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記事 2件
  • エネルギーフォーラム コラム 10月25日号

    2013-10-25 18:57  
    電力業界のマジノ線 (2013/10/21)
     わが国の石油や天然ガス、石炭といった化石燃料への依存率が最も高かったのは、第1次石油ショックに見舞われた1973年のこと。94.0%だった。これを教訓に、省エネやエネルギー多様化に努めた結果、東日本大震災の前には80%弱にまで下がっていた。 しかし、経済産業省が10月に発表した2012年度のエネルギー需給実績によると、この依存率は92.1%と、1978年度以来34年ぶりに90%を超えた。東京電力の福島第1原発の大事故のあおりでほとんどの原発が停まり、原子力エネルギーがゼロ近くに落ち込む一方、天然ガスの使用量が20%強、石油が5%弱増えたからだ。これに伴って電力業界が今年度に負担する燃料費の増加額は、原発代替分だけで年間3.6兆円(天然ガス1.7兆円+石油2.1兆円+石炭0.1兆円-ウラン0.3兆円、1ドル=98円)にのぼると試算されている。今

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  • エネルギーフォーラム コラム 10月13日号

    2013-10-13 21:41  
    オバマの急ブレーキが中東を変える (2013/10/07)
    「一線を越えたら攻撃する」とシリア攻撃を宣言していたのに、一転して攻撃に急ブレーキをかけたオバマ大統領。国内では不評のようだが、いま中東の枠組みが大きく変ろうとしている。 その1はイランの国際社会への復帰だ。ニューヨークでの国連総会で、米国、イラン双方の外相が会談したあとオバマ、ロウハニ両大統領が電話会談したことで、1979年2月のイラン・イスラム革命以来断絶していた両国に国交回復の兆しが見えてきた。 イランの対応も素早かった。オバマ・ブレーキの直後、最高指導者ハメネイ師が、これまでアフマドネジャド前大統領を支持してきた革命防衛隊に対し「政治の前面にでるべきではない」とけん制、ロウハニ路線支持を鮮明にした。イランの戦略転換には、経済制裁で疲弊したイラン経済と国民生活を再建しなければならないというときにオバマ・ブレーキがかかり、「渡

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