フリー雀荘に来るお客様は麻雀を楽しみに来ているわけで
決して麻雀教室の講義を受けに来ているわけではありません。

麻雀荘に従事するメンバーはそのことをよく理解した上で
麻雀の内容に関する会話には極力気を遣うよう努めたほうがよいと思う。

その店はオープンリーチを採用していた。
とある局面、お客さんとメンバーのやり取り――

配牌・ドラ九索:麻雀王国
二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国二索:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国七索:麻雀王国九索:麻雀王国九索:麻雀王国九索:麻雀王国北:麻雀王国

客「おい!代走だ!」

ダブリーのオープンリーチ。手牌にある7枚二索:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国七索:麻雀王国を晒し、北:麻雀王国を横に曲げ、意気揚々と席を立つお客さん。 代走に入ったメンバーはその後淡々とツモ切りを繰り返す。

結局そのリーチは横移動、空振りに終わってしまいました。
終局後、トイレから戻ってきたお客さんが嬉しそうにメンバーに訪ねる。

客「どうだ?倍満くらいになったか?」

その問いかけにメンバーは丁寧にこう答えた。

メンバー「いえ。あのリーチは一索:麻雀王国四索:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国待ちでしたので、待ちをすべて晒していない時点でお客様のチョンボとなります。ですか