結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2020年8月4日 Vol.436
目次
- イラスト最速上達法の動画で「学ぶ」ことを学ぶ - 学ぶときの心がけ
- 特別定額給付金の使い道は?
- 新しいメールサービスHeyを使っての感触
- 受験数学とそれ以降の数学の違い - 学ぶときの心がけ
- 同意できないときの返答の仕方 - コミュニケーションのヒント
はじめに
結城浩です。
いつもご愛読ありがとうございます。
気がつくと八月になっていました!
最近の結城は「数学ガールの秘密ノート」第14作に取り組んでいます。
ようやく第二章ができたくらいで、まだまだ道半ば。でもめげずにがんばっていきます。
* * *
それではさっそく、今回の結城メルマガを始めましょう。
どうぞごゆっくりお読みください。
イラスト最速上達法の動画で「学ぶ」ことを学ぶ - 学ぶときの心がけ
イラストレータのさいとうなおきさんの「イラスト最速上達法」という動画を観て、すばらしいと思いました。
私はイラストのことはわからないし、自分で上達したいという気持ちを持っているわけではありません。でも、この動画で語られている「上達法」は、イラストに限らずさまざまな技術を身につけるときにも応用できると思ったのです。
25分という長めの動画ですけれど、一気に観てしまいました。
◆【完全版】イラスト最速上達法
https://youtu.be/lRmgLBCaV6Q
この動画の目次は次のようになっています(動画より)。
1.理想の自分の絵を探す
2.その人の絵柄でオリジナル作品を描く
3.自分の絵とお手本を見比べる
4.一点に絞って練習する
5.練習した事を反映して2に戻る
動画を視聴しながら、結城が「確かにこれはいい」と思ったポイントをいくつか列挙します。言い回しは多少変えていますし、イラストにおける文脈がありますので、もとの動画もぜひご覧ください。
- 「自分が心惹かれるもの」をお手本として選ぶこと。
- 自分が出せる最大限の「本気モード」で書くこと。
- 自分が書いたものの「記録を取って分析」すること。
- 弱点に対処するには「一度に一つの問題点」に集中すること。
- どれだけ真似しても「個性はなくならない」と理解すること。
- 練習で大切なのは時間ではなく「発見」であること。
先ほどは「さまざまな技術を身につけるときも応用できる」と書きましたが、結城は「文章を書くこと」や「プログラミングすること」を主に念頭に置きながら動画を見ていました。
結城は、上に列挙したポイントが良いと思いましたが、このポイントの逆を考えると、どう考えてはいけないかがわかりそうです。実際、動画の中ではそのつまずきにも言及していましたね。
まずいポイントを列挙しておきます。
- 「今回は本気出せなかったから」と言い訳の余地を残すこと。
- 「どこがダメって全部ダメ!」と分析を放棄すること。
- 「真似をしていたらオリジナリティがなくなるのでは」と杞憂を抱くこと。
- 「自分はいったい何時間練習すればいいだろうか」という外した方向で考えること。
以上、さいとうなおきさんの動画のご紹介でした。なお、以下の動画もたいへん興味深いものでした。合わせてごらんください。
◆【Q&A】3ヶ月上達法への質問にまとめて答えてみた
https://youtu.be/1A1sqlQBvgY
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