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『朝日新聞』の世論調査が、今月19、20日に行われた。その結果は、非常に興味深いものだった。
まず「集団的自衛権」について賛否を問うている。賛成は27%、反対は56%だ。では、今国会の会期中に、「集団的自衛権」を行使できるように憲法解釈を変える必要があるか。この問いには、必要が17%、必要ないという人が68%だった。
消費税についても聞いている。来年10月の消費税率10%への引き上げについては、賛成25%、反対66%だった。
エネルギー問題についてはどうか。今後も原発を使っていくとする「エネルギー基本計画」について、評価するが39%、評価しない46%。
世論調査をみてわかることは、これら安倍内閣の主な政策が、国民から評価されていないということだ。ところが、不思議なことがある。安倍内閣は、48%といまだ高い支持率を保っているのだ。なぜか。
国民が重視しているのは、実は「経済」なのではないか、と僕は思っている。たとえば日経平均株価だ。安倍首相就任時8000円台だったが、4月23日現在、1万4546円だ。1ドル70円台の円高で、輸出産業は大変苦しい状況だったが、いまは1ドル102円になっている。安倍首相が打ち出した「アベノミクス」で、日本経済はここまで回復したのだ。
だから「集団的自衛権」に反対でも、「原発」や「消費税」に反対でも、内閣支持率は依然高いのだ。ただし、これは現時点での話だ。
アベノミクスの「3本の矢」のうち、金融緩和、公共事業による内需拡大という2本の矢はうまくいった。だが、第3の矢である「成長戦略」がまだまだうまくいっていない。
現在の好景気を一時的なものに終わらせないために、個々の企業が本当の力をつけなければならないのだ。そのためには思い切った規制緩和、改革が必要だ。だが、これが思うように進んでいない。
かつて小泉純一郎元首相は、「抵抗勢力」という言葉を使った。思い切った改革をしようとすれば、必ず既得権益を得ていた人たちから強い反対にあう。そして場合によっては、竹中平蔵さんのように国賊扱いされることもあるのだ。それほど、難しいことなのだ。しかし、だからこそ、ここが改革のキモになると僕は思うのだ。
ドイツの例をみてみよう。20年ほど前、ドイツは経済的に落ち込んでいた。1989年の東西統一が理由だ。社会主義国家だった旧東ドイツへの投資が莫大な額になり、ドイツ全体の経済を圧迫したのだ。
そして、もうひとつ、経済的な落ち込みの理由があった。「大きな国家」だったことである。日本と同じように、ドイツも手厚い社会保障が重い負担だった。この危機的状況に、シュレーダー首相が現れたのだ。
まず「集団的自衛権」について賛否を問うている。賛成は27%、反対は56%だ。では、今国会の会期中に、「集団的自衛権」を行使できるように憲法解釈を変える必要があるか。この問いには、必要が17%、必要ないという人が68%だった。
消費税についても聞いている。来年10月の消費税率10%への引き上げについては、賛成25%、反対66%だった。
エネルギー問題についてはどうか。今後も原発を使っていくとする「エネルギー基本計画」について、評価するが39%、評価しない46%。
世論調査をみてわかることは、これら安倍内閣の主な政策が、国民から評価されていないということだ。ところが、不思議なことがある。安倍内閣は、48%といまだ高い支持率を保っているのだ。なぜか。
国民が重視しているのは、実は「経済」なのではないか、と僕は思っている。たとえば日経平均株価だ。安倍首相就任時8000円台だったが、4月23日現在、1万4546円だ。1ドル70円台の円高で、輸出産業は大変苦しい状況だったが、いまは1ドル102円になっている。安倍首相が打ち出した「アベノミクス」で、日本経済はここまで回復したのだ。
だから「集団的自衛権」に反対でも、「原発」や「消費税」に反対でも、内閣支持率は依然高いのだ。ただし、これは現時点での話だ。
アベノミクスの「3本の矢」のうち、金融緩和、公共事業による内需拡大という2本の矢はうまくいった。だが、第3の矢である「成長戦略」がまだまだうまくいっていない。
現在の好景気を一時的なものに終わらせないために、個々の企業が本当の力をつけなければならないのだ。そのためには思い切った規制緩和、改革が必要だ。だが、これが思うように進んでいない。
かつて小泉純一郎元首相は、「抵抗勢力」という言葉を使った。思い切った改革をしようとすれば、必ず既得権益を得ていた人たちから強い反対にあう。そして場合によっては、竹中平蔵さんのように国賊扱いされることもあるのだ。それほど、難しいことなのだ。しかし、だからこそ、ここが改革のキモになると僕は思うのだ。
ドイツの例をみてみよう。20年ほど前、ドイツは経済的に落ち込んでいた。1989年の東西統一が理由だ。社会主義国家だった旧東ドイツへの投資が莫大な額になり、ドイツ全体の経済を圧迫したのだ。
そして、もうひとつ、経済的な落ち込みの理由があった。「大きな国家」だったことである。日本と同じように、ドイツも手厚い社会保障が重い負担だった。この危機的状況に、シュレーダー首相が現れたのだ。
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