ハックルベリーに会いに行く
歌舞伎と人気について(1,958字)
歌舞伎役者というものは、歌舞伎役者の実子が継ぐことになっている。逆にいえば、歌舞伎役者の実子でないと歌舞伎役者になれない(裏道はある)。これを「前近代的」と思う人もいるかもしれないが、事実はその逆である。これはきわめて現代的、かつ合理的なやり方なのだ。
今回のブロマガも、公の場では書けないことを書きたい。
先日、小林麻央さんが亡くなった。その翌日(当日も)、夫の市川海老蔵さんは昼、夜舞台に立っていたが、それを見て「海老蔵を見直した」という人がネットにちらほらいた。奥さんが亡くなってショックだろうに、気丈に振る舞って偉い――というわけである。
しかし、これは全く逆の話だ。近親者が亡くなった日というのは、歌舞伎役者にとってはピンチではなく最大のチャンスなのである。
数年前、中村勘三郎さんが亡くなった。このときも、彼の二人の息子、勘九郎さんと七之助さんは舞台に出ていた。海老蔵さんの場合は演劇だっ
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