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Vol.484 結城浩/フリーランスの価格設定/「無駄」について/音声合成技術/
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Vol.484 結城浩/フリーランスの価格設定/「無駄」について/音声合成技術/

2021-07-06 07:00
    Vol.484 結城浩/フリーランスの価格設定/「無駄」について/音声合成技術/

    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2021年7月6日 Vol.484


    目次

    • どよどよした天気に対処しつつ過ごそう - 仕事の心がけ
    • 音声合成技術
    • フリーランスなりたて、価格設定はどうするか - 仕事の心がけ
    • 「無駄」について思うこと

    はじめに

    結城浩です。

    いつもご愛読ありがとうございます。

    新刊『数学ガールの物理ノート/ニュートン力学』は刊行を待つばかりとなりました。

    結城は近日中に、店頭販売用の《サイン本》の準備をする予定です。たくさんの本に、結城が使っているアイコン「スレッドお化け坊や」のサインを書くのです。とても時間が掛かりますけれど、書きながらいつも、ようやく完成した本に対する喜びと、応援してくださった人への感謝の気持ちでいっぱいになります。いまから楽しみ!

    ◆『数学ガールの物理ノート/ニュートン力学』
    https://pnote1.hyuki.net/

    * * *

    それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。


    どよどよした天気に対処しつつ過ごそう - 仕事の心がけ

    ここ数日、雨や曇りで気分が晴れない「どよどよした天気」が続いています。

    天気が良くないと調子も出ません。低気圧のせいで、眠いし、だるいし、やる気も出ません。そんな中、自分の気持ちをどう扱って、どんなふうに過ごしていくかについて考えていました。

    眠くてしかたがないので、コーヒーを飲みます。すると、頭がちょっとすっきりして、仕事もちょっぴりはかどります。それはいいんですが、調子に乗ってどんどん飲んで、一日の終わりごろになると「目は覚めているけれど、意味のあることをやる気がしない」という状態になります。目は覚めているけれど心は眠っている。そんな感じです。これはよろしくありません。コーヒーも万能ではないし、カフェイン摂りすぎはよくありません。

    それから効くのは「お腹ドライヤー」ですね。やけどしないように注意しつつ、お腹、背中、首の周りなどにドライヤーで温風を当てるのです。最近は一日に二、三回「お腹ドライヤー」を当てるようにしています。これもいいですよ。

    調子が出ずに、仕事の進捗が悪いと、自尊心に影響が出てくることがあります。ぱぱぱっとこなせるはずの作業がこなせない。こんな自分はダメだ……みたいな気持ちが首をもたげてくるのです。そして、気分が落ち込み、焦ってしまう。冷静に考えるならば、低気圧のために頭の働きが鈍くなっているだけなのですが、天気のことをすっかり忘れて「自分のせい」にしてしまう誤謬ですね。

    わざとゆっくりやってみる

    作業が進まないのは事実なので気持ちを切り換えるのはなかなか難しいものです。そんなときに結城が試すのは「わざとゆっくりやる」という方法です。「わざとゆっくり判断する」そして「わざとゆっくり行動する」。これは1996年ごろから意識してやっています。

    たったそれだけなのに効果があるんですよ。

    ◆わざと、ゆっくり、やってみよう - プログラマの心の健康
    https://www.hyuki.com/kokoro/#yukkuri

    どうして「わざとゆっくりやる」ことが効果があるのでしょう。

    一つの理由は、意識的にゆっくりすることで「自分の意図した通りのことが起こっている」と体感できるからだと思います。自分の意図した通りにならないと焦るけれど、自分の意図した通りになっているなら焦らない。そういうからくりです。

    機械的な作業に取り組む

    なかなか作業が進まなくて焦ってしまうときに有効な別の方法として「機械的な作業に取り組む」というものがあります。これも効きます。

    「高度な判断」や「のちのちまで影響を与えるような大きな判断」を避けます。そして、機械的な作業に取り組むのです。機械的な作業というのは「時間を掛けて手を動かせば、進捗が出る作業」のことです。

    自分が何もやっていないと焦ります。でも手を動かしていられるとちょっと安心します。もしも頭がきちんと動いているときならば、闇雲に手を動かすのはあまり賢明ではありませんが、頭が動いていないときにはその限りではありません。

    昔のプロジェクトでファイルを整理したり、本棚の本を並べ替えたり、部屋の掃除をしたり……そのような「機械的な作業」に取り組むのは、気持ちの上でとてもいいものです。

    頭が動かないと根気が続かないことも多いので、「ちょっとずつ進む作業」を複数個用意しておいて「飽きたら次」をぐるぐる繰り返すのも有効です。

    そうやって少しでも進捗が出て、何らかの成果物が増えていくのを見ると「何も出来てない……」とめげることが少なくなります。

    自分が不機嫌であることをまわりに伝える

    仕事とは直接関係ありませんが、人間関係について。

    天気が悪いとちょっとしたことでイライラしたり、不満や愚痴が口に出やすくなります。なので、「自分はいつもより不機嫌になっています」という自己認識と周りへのアピールも大事ですね。

    ここ数日、家人には「最近は、天気が悪いから機嫌が悪いです」と伝えています。

    気分がすぐれないのは、最近の天気のせいだけではありません。そもそも鬱々した気分になりやすい社会情勢があります。ですから、意識して自分の気分管理をしておきたいと思っています。

    以上「どよどよした天気に対処しつつ過ごそう」というお話でした。

     
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