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[質問者]24歳・大学院生
[質問]今回、はじめてニコ生(筆者注、『岩崎夏海のハックルテレビ#38「これからの働き方」』のこと)を拝見しましたが、私が学生ということで、『企業と人材、働き方』というとても興味のあるトピックで大変楽しく拝見させていただきました。
ありがとうございます。
今回表題のような質問をしたのは、まさにこの前の配信にあったような「ブラック企業」で現在私が働いているようなので、少し不安になり質問をさせていただきました。
死ぬほど働いてるわけではないのですが、20人規模のスタートアップの企業でバイトしているため、責任感の大きいポジションに付きます。そうなるとイベント企画・運営や集客の責任者ということで、成功させるためのクオリティーを出すには、やはり時間外労働に手を出してしまいます。
これは誰に言われたわけでもなく、自分でやってます。中途半端なものを世に出したくないという気持ちからです。こういった起業に直結するような仕事をするのも、ブラック企業に含まれるのか、それとも洗脳されているのか…解釈の違いでだいぶ変わるとは思いますが、岩崎さんの個人のお考えをお聞きしたいです。よろしくお願いします。
[回答]こんにちは。ご質問ありがとうございます。
さて、お問い合わせの「働き方」についてですが、これがアルバイトとしてお金をもらいながらやっているのでしたら、間違いなくブラック企業だということができるでしょう。それは、労働基準法に違反する、立派な犯罪であるとすらいえます。
ただ、ブラック企業の難しいところは、これがインターンであるとか、あるいは丁稚奉公として、無給でお手伝いしているのだとすれば、いくら働いても労働基準法違反にはならないところです。従って、もちろんブラック企業にも該当しません。
つまり、お金をちょっとでももらっているのであれば、それはブラック企業になるけれど、お金を一銭ももらっていないとホワイト企業になるという、矛盾した状態が発生するのです。
さて、そうした倒錯した現状があることを踏まえますと、実際のところは、スタートアップベンチャーを完全なブラック企業と決めつけてしまうことには、少し抵抗がありますね。なぜなら、そこには多分にインターン的、あるいは丁稚奉公的な意味合いが含まれていると思うからです。
特に、あなたが学生ならなおさらですね。仕事というよりは、むしろ勉強とか修行の意味合いが強い。だとしたら、無給で働くということは、逆に当然ともいえることなので、それをブラックと言い切るのも抵抗があるところでしょう。
ところで、一つだけ気になったのは、あなたがしているその時間外労働が、誰かに言われたからではなく、自主的にやっている――というところです。これは、二つの意味で問題があります。
[質問]今回、はじめてニコ生(筆者注、『岩崎夏海のハックルテレビ#38「これからの働き方」』のこと)を拝見しましたが、私が学生ということで、『企業と人材、働き方』というとても興味のあるトピックで大変楽しく拝見させていただきました。
ありがとうございます。
今回表題のような質問をしたのは、まさにこの前の配信にあったような「ブラック企業」で現在私が働いているようなので、少し不安になり質問をさせていただきました。
死ぬほど働いてるわけではないのですが、20人規模のスタートアップの企業でバイトしているため、責任感の大きいポジションに付きます。そうなるとイベント企画・運営や集客の責任者ということで、成功させるためのクオリティーを出すには、やはり時間外労働に手を出してしまいます。
これは誰に言われたわけでもなく、自分でやってます。中途半端なものを世に出したくないという気持ちからです。こういった起業に直結するような仕事をするのも、ブラック企業に含まれるのか、それとも洗脳されているのか…解釈の違いでだいぶ変わるとは思いますが、岩崎さんの個人のお考えをお聞きしたいです。よろしくお願いします。
[回答]こんにちは。ご質問ありがとうございます。
さて、お問い合わせの「働き方」についてですが、これがアルバイトとしてお金をもらいながらやっているのでしたら、間違いなくブラック企業だということができるでしょう。それは、労働基準法に違反する、立派な犯罪であるとすらいえます。
ただ、ブラック企業の難しいところは、これがインターンであるとか、あるいは丁稚奉公として、無給でお手伝いしているのだとすれば、いくら働いても労働基準法違反にはならないところです。従って、もちろんブラック企業にも該当しません。
つまり、お金をちょっとでももらっているのであれば、それはブラック企業になるけれど、お金を一銭ももらっていないとホワイト企業になるという、矛盾した状態が発生するのです。
さて、そうした倒錯した現状があることを踏まえますと、実際のところは、スタートアップベンチャーを完全なブラック企業と決めつけてしまうことには、少し抵抗がありますね。なぜなら、そこには多分にインターン的、あるいは丁稚奉公的な意味合いが含まれていると思うからです。
特に、あなたが学生ならなおさらですね。仕事というよりは、むしろ勉強とか修行の意味合いが強い。だとしたら、無給で働くということは、逆に当然ともいえることなので、それをブラックと言い切るのも抵抗があるところでしょう。
ところで、一つだけ気になったのは、あなたがしているその時間外労働が、誰かに言われたからではなく、自主的にやっている――というところです。これは、二つの意味で問題があります。
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そういえば、仕事持ち帰ってばかりです。
そうやってなんとかしようとしてる。危険だ。
「過程を見られている/見せること」が「仕事の時間内効率を上げる」ことの前提条件であり、「結果だけのために時間を使うこと」は「人から使われたい人」を目指すための「waste of time」にほかならないということでしょうか。
岩崎夏海(著者)
>>1
仕事を早く終わらせると、なんとなく仕事をしていないように見えるので、やっているふりをしたい、という病に多くの日本人がとらわれていることは確かだと思います。
岩崎夏海(著者)
>>2
その通りですね。結果ではなく過程にコミットすることこそ、使われる人から使う人へ脱却する最善の方法なのだと思います。でも、よかれと思って過程にコミットすると「勝手なまねをするな」と怒られて、難しいですけどね。秀吉みたいに「草履を暖めておきました」的な、上手い演出力がそこには必要になるかと思います。