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週末に見たい映画#27「二十四の瞳」(2,628字)
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週末に見たい映画#27「二十四の瞳」(2,628字)

2013-06-28 06:00
    今回取り上げるのは「二十四の瞳」である。
    この映画は、「邦画の最高傑作」との評価も高い名作である。
    そこで描かれているテーマはいくつかあるのだが、その中の一つに「昭和史」がある。今回は、その部分について詳しく紹介していきたい。

    というのも、「昭和史」は、今度公開される宮崎駿監督の新作映画「風立ちぬ」とも深い関連性があるからだ。「二十四の瞳」と「風立ちぬ」とは、ほぼ同じ時代を描いている。ほぼ同じ時代の、ほぼ同じ年齢の人物を描いているのだ。

    「風立ちぬ」の主人公、堀越二郎は明治36年(1903年)生まれである。そして「二十四の瞳」の主人公、大石先生は、昭和3年(1928年)に19歳になる――という設定で描かれているので、おそらく明治42年(1909年)生まれだろう。つまり、二郎とは6歳しか離れていないのである。
    ところで、「風立ちぬ」には、ヒロインの菜穂子というのが出てくる。この菜穂子は、二郎より6歳くらい年下なのだが、つまり大石先生とほとんど同い年なのである。

    ところで、ぼくは先日、「風立ちぬ」の試写を見させていただく機会を得た。そこでの感想は、今はネタバレになるので控えさせていただくが、しかし一つだけいえることがあるとすれば、それは「風立ちぬ」の中には、二郎や菜穂子が生きた時代のこと――特に第二次大戦のことは、あまり詳しく描かれていないということだ。

    だから、「風立ちぬ」を見ただけでは、彼らが生きた時代がどうであったかは、あまりよく分からないのである。
    そして「風立ちぬ」という映画は、その時代をよく知らなくても楽しむことはできるものの、本当に楽しみたいなら、その時代のことをよく知っておいた方がいい。なぜなら、それらは描かれてはいないものの、それは必要ないからではなく、あえて描かず浮き彫りにさせる――という表現方法をとっているからだ。

    そのため、たとえ昭和史を知らなくても、それが「大変だった」ということは想像がつくようになっている。ただし、それがどのように大変だったかは、詳しくは分からないのだ。
    そのため、これから「風立ちぬ」を見ようと思っている人で、昭和史――特に昭和3年(1928年)から昭和20年(1945年)のことをよく知らない人は、ぜひとも「二十四の瞳」を先に見ておくことをおすすめする。なぜなら、この映画にはその時代のことがよく描かれているからだ。その時代の、貧困と、侵略と、思想弾圧と、戦争のことがよく描かれている。それらは、「風立ちぬ」の中では省略されていることなのだ。

    「二十四の瞳」を見てから「風立ちぬ」を見ると、その作品への理解がぐっと進む。そうして、より一層面白く感じられるのだ。
    今回は、そんな「二十四の瞳」の中に描かれる「昭和史」について見ていきたい。


    「二十四の瞳」は、絶妙な構成になっている。 
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