30代のある時期、一緒に酒を呑んだり好きなバンドのライブに足を運んだりしていた男が亡くなったことを疎遠だった知人から知らされたのはちょうど一年前のことだった。知人もぼく同様に10年以上連絡も取っていなかったし、葬儀も済んでしまったとの話だったけれど、不自然に感じたのは死因については「それはまた今度でも」と口を噤んだきり話してくれなかったことだ。知人はぼくよりも男と親しかったから悲しみに拍車をかけるようで、それ以上は聞くことができなかった。
草の根広告社
「悲歌慷慨」
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