オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第273回 ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ(3)
◆もくじ◆
・ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
万年アクリルカレンダー発売中
2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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人生全般に「つらいことと、ゆるく共存する」って大事だなと考えるこの頃。
不快な物や嫌いな人があっても、すべて撃退や敵対するのではなく、すり合わせや融和を考えるのは大事なことだと思う。
昨年、バス停の椅子で休んでいたホームレスの熟年女性が殺されたの事件には、気持ちが重くなった。つらつらと考えてみたことは……。
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2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ」
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ」
3月「どこか心残りの別れのウラガワ」
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ」
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ」
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ」
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ」
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ」
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ」
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ」
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ」
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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年が明けても新型肺炎の終わりが見えてこないのはつらいが、徐々に一昨年以前の雰囲気も取り戻せつつある。みんなもう慣れたというより、自粛や気遣いが普通のことになってきて、新型肺炎ともゆるく共存していこうという心構えになれたのだ。
それでいろいろと持ち直してきているのを見れば、人生全般にこの「つらいことと、ゆるく共存する」って大事だなと考える。不快な物、嫌いな人、意見が違う勢力、すべて撃退や敵対ではなく、すり合わせや融和は大事なことだ。
というのをテーマにしてきた今月。なんとか二月は、一月より明らかにちょっと終息に近づいた、といえるようになりたいものだ。
今年は映画、ドラマにいくつか出演が決まっている。私はあくまでも小説家のつもりだが、演者であることも私の中にほどよく収まっている。
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去年、かなり気持ちが重くなったことの一つに、バス停の椅子で休んでいたホームレスの熟年女性が、「邪魔だから」という理由で殺された事件がある。
これは私だけでなく大勢の人が心を動かされ、ニュース報道も評論もたくさんされたし、ネットでも様々な意見が出た。コロナ渦での不況と不幸、明日は我が身かもと、彼女に自分を重ねた人も多かった。
彼女は何も悪いことをしていないどころか、圧倒的な弱者だった。家を失ってバス停の椅子で仮眠を取るしかなく、それでもなんとか生活を立て直したいと生きていた。
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