道路とは何か?

多くの人が、「道路とは何か?」ということを、あらためて考えたことがないのではないだろうか。

ぼくもそうだった。
ぼくも昔は、道路は「初めからそこにあるもの」としかとらえず、深く意識をすることがなかった。新しい道路ができても、「あ、工事しているな」「少し便利になったな」と思うくらいで、特段の意識を振り向けることはなかった。

ぼくが生まれたのは1968年で、1950年代のいわゆる「国土改造計画」によって日本中に道路が整備された後に生まれた。そのため、土の道がアスファルトに舗装されて感動した……という経験がない。物心ついたときには、すでに家の前の道はアスファルトだった。そこらでしょっちゅう道路工事をしている――ということもなかった。だから、ぼくにとって道路は当たり前のようにある社会インフラの一つに過ぎなかった。

しかしながら、道路というのは実は巨大なインパクトを持つ社会的ソリュー