// 週刊金融日記
// 2013年6月3日 第60号
// サルでもわかる量的緩和とリフレ論争(その2)
// 日経平均の暴落が止まらない
// 白金のカウンターのフレンチ
// クラブ・ナンパでのある現象
// 他


 こんにちは。藤沢数希です。
 それにしても日経平均はずいぶんと暴落しましたね。アベノミクスはどうなってしまうのでしょうか? しかし、これに危機感を持った内閣が、びっくりするような成長戦略を発表してくれればいいんですけど。

『株価と結婚した安倍内閣』
http://agora-web.jp/archives/1537862.html

 それと、LINE株式会社でこのメルマガについてのインタビューを受けて来ました。講読している人にとっては特に目新しい内容ではないかもしれませんが、時間があったら読んで下さい。

『恋愛市場ほど小手先のテクニックだけで上手くいくところはない!』
http://blogos.com/article/63309/

 また、今週も恋愛工学に関しては、人生相談コーナーで盛り沢山なので、最初はリフレ論争の続きからはじめたいと思います。


1.サルでもわかる量的緩和とリフレ論争(その2)

 今週は、先週の記事のアベノミクスに関して質問があったので、それに答える形で、お金の秘密に迫っていきたいと思います。さて、読者からの質問です。

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藤沢様、

毎週「週刊金融日記 」楽しみにしております。
これからも、金融関連の特集についても大変期待しております。

第59号の「量的緩和とリフレ論争」は大変有益でした。
しかしながら、金融についてド素人な質問で大変恐縮ですが、下記についてさらに解説をお願いできませんでしょうか。

1.「成長率<金利の世界だと(中略)経営者や投資家が、銀行からお金を借りなくなるので、世の中に金が回らず、モノとサービスの総量と金の総量のバランスから言って、物価が下がり気味になります」

上記の場合、どうして物価が下がり気味になるのでしょうか。
素人考えでは成長率が低い→モノとサービスの総量が減る→物価が高くなると考えてしまいます。

2.「民間銀行が持っていたもともと金利がほぼゼロの国債を、金利がゼロの現金に置き換えるだけで、何も実質的な変化がないことになります」

日銀が買い取った国債は、最終的にはどうなるのでしょうか。「実質的な変化がない」とのことですが最終的に満期に現金化されるのであれば、日銀が現金を刷って、国債を買い取る行為は、市場に流通する貨幣の量が増えるのと同じことに思えます。

匿名希望サラリーマン
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 ハッハッハッ。
 君は、不思議なお金の秘密にぐっと迫ってきましたね。いい質問ですよ。たったの2回分のメルマガで、ほとんどの経済学部の大学生を超えましたね。なんて、コスパのいいメルマガなんでしょうか。本当に価格設定を間違えたと思っている今日このごろです。