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Dropkickアンコール劇場は2013年4月に収録したプロ野球選手の格闘技挑戦記! 1998年のプロ野球ドラフト会議で横浜ベイスターズから1位指名された古木克明氏のインタビューだ。古木氏は持ち前の長打力を買われベイスターズの4番を務めるなど、現役通算60ホーマーを記録。現役引退後は、現在パンクラスのオーナー酒井正和氏のプロレス団体「スマッシュ」入り。総合格闘技2戦1勝1敗の戦績を残してリングを去っている。元プロ野球選手の格闘技挑戦はいったいなんだったのか?
――ゼロゼロ年代の格闘技界は金銭的にも話題的にも他ジャンルからの転向する方にとって魅力的でした。古木さんはジャンルが傾きかけた時代に転向したわけですが、今日は「スポーツ選手のその後」というテーマでお話を聞かせてください。
古木 はい。
――古木さんはプロ野球選手として横浜ベイスターズやオリックス・バファローズで活躍されたあと、格闘家に転向。格闘技は2戦されましたが、執念や根性を感じるものでした。
古木 そこはよくある“客寄せパンダ”じゃなくて、ホントに強くなりたいという思いがあったので、中途半端な気持ちで格闘技はやってなかったんですよ。ホントはもっと長くやるつもりだったんですけど。
――プロ野球から格闘家に転向するきっかけってなんだったんですか?
古木 酒井(正和、現パンクラスオーナー)さんとたまたま一緒にゴルフを周ったときがあったんですよ。そのとき酒井さんがボクのパワーに驚かれて。で、合同トライアウトが終わってどこの球団からもオファーのなかったときに、待ってたかのように「格闘技をやらないか」と声をかけてきてくれて。
――古木さんの中にはそういう選択肢はあったんですか?
古木 まったくなかったんですが、そういうお話をもらっていろいろと考えて。K─1だと立川(隆史)さんがいるじゃないですか。
――元ロッテの野手ですね。K─1で何戦かされて。
古木 プロ野球出身者で総合格闘家は一番最初ということもあってやってみよう、と。
――戸惑いはなかったですか?
古木 そのときはもうホントに野球に未練がなかったんですよね。現役最後の年は「これでダメだったら、もう仕方がない」と全力でやって、2軍だったけど結果を残したんですよ。だからクビでも野球に未練はなかったんです。それにその頃は野球もわけがわからなくなっていたんですね。自分を見失なっていたというか。何をやっていいのか、何が正しいやり方なのか、全然わからなくて……。だから現役の終盤はウンザリしてた部分もあったんですよ。いいほうに改良しようとして、へんなふうに突き詰めてしまって。
――考えすぎちゃったわけですか。
古木 はい、おかしくなった感じです。わけがわかんなくなった。
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