厩舎が宝石箱に見えた。
 社台グループの2歳馬を取材するために北海道へ出張している。昨日と今日はノーザンファームへ。報道陣向けの撮影会で、育成担当スタッフの話も聞ける。僕は今、POGには手を出していないが、今年やったら勝てそうな気がしてきた。そう思えるぐらい、超良血のスター候補たちが次々と披露された。今回仕入れた耳寄り情報は、今後の紙面などで詳しくお伝えしたい。
 今日は撮影会の舞台裏を紹介したい。若い2歳馬を静止させるのは大変だ。写真には四肢がすべて見えなければならず、姿勢もまっすぐでなければならない。カメラマンがスタッフに指示を出し、馬がポーズをとってくれるのをひたすら待つ。
 馬の正面にはスタッフがいて、スピーカーから馬の鳴き声を出し、さらに帽子を振るなどして、目と耳を向かせるようにする。ちなみに、たてがみは風などでなびかないよう、粘着テープなどで留めてある。
 すんなり終わる馬もいれば、駄々をこねる馬もいる。「動物が出るドラマの撮影もこんな感じなんやろなあ」と思った。そして、だんだん馬たちに対して申し訳ないような気持ちになってくる。これもスターの宿命なのか…。【太田尚樹】
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元気いっぱいのシーザリオの13。左は北海道の奥村記者(撮影・太田尚樹)
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レーヴディソールの初子の撮影風景。左端では馬の視線を合わせるためにスタッフが帽子を振っている(撮影・太田尚樹)