ハックルベリーに会いに行く
お金にまつわる思考実験:その12(1,735字)
最近広く知られるようになったのは、人間の脳は絶えず「予想」をくり返している――ということだ。絶えず「未来のシミュレーション」をくり返している。
例えば、夜ご飯を食べる前に「何を食べたら美味しいか」を脳内でシミュレーションしている。そのとき、「夜ご飯という未来」に思いを馳せながら、一方では「過去の記憶」を辿っている。過去に食べたものを思い出しながら、何を食べたら一番満足度が高いかを検証している。
そういうふうに、未来のシミュレーションをするときは、必ず過去が参照されるのだ。そこで記憶が用いられる。つまり、人間の脳は絶えず「未来と過去」とを行き来している。未来を予想するために昔のことを思い出している。
その際、過去と未来とを同一世界の事象としてつなげるために、「共通項」が必要になる。その共通項こそ「自分」である。自分を主人公とする世界観だ。
夜ご飯を決めるとき、過去の食事を思い出す。例えば、カ
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