宇宙空間から見る僕らの星はまるで漆黒の闇に輝く水晶のようだという。地球は豊かな水に恵まれた惑星だ。毎日海を見ながら暮らしているとそれが言葉通りだと分かる。特にこの季節はアカモクという海藻が濁った海を綺麗にしてくれるので真水のように透明度が高い。ただ、幾ら透明だからといってそのまま飲むことはできない。気化して、雲となり、雨となり、山に降り、川となり、或いは地下で湧き水となり、ようやく僕らの身体に相応しい命の水となる。地球が保有する豊かな水のうち僕ら人間が容易に使えるのはわずか0.01%、残りの97.5%は濃い塩分を含んだ海水で、2.5%ある淡水もその殆どは凍っているという。

 依然として予断を許さぬ状況の続く熊本市内では多くの地域で断水が続いており、