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偽物の個人時代:その21(1,817字)
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偽物の個人時代:その21(1,817字)

2023-12-14 06:00
    小津安二郎は、役者たちに自然な演技をしろ、と求めた。あるいは「普通にすればいい」と言った。「自分のままでいろ」と言った。
    それに対して杉村春子は、「そんな難しいことはない」と言った。自然に、普通に、自分のままでいることこそ、役者にとっては一番難しいことなのだ、と。

    これは、小津安二郎の映画に出ていた全ての俳優が抱えていた共通の難題だった。例えば『東京物語』に大坂志郎が出ているのだが、彼は普通でいることができなかった。どうしても、演技のクセというものが出てしまうのだ。

    大阪は、この映画の中で最も小津からダメ出しをされた。そして大坂志郎がしていた役は、本来なら佐田啓二がするはずだった。しかし佐田のスケジュールの都合で、大坂志郎になったのだ。

    そして小津は、いざ起用はしてみたものの、やっぱり大坂志郎の演技に納得がいかなかった。そうして、これに懲り、二度と起用しなかった。以降は、なんとしてでも佐田
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