• このエントリーをはてなブックマークに追加
「ニコ生」スキルアップへの道――環境を整える編(3,007字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

「ニコ生」スキルアップへの道――環境を整える編(3,007字)

2013-06-19 06:00
  • 9
ブロマガを始める時、ぼくはニコ生は全く念頭になかった。とにかく記事を頑張って書いていけばいいし、そもそも自分はテキストの人間だという思いがあった。ニコ生は、他のブロマガ主がやるものだ、と。
しかしブロマガを初めてすぐ、どうもそうではないらしいと気づいた。ブロマガの最大の特徴は、ニコ生と密接に連動しているところにあるため、他の多くのブロマガ主たちは、ニコ生を主たる集客経路として活用しているのだった。そのため、ニコ生を無視していたのでは、ブロマガを立ちゆかせるのはなかなか難しかった。

そうしてぼくも、ほどなくしてニコ生を始めることを決めた。最初の放送は、場所は事務所の会議室で、カメラは2年前くらいに買った自前のハンディカムを使った。マイクももちろんカメラ内蔵のものだった。

ハンディカム:ソニー HDR-CX370V

しかしこれだと、音を全く拾ってくれないというのが、放送をして初めて分かった。ぼくとマイクとが遠すぎて、声は聞こえないし、雑音は大きいしで、視聴しづらいことこのうえないのだ。
おかげで、最初の放送はひどいものだった。自分でタイムシフトを見返しても、聞いていられなかった。そうしてこの時、ぼくは、ニコ生には「音声」が最も大切だということを思い知らされたのだ。

ニコ生では音が何より重要だった。なぜなら、視聴者には他のことをしながら見る「ながら見」の人が多いからだ。ラジオのように聞いている人が多いのである。そのため、声がクリアーに聞こえることが重要だった。実際ぼくも、他の人のニコ生を見る時は、ラジオのように「ながら見」をすることが多かった。

そこで、今度は事務所にあったちょっと高価なハンディカムを借りて、マイクはニコ生の放送に適した取り付け型のものを購入した。事務所のハンディカムを借りたのは、ぼくのハンディカムには外部のマイクを取りつけられなかったからだ。

ハンディカム:ソニー NEX-VG20
マイク:ソニー ECM-PC60

そうして放送したところ、画像はもちろん、音声の質も格段にあがった。そのため、番組の質そのものも、大いにアップしたのだった。

しかし、今度はまた別の問題が発生した。それはウェブ環境だった。
事務所のウェブ環境は、あまり良くなかった。回線が途切れがちなのだ。ウェブやメールも、時々読み込めなくなる。帯域が狭いのかもしれない。
特に、wi-fiは途切れがちだった。そのため、長いLANケーブルを買ってきて、自分のデスクから会議室までつなげた。しかしそれでも、回線が不安定なためによく切れてしまった。
結局、事務所の回線では切れてしまうことのトラブルが避けられなかったため、やがてぼくの新しい仕事場ができると、今度はそこから放送することにした。そこの回線は安定していたからだ。

新しい仕事場に引っ越したのを期に、ぼくはニコ生のさらなる環境向上を図ろうと思った。
というのも、実はこの頃、ブロマガの放送があまりにトラブルが多いのと、いくら放送しても会員数が増えないのとで、テンションが下がっていたからだ。
やっても意味がないのではないかと勘ぐるようになっていた。それよりも、記事に力を入れた方がいいと考えた。アンチの人が批判コメントを寄せてくることにも、大きなストレスを感じていた。

それで、生放送中に「この放送はもうやめようと思う」と宣言した。ところが、そこで思わぬことが起こった。その放送を見ていた人から「続けてほしい」という要望が数多く届いたのだ。
それは、コメントでもそうだったし、メールをくれた人もいた。実際、抗議の意味で本当にやめてしまった人もいた。それでぼくは、ニコ生が、実は既存会員にとっては重要なコンテンツになっているということを再認識させられたのだ。

ぼくはそれまで、ニコ生は宣伝の場として位置づけていた。だから、新規顧客のためのものかと思っていた。しかしながら、それはむしろ既存顧客が楽しみにしていたのだ。それはそれで、宣伝機能を果たしていないため問題であるともいえるのだが、しかしとにかく、既存の会員の方々にとっては、ニコ生を目的の一つとしてぼくのブロマガをご購読頂いているという現状は、厳として存在していたのである。

だから、ぼくは開き直って「それならいっそ、もっとニコ生に力を入れよう」と考えた。そうして、新しいカメラを買ったのだった。ついでに新しい三脚と新しいミキサーまで買ってしまった。カメラは、後々映画も撮りたいと思っていたので、思い切って最高級品質のものを買った。ミキサーも、ローランドのVR-3という、web動画配信用としては最高のやつだった。

カメラ:ソニー NEX-VG900
三脚:ソニー VCT-VPR100
ミキサー:Roland VR-3

ここで、VR-3を買ってから気づいたのだが、これだと、マイクを複数ミックスすることができた。
それでぼくは、音響環境をさらに向上しようと考えた。これまで使っていたマイクに替わって、ソニー製のワイヤレスピンマイクを2台と、卓上用のバウンダリーマイクを導入したのだ。
バウンダリーマイクは、かなり 
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
ニコニコポイントで購入

続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

入会して購読

この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント コメントを書く

 ハックルさんのニコ生中継を楽しみに会員になった一人です。いつも月曜日の中継を楽しみにしています。ジョアンナさんの加入や中継装置の変化で中継環境が良くなっているのは素晴らしいです。しかし、最近気になる点が2点あります。一つ目は中継スタッフとハックルさんのコミュニケーション不足が中継中に現れる点です。中継スタッフの能力不足なのか、またはハックルさんの要求が高すぎるのか?ハックルさんがイライラし始めてしまうこと。二つ目はハックルさんが中継中のコメントに気を取られてしまう点です。心無い非会員のコメントにイライラし始めてしまうこと。
 この2点によりハックルさんが話の流れを止めてしまって(何を話していたか忘れてしまう)視聴者としては集中力がきれてしまいます。ハックルさんの個性としてはイライラしている姿も面白くていいのですが、肝心の話の内容がこちらに伝わりにくくなっていると感じています。会員としては質の高いハックルさんの話を聞きたいというのが本音です。会員限定放送が望ましいのですが、会員を増やすためにはなかなかすべてを会員限定とすることは出来ないのは理解できます。まさかハックルさんは「すぐにイライラする切れキャラ」を売りに会員を増やそうとしている訳ではないですよね?
 私自身はハックルさんのお話が貴重なのでできる限り話に集中していただけると助かります。
 

No.1 139ヶ月前

見てる方はスタッフさんに自己投影して、いたたまれない気になります。
いつの日にかに怒られた上司や先輩のことを思い出したりしてしまいます。

コンテンツも大切だけど、人は雰囲気などに左右されるというのは正にその通りと思います。

キレ芸もキャラとしてアリと思いますが、それが面白かったりカワイイという感じがしないと
見てて結構つらいです。(カンニング竹山さんやあずまんはカワイイ)

トラブルも楽しむというのが、どんな人も生きて行く上で身に付けたいスキルだと思うので
それを放送でハックルさんから垣間見たら、それ自体がコンテンツにもなり
視聴者はまたひとつ学ぶきっかけになると思います。

No.2 139ヶ月前

ニコ生のワクワク感として、岡田としおさんの海賊放送やナックルズの居酒屋ナックルズにみられるような、往年の広島カープ的な機動力重視の放送とかも期待します!

No.3 139ヶ月前

「ニコ生」は「空間・時間・人間」をブーストする「現場」になり得ると思います。

No.4 139ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>1
そうなんですよね。そうなんです。ぼくもそう思います。イライラして、流れが切られる時、視聴者に多大な迷惑をかけているということも、重々承知なんです。
いえ、けっして切れキャラを演じているわけではありません。本当に切れているんです。
なぜ切れるか?
それは前もって指示していたことができていなくて、裏切られ思いがあるから切れるんですね。つまり、期待しているんです。「指示したことくらいはできるだろう」と。
期待は、いつでも危険なんです。悩ましいところです。今回ばかりはいろいろ考えさせられました。
今後は、イライラして話が途切れるようなことは、万難を排してでも避けるように心がけます。

No.5 139ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>2
トラブルであれば、楽しむこともできるのです……と、これ以上言うと愚痴になるのでやめます。
とにかく、ぼくが機嫌良くいることも重要だと思うので、そのための環境作りを心がけたいと思っています。

No.6 139ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>3
そうですね。機動力が足りないのかもしれません。A型なので、問題をクリアしないと前に進めないところがあるのです。

No.7 139ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>4
ありがとうございます。
確かに、こうした事態に見舞われるということ、言い逃れのできない失態を演じ、自己嫌悪に陥ることも、現場ならではなのだと思います。その意味では、だいじにしていきたいと考えています。

No.8 139ヶ月前

>>5
 ハックルさん、返信ありがとうございました。他の方のコメントも見ていると多くの方々が最近のハックルさんとスタッフさんとの不協和音が気になっているのだと思いました。この気まずい雰囲気を察して、新しく参加したジョアンナさんが何とかしようと必死になっている姿がいたたまれなくなっていました。
 私としては、ハックルさん(もしドラの著者である)がこの状況をどう判断して、解決策をどのように導き出すのかすごく興味があります。このような状況はどの職場でも存在し、誰もが頭を抱えてしまう問題だからです。「ブロマガ」か「ニコ生」で経過をお教えいただきると幸いです。

No.9 139ヶ月前
コメントを書く
コメントをするにはログインして下さい。