1970年代まで、子供たちは放っておかれた。それは数が多かったからだ。大人たちは、とてもではないが子供の面倒を見切れなかった。しかし、それが良かった。数が多いからこそ放っておかれた子供たちは、そこで自由を謳歌し、能力を育んだ。

しかし、80年代に入った頃から次第に大人たちの数が増え、また子供の数が減りだした。おかげで、大人が子供にかまうようになった。逆に言えば、子供は大人から干渉を受けるようになった。それだけではなく、監視されるようにもなった。そうして自由が次々に奪われ、それに伴って能力を育む機会を逸してしまったのだ。

その傾向が、なんと40年経った今も継続している。この40年の間に、干渉の度合いは深まるばかりだ。監視の目は増えるばかりである。
そのため、今こそ子供たちには逃げ場所が必要である。大人たちから干渉されない、自由な空間が必要だ。

だから、本当は学校をそういう空間にすべきなのだ。