オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第234回 とりあえず終えたかな、というウラガワ(3)
◆もくじ◆
・とりあえず終えたかな、というウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
1/13(日)「オメ★コボシ48」開催
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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年末、来年に持ち越せるものと持ち越せないものとを仕分けする季節。
とりあえず区切りはついたかな、という身の回りのことをつづります。
描けなくなった男性漫画家のことを気にしていたら、彼の元アシスタントに会って話を聞けた。
実は実生活で、なかなかにホラーな展開があったそうで……。
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2014年11月~17年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ」
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ」
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ」
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ」
5月「良い季節でも人は病むウラガワ」
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ」
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ」
8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ」
9月「大人になりきれない人達のウラガワ」
10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ」
11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ」
12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ」
2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ」
2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ」
3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ」
4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ」
5月「働くということについて考えたウラガワ」
6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ」
7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ」
8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ」
9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ」
10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ」
11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ」
※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。
2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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自由業で自由人の私とて、十二月になれば堅気の人のように走り回ったりもする。
仕事に限らず家庭内のあれこれも、公私ともに友人知人との義理と人情も、来年に持ち越せるものと持ち越せないものを仕分けする。あらゆるものが今年中に片づくことはないが、とりあえず区切りはついたかな、となる身の周りのことを今月は書いてきた。
皆さまもあまり無理はせず、まっいっか、みたいな気持ちで良い御年を迎えてください。
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前回に登場させた陶子さんと違い、安身先生は書かなくなった作家ではなく、描けなくなった漫画家だ。ちょっとエロチックでちょっとホラー風味の雑誌連載を楽しみにしていたのに、あるとき休載のお知らせが載り、ぱったり途絶えてしまった。
気になってSNSを見たら、こちらも更新が止まっていた。彼は漫画家、私は小説家なので、同じ出版社にお世話になっていても編集者がかぶらない。
共通の友人知人もいないので、その後を知ることはできないと思っていたら、休載から半年ほどしてある飲み屋で、安身先生の元アシスタントに会ってしまった。
仮にアシ夫さんとしておくが、意味ありげににやにやしながら、
「いや~、なかなかにホラーな展開なんですよ、実生活の方が」
などといわれてしまった。とりあえず、安身先生は生きてはいた。
「安身先生は元々、というか、現役で陰キャなんです。モテない暗いオタクです」
私はオタクを悪いとは、これっぽっちも思わない。むしろ、尊敬の対象としている。私自身、オタクと胸を張れるほどのものが何もない。いろいろ好きなものはあるが、どれも知識は浅く、まだ何も極められていない。
極めたオタク達は、それを職業にできたり売れっ子のクリエイターにもなれるわけで。売れなくたって金にならなくたって、何かに深く強くのめりこめるのは幸せなことだ。
ただ、オタクがその純粋さゆえに世俗のワルにコロッとだまされてしまうことが往々にしてあるのも、また事実だ。安身先生が、まさにそれだったという。