Dropkick
川尻参戦、堀口勝利、そして——。UFCアジア新時代■橋本宗洋
川尻達也、UFCと正式契約である。いや〜よかった。本当に嬉しい。ついに決まった。これを待ってた。
やっぱり、強い選手には世界最高峰の舞台で勝負してほしい。いろんな事情があるにせよ、一番はそれだ。だから最初に「川尻がUFCのオファーを断ったらしい」という話を聞いたときはとてつもなく落胆した。なんでそんなことになるのか、と。
そこで思い出したのが、数年前の彼の言葉だ。
「僕が20代で、PRIDEを経験してなかったら迷わずアメリカ行ってますよ。でも経験してますからね。もう一回、日本を盛り上げたいんですよね」
今回にしても、一度話が流れたのは大晦日のことが頭にあったからだろう。おそらく関係者と話しながら、大晦日がどうなりそうなのか、そこまでに至る展開、それに自分のキャリアを考えて、ギリギリのところで判断を下したはずだ。今回のUFC契約、僕らにとっては“待ちに待った”でも、川尻には“最短”だったかもしれないとさえ思う。それくらい、川尻は日本の格闘技界を盛り上げたかったし、愛している。
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