クロロホルムの現実とフィクションを紐解いていきましょう。
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どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。

現実にクロロホルムで人間を気絶させるのは無理だとさんざん言われていますが、フィクションの世界では定番です。

元ネタを探すと、コナン・ドイル先生のシャーロック・ホームズシリーズの一作、最後の挨拶(His Last Bow)にクロロホルムで気絶させるシーンが描かれています。
クロロホルムで気絶させるシーンが挿絵になっているのも印象が強い原因かもしれません。
その挿絵も本文と共に現在は著作権切れになっているので誰でも無料で見れます。

His Last Bow 01

●該当のページはこちら(英語)

現代ではたぶん「名探偵コナン」のせいで、麻酔銃で眠らせるのが過大評価されている気がします。

麻酔銃もクロロホルム同様にあんなに簡単に眠らせる事はできません。

1853年4月7日、ヴィクトリア女王の出産にクロロホルムが使われ、医学とは無関係な一般人にも知られる有名な薬になりました。
同年代のアメリカはエーテルが主流でしたが、代表的な成功例のおかげで欧州ではクロロホルムが麻酔のスタンダードになり、麻酔の8割がクロロホルムでした。

そして、1850年代以降の時代はクロロホルムを使った犯罪が何度も起きています。

今日は医学とは違うクロロホルム犯罪史のお話です。

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