ここで、数学について見る前に、まずは「算数」について、少し見ていきます。

日本では、数学と算数を分けています。小学校のときは算数を学びますが、中学からは数学になります。このことの理由について、知らないという方も多いのではないでしょうか。ぼくも、子供の頃はよく分かっていませんでした。同じようなことをしているのに、なぜわざわざ分けているのか?――と疑問に思っていました。

しかしながら、実はこの両者は、似て非なるものなんですね。根幹の「学ぶ目的」のところで、大きな違いがあるのです。
そこでまずは、その両者の違いから見ていきます。

数学を学ぶ意味が分からないという人は、けっして少なくないと思います。ところが、算数を学ぶ意味が分からないという人は、逆にほとんどいないと思います。というのも、算数は我々の生活に密接に関係しているからです。生活の中のある場面で、必ず算数が必要になります。

そのある場面とは