<2016年9月に収録した記事で、いまは亡き巌流島の感想からスタートしています>
――中村さんが巌流島に仲介したラウェイ戦士のトゥトゥミンは残念ながら負けちゃいましたが、直前まで相手が二転三転してドタバタされてましたね。
中村 大変でしたね、巌流島は(苦笑)。対戦相手が最終的に決まったのが前々日の夜中で。
――日本在住のアフリカ人格闘家ルクク・ダリ選手が代役になりましたが、1週間後に別のMMAイベントに出るはずだったところを、ボビー・オロゴンがダリ選手の所属ジムやそのMMAイベントに通さないで話をつけたことからトラブルになりましたね。
中村 グラチャンに出るはずだったんですよね。しかもあの選手はコンゴの柔道オリンピック強化指定選手だったのに、谷川(貞治)さんは「キックボクサーなんですよ〜〜」と言い張ってね(笑)。
――うーん、さすが谷川貞治(笑)。
中村 ボクはラウェイ関係者には「違う違う!」と言ったんですけどね。キックボクシングルールならそんなに強くないけど、柔道をやっていたから道着の襟を掴む技術はこっちより強い。「このルールならおいしい仕事」と思って出てきたと思いますよ。彼に練習をつけてる菊野(克紀)さんも「強いですよ」と言っていましたしね。
――至って普通のMMAファイターですよね。
中村 そうそう。巌流島って「元○○」という肩書きをつけてるけど、今回出ていたバレーボールの選手だってバレーだけをやってたわけじゃない。過去にバレーボールをやってたMMAファイターでしょ? 巌流島ってこういう内幕なんだなあって。
――こんなにバタバタしていたら試合はキャンセルできましたよね?
中村 ミャンマーからわざわざ来ちゃってるから。ボクはやめてもいい腹づもりだったんですけど、ラウェイ側は「やる」と言うので。
――まあ、そうなっちゃいますよねぇ。有明コロシアムが会場でしたけど、お客さんはまったく入ってなかったですね。
中村 見事にガラガラでしたね、見事に。うーん、見事!(笑)。
――「見事!」3連発な客入り(笑)。いままでの巌流島もお客は入ってなかったですけど、谷川さんはよく興行を続けられますよね。
中村 もうね、他人のことだから気にしないですけど、間違いなく4桁の赤字でしょう。
――4桁の赤字!! アマチュアクラスの選手を起用してるのでファイトマネーは絞れそうですけど……。
中村 それでも余裕で4桁はいってますよ。
――宿泊費だ航空代だ会場費だ……って考えたら。
中村 切符が売れなかったら普通はある程度、招待券を撒くんですけど。それでも着券率が異様に悪かったですよね。あの日、後楽園ホールでゼロワンの火祭り決勝だったんですけど、そっちのほうがお客は入ってたんじゃないかって。
――業界関係者っぽい人がSNSで「巌流島に来ました!」って書き込んでるんですけど、とてもお金を払ってくるような席じゃなかったんですし。あくまで予測ですけど、実券は500枚くらいなんじゃないなあと。
中村 それくらいでしょうね。そういう匂いを感じざるをえないです。そこまでしてやり続けるのは、谷川さんの中には「夢をもう一度!」という思いがあるのかなあ。
――興行という魔物に取り憑かれてしまっている。
中村 そうかもしれませんね。
――中村さんもこれだけ長いこと興行をやってると、そういう瞬間を感じたりしないですか?
中村 ボクはね、最近はバカな興行はしてないから。勝ち目のない興行はやってない。
――大振りしないわけですね。確実にミートするという。
中村 そこはわきまえてますよ。できるなら大きくやりたいですけど、いまってお金をかけてもお客さんが入るわけじゃないから。
――中村さんが最後に大振りしたのはいつですか?
中村 ボクがやったわけじゃないんだけど、最後の最後で責任を押さえつけられたプロレス・エキスポかなあ。
――伝説の両国3連戦! ありましたね〜。
中村 金曜日の夜、土曜日の昼夜で3興行やってね。
――ああ、2日で3興行だったんですよね……。大振りすぎる!(笑)。
中村 もうムチャクチャですよね(苦笑)。あれはボクが主催者じゃないんだけど、あたかもボクがやったものとして責任を押し付けられて。
・両国史上最低の客入りプロレスEXPOの裏側
・プロレスEXPO2日3興行は蝶野さんも反対した
・大会4日前に「中止にしたい」(主催者)
・ガチンコプロレス白石伸生との交渉
・仲田龍と別冊宝島
・「龍さんが気力体力尽き果てたのはわかりますよ。ボクもやられましたから……」
・「HappyHour!!」練習生事故
・名前を隠して情報を売るプロレスマスコミ