ハックルベリーに会いに行く
庭について:その14(1,472字)
ウィリアム・ケントは、どのような庭を造ったのか?
例えばチジック・ハウスという庭(建築)がある。
これを見て分かるのは、まずローマ風の建築ありき――ということだ。ただし、それをローマ風の庭園ではなく、あえてイギリス風の庭園の中に配置している。これは、もろにクロード・ロランの影響といえよう。
ケントは、美しい人工物が自然の中で朽ちていく姿に、なんともいえない「エモさ」を感じた。そうしてそれを、貴族が提供する唸るほどの資金を背景に、周囲の自然ごと芸術作品として再生してみせたのだ。
結果としてそれは、幾何学的なデザインと非幾何学的なデザインとの融合となった。直線的なローマ建築をあえて非直線的な森の中に配することで、思わぬ異化効果が生まれたのだ。
当時のイギリスでは、ローマが強烈に「流行って」いた。イギ
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