「勉強ができる」というのは、「物事を習得している状態」だと言い換えることができる。例えば「算数ができる」というのは、「算数というものをよく習得している状態のこと」だ。
 だから、算数をよく修得するようになれば、即「算数の勉強ができる」という状態だということができる。要は、算数さえ修得してしまえば、「勉強ができない」という問題は解決されるのだ。

 しかし多くの人にとって、自分が苦手だと思うものを習得するのには時間がかかる。「算数が苦手だ」と思う人は、算数の修得にも苦手意識を感じ、結果として算数を修得できずに終わってしまう。そうして「算数の勉強ができない」という状態に陥る。

 だから、一つのネックになっているのは「算数を苦手に感じること」なのだ。この「苦手意識」が、実は一番の妨げともなっているのである。問題は「苦手意識」そのものにあるのだ。

 では、人はなぜ苦手意識を持ってしまうのか?
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