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エネルギーフォーラム コラム 11月17日号
2013-11-17 12:29興味深かった泉田知事論 (2013/11/05)
公的な立場にある人間が私的感情に近い表現をとることがあり、困惑する。ある雑誌の記事に触発されて、このことを考えてみたくなった。月刊エネルギーフォーラム10月号の『東電の死命を制す「泉田裕彦」というカオス』という記事だ。記事といえば当方も50年弱、新聞記者、退職後はジャーナリストなどと名乗って記事めいたことを書いてきている。 しかし、案外に人を書いていない。その機会が少ない。初めてということで記憶をたどると地方支局時代の街の名医とのインタビュー対談だったか。だがこれは県版。全国版では石油危機直後の通産省新次官。「ノ―トリアス・ミティ」を「なうての通産省」と訳したのを褒められた。もう死語だろう。しかし、新聞が人物を取り上げる場合、社会面ならともかく、他の面では原則、褒め記事・原稿である。通産次官も新任だから基本は同じだった。「なうて」としたと -
エネルギーフォーラム コラム 11月16日号
2013-11-16 00:14大鑑巨砲主義からの脱却 (2013/10/28)
再びの全原発の無計画な停止である。その代替のLNGを世界一高い価格で否応なく買わされている日本に対し、現状で寡占状態にあるLNGの売り手側は、豪州を中心に最近のLNG開発コストの急上昇と、その巨額投資の回収確実性と投資インセンティブ確保のために、石油価格準拠による高価格が今後とも必要であるとして、日本側からの度重なる価格引き下げ要求を突っぱねている。 なぜ、歴史的に見て変動性が非常に高い石油価格準拠が、巨額投資の回収確実性を担保することになるのか、論理的には全く理解不能であるが、要は1セントでも高く売りつけて巨額利益を上げたい、そのためには石油価格が今後とも高止まりするであろうと踏んでいるからに他ならない。 近年、確かに新規LNG案件の巨大化は益々進んでおり、今や1件当たり兆円単位である。この巨額さが、新規参入を阻害して寡占化を許し、高値
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