• このエントリーをはてなブックマークに追加
2011年女災10大ニュース(再)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

2011年女災10大ニュース(再)

2024-09-14 20:08
    ccb85668a593092fd44e74b398056234a98d9745


     目下、『WiLL Online』様で牛角炎上問題について語らせていただいております。
     本件について、どこよりも深くまで切り込んだものと、自負しておりますのでどうぞ、ご愛顧ください。

     ――さて、ここしばらく『ぼくたちの女災社会』[増補改訂版]刊行を記念して、記事の再録を続けています。
    ぼくたちの女災社会[増補改訂版] www.amazon.co.jp
    1,287 (2024年08月09日 01:48時点 詳しくはこちら)
    Amazon.co.jpで購入する

     今回はブログ初期、2011年の末に書かれた「10大ニュース」の中から『女災』関連の10位から8位までを抜粋してお届けします。
     読んでいただければ当時の日本において、フェミニズム批判、男性の権利を主張することがいかに危険か、おわかりになるのではないかと思います。
     最後の出版社の件など、業界がフェミに牛耳られていること、フェミ騎士たちはこの当時から思考を完全に停止させ、「アンチフェミ」は「非モテ」なのだというフェミ様のありがたい説法を鵜呑みにしていることなどが浮かび上がってきて、興味深いのではと思います。
     ちなみにこの出版社の件、ぼくについてのデマを流した加野瀬未友が嘲笑していたことがある、というのは今思い出したメモリーであります。


     では、そういうことで……。

         *     *     *

     新年、明けましておめでとうございます。
     いよいよ2011年の始まりです。
     これよりの二週間がみな様にとってよい年でありますように、お祈り申し上げます。
     ――わかりにくいので書いておきますが、以上は歌丸師匠毎年やる新年恒例のボケのパロディであります。

     さて、というわけで今回は今年の「女災10大ニュース」でも発表しようかと思います。
     といっても具体的に新聞などで騒がれた大きな事件などは一切、扱われません(笑)。
     あくまでぼくの視点から、ぼくの感覚に基づいて選んだニュースなので、トピックスとしては抽象的なものばかりになりますが、そこはご容赦ください。
     それでは早速、10位から発表して参りましょう。

     【第10位】『女災社会』電子出版


     えぇ~と、ぼくの気づかぬうちに、拙著『ぼくたちの女災社会』の電子版が出版されておりました。出版予定があったこと自体は以前より聞かされていたので、出版(配信?)にあわせてここやツイッターでも告知して、何か連動企画でも考えようとか、自腹でネット広告でも打とうとかいろいろ考えていたのですが……まあ仕方ありません。紀伊國屋書店BookWebで購入できますので、環境が許す方はご覧になってみて下さい。

      【第9位】有村悠師匠、なか見検索で拙著をご高閲

     有村悠師匠、ぼくはよく存じ上げないのですが、ネットでは結構な有名人のようです。
     彼については「ろりともだち(その2)」でも軽く触れました。
     師匠はブログでぼくの著作を読みもせず、しかもぼくのみならずAmazonで好意的なレビューを書いた人々まで(呆れたことにレビューを自身のブログに引用して)口汚く罵るというナイスな挙動に出た御仁です。あまりにも目にあまり、「せめて読んでから貶してはどうか」と進言したのですが、師匠のお答えは「残念ながらこの本にそんな必要は認められない。」というもので、その思考停止ぶりに感銘を受けてのランキングとなりました。
     が、実は師匠、これ以降も「ザ・インタビューズ」へようこそ!(「ソーシャルインタビューサービス」というものらしいです。よくわからん)において拙著を引きあいになさっていました*。
     そこで拙著は「なか見検索で読む限り、相当残念な本です。」とのお言葉を頂戴することになりました。なか見検索とはAmazonの試し読みのサービスで、最初の6pはそこで無料で読めるようになっているのです。
     たったの6pで原稿を書いてしまう勇気には敬服しますが、読もうが読むまいが頭は停止したままなのですから、師匠には兵頭バージンを貫いて欲しかったところです。

     *「「男性差別」という言説が僕は嫌いなのですが、有村さんの見解が聞きたいです。」という、まあ最初から出来レースみたいなやり取りですね。案の定、師匠の発言は「長い歴史を通じて、女性はマイノリティとして扱われてきました。」といった幼稚なもの。革命戦士の「思考停止力」の本領発揮、といったところです。

      【第8位】女災ラノベ出版中止

     実は企画があったのでありますよ。
     ぼくがお世話になっていたヲタ系出版社がありました。この数年はここのおかげで食えていたと言っても過言ではなかったのですが、会社の方針が小説の出版を縮小、ノンフィクション系に力を入れたいというものに変わり、ぼくも「萌える○○」的な企画書を作って提出しておりました。
     なかなかうまくいかず、苦し紛れに担当編集者Kさんに『女災』を見せて「こうしたものの萌え版はどうか」とプレゼンしたところ意外や感触がよく、先方から「ライトノベル化しよう」といったアイデアが出されたのです。
    『女災』の内容に対しても、Kさんは「最初は兵頭さんが僻みっぽいのかなと思ってましたけれど、お話をお聞きしておっしゃる通りだとわかりましたよ」などとおっしゃっていました。まあ、この種の発言がなされる場合、基本的には本音は前半部分にあるものなのですが、仮にそうだとしても(本音ではぼくの意見に同意してはいなかったとしても)商業的にある程度、企画について興味を持ってもらえたものと確信しました。
     むろん、こうした企画というものは(特に不況の昨今にあっては)そうそうトントン拍子に行くものではありません。出版にまで漕ぎ着けられる企画書なんて何十も出して一つや二つといったところかも知れません。とは言え、Kさん自身のモチベーションは取りつけたと思っていたのです。
     ところが。
     プロットをまとめ、出版社を再訪したところ、寝惚けたような顔で「ピンと来ない」「リクツは判るが」と繰り返すばかりの、気の抜けたような対応になってしまったのです。前回に形成されたはずのコンセンサスは全て、Kさんの脳からすっぽりと抜け落ちているかのようでした。
    「仮に女性専用車両を受け容れても、ぼくたちは両手を挙げて電車に乗らなければならないわけですよ」
    「両手を挙げて電車に乗ればいいじゃないですか(事実、彼はそうして乗っているらしい)」
    「仮にそうしていてもなお、痴漢に間違われかねない現状を生きているんです」
    「いや、リクツはわかるがピンと来ないですね」
     要領を得ないことを言い続け、ついには
    「(この企画は)どうしようもないってことですよ
     と言い放ったKさんに、ぼくはすごすごと出版社を後にすることになりました。
     正直、Kさんの真意はわかりません。
     彼が自らの信念に照らしてぼくの主張がどうしても許せないと感じたのであれば、最初からそう言えばいいのだし、信念を曲げてでも企画を検討したのであれば、それを通すべきでしょう。売り上げなど別な理由から企画を取りやめたいのであれば、それをそのまま言えばいいだけのことです。
     更に言えば、そこまでやる気がなくなったのであれば、ぼくをわざわざ呼びつけなくともメールでその旨を伝えればいい話です。この業界、不誠実で非常識な編集者というのは残念なことに数多いのですが、しかしある程度の間、仕事をさせてもらっていたおつきあいのある編集者さんが(いかに不要になった作家相手と言えど)そうした言動を取る理由が、ぼくにはさっぱりわかりません。
     そんな相手に対してわざわざ時間を費やしてプロットを作成し、「別案ですがキャラクターたちにこのような設定を加えては……」などとドヤ顔でプレゼンしたぼくの方こそいい面の皮です。
     しかも、無理してつけた流行のラノベ風のポップな仮タイトル――ぼくの妹が女災に怒りすぎて恐い
     あぁ……萌えです。萌え萌えです。恥ずかしくて死んでしまいたいです(笑)。
     が、この時のKさんの発言で極めて印象的なものがありました。
    『女災』を読んでの感想なのですが、
    「兵頭さんはモテたいのかな、と思った」
     とおっしゃったのです。
     あまりにスットンキョウな発言で意図がわからず、ぼくも間の抜けた返答しかできなかったのですが、事後、一ヶ月ほどした時にふと彼の発言の真意に思い当たりました。
     元々、Kさんの口からは東浩紀とか上にも名の挙がった有村悠(笑)といった名前が出ていたのですが、恐らく彼はそうした人々のイデオロギーに影響を受けつつも、フェミニズム関連の知識は持っていなかったのでしょう。ぼくとの会議の後、何かの加減でそれについての意見をグル様だか誰だか影響力のある人物に問い、「兵頭は悪しき非モテ論壇の一味だ」といったお告げを賜った。
     想像ですが、当たらずといえども遠からずの状況があったのではないでしょうか。
     むろん、このことだけをもってフェミニズムと親和的な進歩派が「まるで北朝鮮のような思想統制を行っている」とか「その底辺には一切の思考力を持たず指導者様の命を実行に移す革命戦士が大勢いる」とか「その組織は『命令に従わない者は、殺す。』とか『平和を愛する者は、殺す。』などといった鉄の掟で縛られている」とか断言したいわけではありません。とは言え、本件を出版やマスコミ業界におけるフェミニズムの影響力の一例として考えることは、できるのではないでしょうか。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。