雪崩込んできたら当然、驚くじゃないですか。でも、おのさんに「朝倉海が負けたショックで顔が強張っている!」という批判があって(笑)。

くるみ いや、それはビックリしますよね(笑)。

――最初から詳しいタレントさんはいないし、逆に何も知らない視点も必要で。視聴者とイチから成長していく面白さもあるんですけど、新人時代の乙葉さんが新日本プロレスでそんな役回りをやってた時期があったんです。

くるみ へえー、そうだったんですか。

――鉄のハートを持っていたのが◯◯◯◯さんで。プライベートで一切イベント関連のネタを発信せず。

くるみ すごい!完全に仕事と割り切ってる(笑)。

――主催者側は◯◯◯◯さんを試合に夢中にさせることが裏テーマになってましたね(笑)。

くるみ ファン的にはどっちがいいんですかね。知らないとダメですけど、あまりにも知ってると嫌がられるじゃないですか。

――まあ、どっちにしろ万人に認められないってことですよね。

くるみ イヤな結論を出さないでください(笑)。でも、私も格闘技ファンに成長させてもらったところはありますね。いろんなことを教えてもらいましたし、そこはアンチだけじゃないってことですごく感謝しています。

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