懐かしさとともに自分が子供の頃に撮られた映画やドラマを見ると、そこでは大人が所構わず煙草を吸っている。職場は勿論、子供のいる食卓でも、妊婦さんの前でも。平成生まれの人が聞いたらどこの国の話だと思うだろう。当時は電車の中も喫煙可だった。おそらく当時は周囲の人への影響など解明どころか考えられてもいなかったのかもしれない。受動喫煙なんて言葉すら存在していなかったんじゃないだろうか。子供だった僕も、煙草を吸わない母も、父のショートホープから漂う副流煙を当たり前のように吸い込む家の中で生活していた。
草の根広告社
「成熟しつつある社会における一抹の淋しさと憂鬱」
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