Vol.164(修正版)
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          『そこそこ週刊・畠山理仁』

        ハイパーメディア無職リターンズ(1)

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●ヒットしないほうの「奇声獣」
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「統一地方選の取材をしてくれませんか?」
 3月上旬、私が駆け出しのライター時代からお世話になっている人から久しぶりに連絡を受けた。私はこのありがたい提案に喜ぶ反面、悲しくもあった。それは私がこの依頼を断る必要があったからだ。一瞬にして喜びと悲しみが交錯し、気が付くと私は奇声を発していた。
「ぬふぅっ!」
 2秒ほどの沈黙の後、正気を取り戻した私はなんとか声を絞り出した。
「……せっかくお声がけいただいたのにすみません。