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亜留間次郎の「世界征服マニュアル」:他人を支配する手法
ホストに貢ぐのと武士の忠義は本質的に同じです。
どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
今から六年くらい前ですが、世界征服マニュアルという本を出版しました。
●アリエナイ理科式世界征服マニュアル
フィクションで描かれる「世界征服」は本当に可能なのか、よくある「悪の組織」って実際どうなのか、など「世界を科学でハックする」本だと思ってください。
今回はその番外編的な感じで、他人を支配する手法について触れていこうと思います。
世界征服を成し遂げるためには他人を支配しなければなりません。
現代社会は法の支配下にあり、すべての人間が法の支配を受けています。
では、法律が出来る前は人間はどうやって他人を支配していたのでしょう?
正解は、人格的依存関係をもって、感情的に支配していた、です。
実のところ、日本でも明治になるまでは「法の支配」が存在せず、感情的支配によって統治されていました。
いや、江戸時代にも室町時代にも法律はあったし、鎌倉時代には御成敗式目があったじゃないと思うでしょうけど。
そうした明治以前の近代的な法制度とは根本的に異なる部分があります。
意外に思うかもしれませんが、明治以前の日本の法制度は、論理的な支配ではなく感情的支配を行っていました。
日本の武士が持っていた「忠義」は人格的依存関係をもって盲従する封建社会のシステムです。
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コメント
コメントを書くこんにちは。
ボアソナード氏の名前久々に聞きしましたね。
出身大学と学部が氏の影響を受けた大学でしたので、大学の授業を聞いた気持ちになり、
この話は民法の教授がしてたなぁと大学生の時が懐かしく感じられました。
かこつです!
すごく面白かったし、為になりました。
中世から近代への転換と共に、感情的支配から理論的契約の社会へ移っていったんですね。
それなのに令和になっても、感情的支配が日本人の心の奥から抜けないというのは面白いな、と思います。
明治以前、所属している集団で上手くやっていくかどうかが、生活する上で非常に重要だったかと思います。非科学的ではありますが、その思考が遺伝子に乗って、現代の私達のDNAにまで組み込まれているのかも知れない、なんて空想をして楽しんでいます。
とはいえ、感情→契約の考え方は、国際経済を生き抜くために必須の考え方ですね。
早く考えを切り替えないと、経済的にジリ貧になって日本は打つ手がなくなると思います。
考え方の転換はご年配の方が難しい上に、日本はまだまだ年功序列です。契約的な考えを持つ若い方と、感情的支配を強いる上司との間で衝突が起こっているようです。明治から150年、今が転換の過渡期なのでしょうね。