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いさぎよく恋する動画を見てもエエじゃないか! vol.12
2017-07-05 20:11「変?」藤島が首をかしげる。
「そうそう、なんかいっつも動画観て、一人でぶつぶつ言いながら納得してるの」
ほとんど喋ったことのないフラットな状態の藤島に、変なイメージを植え付けるな!
「へぇ〜 どんな動画見てるの?」
食い付いてきた!ここでしっかり受け応えすればまだ軌道修正できる!
「あ、えと、それは…」
まずい。女子にモテるための秘訣を日夜チェックしている、なんて言えない…。
「人間性を磨くための勉強をしてるんだよな?」
俺の肩に手を回し、アイコンタクトをしながらフォローを入れてきたのは、武志だった。
「そ、そう!人間性!人間性だよ!!」咄嗟に話を合わせる。
武志ぃぃぃ!お前はいつからそんなにイケメンな振る舞いができるようになったんだぁ?!
これならのぼりと付き合えるのも納得だぜ!
さすが俺の親友!心の友!!
武志のナイスフォローに興奮していると、藤島 -
いさぎよく恋する動画を見てもエエじゃないか! vol.11
2017-06-25 20:181天気は、おりしも快晴。
三連休の1日目って事もあり、朝から人が蟻のようにごった返していた。
元来、人ごみが苦手な俺は、あまりの人の多さに辟易しながらも、待ち合わせでの失態を取りもどすべく、動画を繰り返し観て、ばっちり頭の中にインプットした知識のデータベースを、検索し、次なる一手を考えていた。
次なる作戦は・・・
「第三者からの言葉をもらうこと」
心理学的に言うと、”ウィンザー効果”というらしく、人は直接言われるよりも、第三者から間接的に言われたほうが
信憑性・信頼性が増すらしい。
つまり、藤島から観たら、「友達の彼氏」で、”第三者”である武志から、俺の良い面を吹きこんでもらう作戦だ。
昨日観た動画で得たホヤホヤのこの知識を使おうと、朝の電車で作戦会議をしたかったけど、同盟を組んでいる仲間である武志が、まさか俺を悪く言うはずがないだろう。
しかし、武志から良い話を引き
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