2歳の娘が進まない朝食を前に「保育園にいきたくない」と呟いた。具合が悪いのかなと検温したり、抱いて様子を見たりしたけど、どうやら月曜の雨が原因だったらしい。

「月曜病って呼んでるんです。やっぱり休日が楽しいとねえ。園の子たちにも多いんですよ」と先生が教えてくれた。「月曜日が憂鬱なのは大人だけじゃないんだね」妻が言った。「そうだね」と答えたけれど、僕自身は月曜の朝が憂鬱だったという記憶がない。大人になってからは会社勤めではない、曜日感覚のない仕事をしているからだけれど、子供の頃にもなかった。どうしてだろうと振り返ってみて、すぐに後悔した。父が亡くなったばかりのこのタイミングには相応しくないことを思い出してしまったからだ。子供の頃の僕はむしろ休日の方が憂鬱だった。家族と過ごさなければならない休日が。

 自立心が強かったからだろうか。弟や妹の面倒を見たり助けたりするのが当然という長男という役割