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エネルギーフォーラム コラム 2月19日号
2014-02-19 06:58
エネルギーのパラドックス (2014/02/17)
エネルギーの分野に限ったことではないが、世の中には一見常識的に正しいとされていることが、視点を変えたり、タイム・スパンを変えたりした場合に、必ずしもそうではなくなるパラドックスが往々にして存在する。エネルギー分野では、まず、既にこの欄でも若干触れたが、地表面積当たりのエネルギー密度が非常に低い、フローの太陽光を直接・間接に利用する再生可能エネルギーは、化石燃料や原発の何割かを代替するほど普及させれば、必然的に直接的な生態系大破壊をもたらし、全くグリーンどころではなくなるという重大な「環境負荷のパラドックス」がある。しかし、今回はこの話ではない。
昔から知られているのが、「ジェボンズのパラドックス」である。これは、省エネを鋭意進めると、使用側のエネルギー・コストも同時に下がるので、中長期的にはかえってエネルギー需要全体が増加するという
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