• このエントリーをはてなブックマークに追加
韓国の村上隆さん(2,532字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

韓国の村上隆さん(2,532字)

2013-07-16 06:00
  • 2
村上隆さんの個展が韓国のソウルであり、行って拝見してきた。
2013年7月3日から7月5日まで、2泊3日の行程である。
今回は、その旅行記をお伝えする。

2013年7月3日に、羽田空港からANAで金浦空港まで行った。
金浦空港はローマ字で「Gimpo」と表記してあり、それでは「ギムポ」が正しいのだろうか?――という疑問がふと頭をよぎった。しかし、アナウンスを聞く限りでは「キンポ」に聞こえる。一体どっちが正しいのだろうか?

81822d8e750a9d67981cb46abe17c2bb03fcfb55

金浦空港から電車でソウル市内へと向かう。金浦空港駅は空港から少し離れており、ホームも深い深い地下にあって、かなり歩かされる。
しかし電車そのものは快適で、窓の外には自然と人工とが適度に入り交じった郊外の風景が広がる。川を渡る時は、日本の荒川を渡っているような感覚だった。

cb620834a11238182c1a906eb0bdb05197b58bd0

宿泊したのは、ソウル市庁舎の近くにあるウェスティン・チョースン(朝鮮)ホテル。
とてもいいホテルだったが、電車と徒歩でのアクセスがいまいちだった。これだったらソウル駅からタクシーを使えば良かったと後悔させられるも、電車や徒歩の方が街のスケールをリアルに感じられるので、これはこれで良かったかなとも思ったりする。

その後、ホテルのすぐ近くにあるサムソン本社の1階にあるサムソン美術館PLATEAU(プラトー)で、村上隆さんの個展のレセプションパーティー。

0eb74a9bd6f1a505489f52afcfb2e18c3cd714f4

「冬のソナタ」のペ・ヨンジュンさんやチェ・ジウさんもゲストとして来ていた。日本人である村上隆さんの展覧会ということで、日本で人気のある2人が呼ばれたのだろうか?
常設展示してあるロダンの彫刻も数多くあった。

4db8199d6b16fcefc781f36e2993fbd75a5c753e

今回の村上さんの展示は、かつての作品だけではなく新作も多数出品とのことで、相変わらずの旺盛な意欲を感得する。村上さんの作品は、いつも見ていると自分も創作をしたくなるインスパイアを得られるので、とても刺激的だ。
ぼくは、自分も作品を作りたくなるような鑑賞体験が一番貴重だと思っているので、村上さんの作品は大好きである。

3cb9ab9ad71e05a47e1a49f5d45cc38a29d6e74d

村上さんは、日本で人気がないことをいつも嘆いているが、それは、多くの日本人が村上さんを「オタク文化」という文脈でしか読み解こうとしていないところに原因があるのではないだろうか。
村上さんの作品は、「世界のコンテンポラリーアートの一作品」という文脈で読み解く方がずっと適当だと思う。オタク云々は、それと比べたら順序ははるか下のはずだ。
しかし多くの日本人にとって、コンテンポラリーアートというのはほとんど馴染みないので、理解しづらいところがあるのだろう。だから、「オタク文化」という文脈でのみ、読み解こうとするのだ。
もしそういう文脈を、外しはしないまでももっと小さな要素として見れば、村上さんの評価は今とは全く違ったものになるだろう。

その日の夜は、村上さんのギャラリーの方がセッティングされたパーティーにお招き頂いて、「韓国の古い家具を展示する美術館」でディナーを頂く。 
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
ニコニコポイントで購入

続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

入会して購読

この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント コメントを書く

作品を作り続けられる芸術家は、自分の表現したい概念にノミを入れて削るために自分の感性の揺れを精確に知覚することを必要とし、その概念は健康な身体による健全な方法を通して形を得ていくものと考えているのでしょうか。

No.1 137ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>1
彫刻の名人は自分の手の揺れまで計算に入れて木にノミを入れていくといいますからね。自分の身体とうまくつき合えるという意味での「健康」は不可欠だと思います。

No.2 137ヶ月前
コメントを書く
コメントをするにはログインして下さい。